新潮文庫から復刊したので読んでみた。芥川賞受賞の作品だし、石原慎太郎さんは芥川賞の選考員としていつもご立派なことをおっしゃっているので、どんな作品を書いているのか興味があったからだ。
いや、何というか。時代のせいなのか、なんなのか、主人公が子どもっぽいのにビックリした。50年前はこういうのが斬新でかっこよく見えたのかしらん。
主人公の竜哉は大学生。昭和初期の大学生って、今よりもエリートでまじめだと思っていたのだが、そうでもないんだなあ。まあ、人によるか。別荘やらヨットやら持っているので、いいとこの坊ちゃんのようだけど、いやむしろそのせいでか、ごろつきというか不愉快な人物です。
ナンパで知り合った女性との恋の駆け引きのあげくに自分の方に引き寄せることに成功したが、そのとたん縛りがちになる彼女に嫌気がさし、兄に譲ると言う。その後、妊娠が分かり彼女をやきもきさせた後中絶を申しつける。彼女はそれが元で死んでしまう。
作者はこれで何を描きたかったのだろう。傍若無人でワガママ、甘えとも見える主人公の若さだろうか。
石原慎太郎『太陽の季節』(新潮文庫 昭32.8)
いや、何というか。時代のせいなのか、なんなのか、主人公が子どもっぽいのにビックリした。50年前はこういうのが斬新でかっこよく見えたのかしらん。
主人公の竜哉は大学生。昭和初期の大学生って、今よりもエリートでまじめだと思っていたのだが、そうでもないんだなあ。まあ、人によるか。別荘やらヨットやら持っているので、いいとこの坊ちゃんのようだけど、いやむしろそのせいでか、ごろつきというか不愉快な人物です。
ナンパで知り合った女性との恋の駆け引きのあげくに自分の方に引き寄せることに成功したが、そのとたん縛りがちになる彼女に嫌気がさし、兄に譲ると言う。その後、妊娠が分かり彼女をやきもきさせた後中絶を申しつける。彼女はそれが元で死んでしまう。
作者はこれで何を描きたかったのだろう。傍若無人でワガママ、甘えとも見える主人公の若さだろうか。
石原慎太郎『太陽の季節』(新潮文庫 昭32.8)