Mr.Kの雑感日記

クラシックギターの活動状況や日々感じたことを綴る、
何でもありな日記みたいなものです

絶対音感は必要か

2004-10-18 08:58:40 | 音楽
音楽(特にクラシック)をやっていると、一度はその必要性・重要性を考えてしまう、絶対音感。

一時期、本などで話題となり、子供が小さい頃から教え込めば身に付くとか言われてもてはやされた絶対音感。プロを目指すならば大事なのだろうが、アマチュア音楽家に果たしてどこまで必要なのだろうか。私も持てるものなら欲しいし、持っていない自分は、どこか音楽的才能が劣っているとすら考えてしまう。

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私は大学に入ってからクラシックギターを始めた。それまで音楽に深い関心を寄せたこともなく、入部した理由も、ギターくらい弾ければモテモテの大学生活が送れるかもしれないといった、至ってふつうの煩悩あふれる若者的な発想だった。(なぜクラシックギターを選んだかはよく分からないが・・・)

マンドリンオーケストラのクラブとしては異例の、部員総数100名近くの大所帯だったので、私のような煩悩あふれる学生は数多くいたし楽器未経験者がほとんどであった。

そんな中、やっぱり凄い奴というのはいるもので、先輩に2~3名、同級生にも2名ほど小さい頃からピアノを習い、いわゆる絶対音感の持ち主という人物がいた。100人中の5人、割合にすると全体の5%ほどとなる。

音楽的な知識はもちろん、技術的にも素晴らしく、悔しいことに人間的にもなかなかの好青年達だった。初心者ばかりのクラブ活動では重宝がられたし、尊敬もされていた。その手腕は演奏会アンコール曲の編曲なども手がけるほど。音間違い・和音の違いなどはすぐに指摘され、スコアの修正などもお手のものだった。

彼らなくしては演奏会の成功はあり得なかっただろうし、クラブ員全員の技術的なレベルアップにも大きな影響を与えてくれている。

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それから10年以上経ち、縁あって所属している現在のマンドリンオーケストラには、おそらく絶対音感の持ち主という方はおられないだろうと思われる。

それでも、アマチュアマンドリンオーケストラとしては、技術的にも音楽的にもかなりハイレベルな団体であることは間違いないし、音楽を作り上げるノウハウにしても、長年の経験からくる色々なアプローチがあってとても面白い。

それは、ありきたりな表現となるかもしれないが、情熱であるとか、様々な出会いであるとか、色々な要素が折り重なって今のオーケストラがあるのだと思う。

その中に絶対音感の持ち主がいれば、オーケストラのレベルがさらに上がるかもしれない。でもそれは、アマチュア音楽家にとっての必須条件ではなさそうだ。

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話が散漫になってきたが、私自身がまだまだ未熟であるが故に、絶対音感という素晴らしい・誰も文句を付けようのない武器に頼ろうとしているのかもしれない。