鼻緒匠 はな壱 ~鼻緒職人の世界~

全国的に鼻緒を作る職人の数は減少の一途を辿っています。鼻緒職人の仕事内容や鼻緒についてなどをブログに載せていきます。

子供用桐下駄

2013年07月30日 14時22分53秒 | コスメ・ファッション

今日は、はな壱で製造している子供用の桐下駄をご紹介します。

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はな壱の子供用桐下駄は、昔ながらの二枚歯を中心に製造・販売しています。しかも、どの桐下駄も他店では購入できない、はな壱オリジナル商品です。ご覧いただいたように、鼻緒がとにかく個性的で、且つとっても可愛らしいものばかりですしかも、はな壱ならではのこだわりは、子供用だからと言って一切の妥協を許していないところです二枚歯の桐下駄は総桐製です。鼻緒には三越本天を使い、まだ履き物慣れしていないお子様が履いても痛くならないように、鼻緒の中に真綿を多く入れてあります。

はな壱の近くに古くから下駄教育をされている幼稚園があり、そこの園児たちは、はな壱の桐下駄を履いてくれています

私の密かな楽しみは、その園児たちが履き古した桐下駄を戴き、どの箇所が悪かったのかを研究し、その後の鼻緒作りに生かすことです。園児たちは園庭を裸足に下駄で思いっきり走り回ります時にはジャングルジムを駆け上り、滑り台を颯爽と滑りますそんな中で、はな壱の桐下駄がどのように変わっていくのかは、耐久性を知る上では格好の場所です。

サイズは15cm~ご用意しています。また来年の4月に新しくお子さんが入園してきます。元気に園庭を駆け回る元気なお子さんと出会えるのが今から楽しみです

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また一人ベテランが・・・

2013年07月16日 11時12分30秒 | コスメ・ファッション

先日お取引先の方から、鼻緒職人の方が一人引退されると聞きました。

その方のお歳を聞いてビックリ

なんと御年85歳での勇退

私の歳のちょうど倍です。職人歴は70年本当に頭が下がります。

その方には後継者がいないので、その技術は継承されません・・・この業界だけではないのかもしれませんが、技術を持った方が引退してしまうと、その技術を後世に残すことが出来なくなるのです。よく新聞やニュースで農家の後継者不足を見聞きしますが、この業界も例外ではありません。鼻緒職人の平均年齢は70歳オーバーです。その職人さん達には後継者がほとんどいません。今から職人を養成していかないと5年後10年後が本当に心配です。

日本に着物がある以上、必ず草履を履きます。その草履には鼻緒が必要不可欠です。需要は少なからずあるので、若くやる気のある方が鼻緒職人になるのを期待したいと思います。

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別注草履(礼装用)

2013年07月03日 15時25分13秒 | コスメ・ファッション

先日別注草履を依頼されたお客様が、新規のお客様を紹介してくれました

そのお客様は礼装用に合う、ゴージャスな草履が欲しいとの事でした。具体的に「踵が4枚くらい重なっていて、金色のラインが入っていること。鼻緒は太めの履きやすいものを!」・・・と。台の色は、着物や帯の色合いが金と銀がアクセントになっているので、その中間色の白金色をお選びになりました

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ご覧のように前2枚、踵4枚+金色ペラ1枚の大変ゴージャスな草履が出来上がりました

台は全て牛革です。鼻緒は帯地と三越本天を組み合わせた、履き疲れの少ない福林(ふくりん)タイプです。

納品の際、お客様に大変ご満足いただき、「ありがとう!また頼みますね♪」と満面の笑みでお帰りいただきました。またまた、「ありがとう!」を頂戴しました本当に励みになります。明日からまた頑張ろうと思います

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