作者の野さんは、テレビの企画構成作家なども務めたが、家業の関係もあり故郷の石川県に戻り、県の臨時職員に就職する。上司に楯突いたことで農林課に飛ばされるが、担当の神子原地区は、過疎高齢化地区で、人々は農業という自分の仕事にプライドが持てず,将来にも希望が持てないという状況だった。
この地区の農業商品をブランド化させ、この地区を見事に活性化させた、というお話し。
農業商品を一次産業のままで提供するのではなく、1,5次産業にして付加価値を高めて利益を出す手法と、マスコミを上手に使って人々に地元の持つ価値を認識させた、という手法はすごいなぁと思います。
なんといっても、前例にこだわらないバイタリティ、ローマ法王だろうが大統領だろうが臆さない気持ちの強さ、フットワークの軽さは見習うべき所だと思います。
野誠鮮『ローマ法王に米を食べさせた男』(講談社+α新書)2015.6