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雪月花

なんとなぁく・・いいなぁと思えるもの

決壊寸前

2007-09-24 20:20:13 | 読む
離婚に踏み切るには、何が必要なんだろう。気持ちの上ではGOサイン出ているのにね。

息子を泣かして何やってるんだ。ワタシは〓

誕生日前夜

2007-09-18 20:05:28 | 読む
ミズさんからバースデーカードが届く。はっぴぃ

「ジェネラル・ルージュの凱旋」  (海堂 尊著 宝島社)

このミステリーがすごいで大賞を取った
「チーム・バチスタの栄光」のシリーズ3作目。

現役のお医者さんが書いただけあって、
医療現場の様子がリアティたっぷりと伝わってきて、
大学の法人化によって、大学病院という医療現場にも独立採算制がもたらされ、
問題が浮き彫りにされている。

一応、ミステリーの形にはなっているけれど、
エンターテイメントとしてとても楽しめる作品。
登場人物の個性が豊かで魅力的。

シリーズのうち、この作品が一番好きかな。

フェイク

2007-04-23 21:04:01 | 読む
 4月に異動になって、まだまだ落ち着かずあわただしい日々。
        それでも本だけは、ぼちらぼちら読んでます。娘も相変わらず不調


「フェイク」  ( 楡周平著 角川文庫 )

コンゲーム、である。
基本的に「嘘」は嫌いなのに。
何でだろ、コンゲームとうたってあると、つい手を出してしまう。


自分ではとうてい思いつかないような頭を使った騙し合いが
コンゲームの醍醐味だけど、以下のような難しい条件もクリアしなくては面白くない。
(あくまで、私の中で、だけど)
①騙される側が、騙されてもしょうがないよねって人でなくてはならない。
②騙す方法がありふれていてはいけない。

この本は、どっちも満たしていなくて、あと味悪かった。
キャラクターとか,舞台設定とかは面白いのにな。

私の中のコンゲームベストはまだまだ真保裕一の「奪取」だな。


聖ヨゼフ脱獄の夜

2007-04-08 22:09:01 | 読む
 桜が一気に咲き始めています。

「聖ヨゼフ脱獄の夜」 ( 藤本ひとみ著 講談社 )

 ちょっとした罪で監獄に入れられたパン屋の次男ヴィドック
囚人仲間の罠にはめられ、無実の罪をかぶってしまう。
それを不服として、脱獄を繰り返すうちに、ついには終身刑になり、
重犯罪者が徒刑されるモメリアン要塞へ。
そこはかつて一度も脱獄者をだしたことのない堅固な要塞だった。

・・・とくると、脱獄の話かな~、って感じですが、違った
礼拝堂で起こった不審な死。
曰くありげな司祭。
深い悲しみを抱えたマドモアゼル。
監獄内での事件に14歳のヴィドック少年は、自ら飛び込んでいく。

ヴィドックの不屈の精神が力強くたくましい。
と、思ったら、

「世界初の探偵にして、「レ・ミゼラブル」のモデルとなった伝説的悪漢の生きざまを描く長篇サスペンス。」

なんと、ジャン・バルジャンのモデルとなった実在の人物らしい
そう思って、読むと中途半端(に思える)ラストが受け入れられた。







影踏み

2007-03-26 21:58:56 | 読む
 引継

「影踏み」 ( 横山秀夫著 祥伝社文庫 )

 ノビ師と呼ばれる、忍び込みの泥棒・真壁修一を主人公にした連作短編小説。
主人公の修一はかつて、双子の弟・啓二と一人の女性を取り合う。
結果、彼女は修一を選び、啓二は荒れ始め、ついには窃盗事件を起こす。
啓二に絶望した母は、発作的に家に放火し、無理心中を図り、母父弟を失う。

なんだか、すごい過去だ。

家族の死をきっかけに、検事を目指していた修一は死んだ啓二の後を追うように
窃盗犯の道を歩んでいく。

19歳で死んだ弟の魂を身に囲い、窃盗を続ける修一が巻き込まれる事件が
短編の中心となり、死んだ弟との関係が短編を一つの物語としてつなぐ。

優秀だった修一がなぜ犯罪を重ねるのか?
修一を選んだ彼女の元へも戻らないのは?

全体を通して語られる修一の生き様。
双子として生まれ、その弟と自分を巡る複雑な人間関係。
弟に対する心の葛藤。修一の苦悩が切ない。
もっと自分本意に生きても良いのに。
そうすることのできない修一だからこんなに魅せられるのだろう。

短編での事件の謎解きもそれ自体で十分の面白さがあって。

1冊で二度おいしい小説

刑事の墓場

2007-03-25 20:07:53 | 読む
のち
  久々の雨。石川県で地震。長野も結構揺れました

「刑事の墓場」 ( 首藤瓜於著 講談社 )

署長の右腕として活躍したエリート刑事・雨森の転任地は「刑事の墓場」と呼ばれ、
はみ出し者の集まる動坂署。
貞腐れて過ごす雨森の、動坂署での初仕事は、痴話喧嘩が原因の些細な傷害事件。
だが、やがて県警全体を巻き込む大事件へと発展、動坂署に捜査本部が置かれる。
一度も捜査本部の置かれたことのなかった動坂署になぜ置かれたのか?
動坂署のメンバーは事件を無事解決できるのか?
そもそもなぜ雨森は動坂署に赴任させられたのか?

物語のつかみとしてはまぁ面白く、様々な興味を持って読み勧めていくのだけれど、
それぞれの謎の解決が意外性もなく、謎の収束がどれも途半端な印象。
そもそもエリート崩れの主人公、設定はいいが魅力は今ひとつ。
最後の動坂署の秘密も動坂署に固執する理由としては弱いと感じた。

「脳男」のものすごいファンだけに、ちょっと寂しい



暗く聖なる夜

2007-03-24 20:36:54 | 読む
強風

「暗く聖なる夜 上下」  ( マイクル・コナリー著 講談社文庫 )

”ハリー・ボッシュ”シリーズ第9弾
ハリウッド警察署を早期退職し、私立探偵をはじめたボッシュ。
現役時代に捜査に当たり、迷宮入りした殺人事件と現金強盗事件をあらためて
独自に調べ始めたところから事件がおこる。

謎解き・別れた元妻をはじめとするボッシュを取り巻く人間関係も面白く読める。
ただ、2006年海外このミス第2位と言う前評判を聞いて、期待しすぎたのか、
ちょっと思ってたのと違ったような。
たくさんのもつれた糸が、頭の中でもつれたまま・・。
再読しなくては

2007-03-21 22:24:18 | 読む
 暖かい一日

Y美からK太へとインフルエンザB型がうつり、忙しい一週間だった。
Y美は微熱と咳だけが何日か続き、それがインフルエンザのせいだったとは。
なまけ心かと思って怒ってしまったよ


「噂」 ( 荻原浩著 新潮文庫 )

 レインマンが現れて、女の子足首を切ってしまうんだって。
でも「ミリエル」の香水をつけてると狙われないんだって・・・・

香水「ミリエル」売り出すため、都市伝説を作り上げるという販売戦略。
しかし、口コミで噂を広げた女の子たちが次々と死体で見つかっていく。
足首を切り落とされて。・・・噂が現実に

ストーリーの続きが気になる面白さ、はあったものの。
売れればいいと言う戦略も、それを仕掛けた女性社長にも嫌悪感を抱くし、
何より「衝撃のラスト」である結末が、後味悪すぎます

獣人

2007-03-14 21:30:18 | 読む
 胴体着陸、乗客も無事で良かった。
        何気ない一言だったのに傷つけてしまったかもしれない

「獣人」 ( 横溝正史著 桃源社 )

桃源社・・・今もあるだろうか?
初版 昭和51年 定価650円の本。 旦那の本棚から拝借。

獣人なんて、ちょっとポルノ小説っぽいタイトルだ

私が一番好きなのは「憑かれた女」
得体の知れない外国人につれて行かれた洋館で見たのは女性の変死体。
でも次に行ったときは何もなく・・あれは夢?
自分は狂い始めているのか?
アマチュア犯罪研究家 由利麟太郎先生が見事に謎を解き明かす。
本格ミステリー短編集。

たまには金田一以外の探偵物もどうぞ、と言ったところでしょうか



星に願いを

2007-03-09 22:35:48 | 読む
  周囲でインフルエンザが流行りだした

「星に願いを」 ( 川口晴著 竹書房 )

 事故で失明、声も失ってしまった青年笙吾。
看護婦・奏の献身的な看護と時に厳しいリハビリによって笙吾は再び生きる力を取り戻していくのだが・・。
幸せな時間はこれからという時、再び笙吾は事故に遭い、奏の目の前で亡くなってしまう。


・・・これだけでも十分現実的でない設定なのに。
このあと、とんでもない  「奇跡」が起きるんだ。
これがまた、とんでもない奇跡で・・
どうにも違和感だけが残るラブストーリーでした。

って、ラブストーリーなの?これって?
あまりに笙吾青年が気の毒すぎる話だ