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果てしなき電脳の日々

迫りくる電脳社会に翻ろうされながらも、同僚と楽しく酒をのむ日々の記録。

「にんげんだもの」相田みつを(著)

2011年09月05日 |  Book review
こちらの詩集には、どじょうの詩はありません。
でも、一番気に入っているの詩があります。

写真の「ただいるだけで」という詩。
いい詩ですね。

先日、書道が趣味という友人に聞いてみた。
これって、うまいの?
友人曰く、書は形ではないと。
これを書けと言われても書けない。
もうこれは芸術という意見でした。

「生きるも死ぬも」財津 正彌(著)

2009年11月21日 |  Book review
戦争賛美でもなければ、軍隊批判でもない。
太平洋戦争という歴史の荒波で、15歳の少年兵が体験したありのまま、感じたままをつづった感動の著書です。
予科練生としていよいよ郷里の宮崎県の福島今町駅から出兵する際、盛大な壮行式の陰で人目を忍んで泣いていた長姉の姿、その後送られてきた母からの手紙は読者の胸を打ちます。

余談ですが、著者が旧制志布志中(現志布志高等学校)の大先輩であること、文中グライダーの滑空訓練のくだりで運動場の一本松が出てきたことにびっくり。
実は、この1本松は今も残っています。

この本を紹介してくれたうえ貸してくれたyoshiboに心から感謝します。

生きるも死ぬも―少年兵の青春記録
財津 正彌
ミルトス

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「心からのお見舞い」パッチアダム(著)、蛯名玲子(訳)

2008年10月08日 |  Book review
訳者の蛯名玲子(えびなりょうこ)さんは、ヘルスプロモーションの権威で、実は職場で何度かお会いしている人。

3年前、初めてお会いした時は、かなり衝撃的でした。
本人がそう呼んでいいということなので「エビーナ」と言わせてもらいますが、顔は日本人でも、考え方や行動力は欧米人。
クロアチアで活動したり、ヘルスプロモーションの指導や講演で日本中を駆け回ったり、そのエネルギーがすごい。

そのエビーナが「私の原点」と紹介した本がこれ。
最初は、むずかしい学術書かと思いきや、そうではなかった。
健康で心豊かに生きていくための方法が、イラストともに平易な言葉で語られています。
もちろん、題名にあるように、病床にある患者を見舞う場合の心得をケースごとに紹介してある。
これは、ためになります!

装丁にもう少し気を使って欲しかったなぁと思うけど、中身で勝負ということで・・

◎おすすめ度 ☆☆☆☆

「サラ川」傑作選 ななふしぎ

2008年02月04日 |  Book review
きょうから、第21回「サラリーマン川柳コンクール」の人気投票が始まりました。
主催者の第一生命は、3月14日まで全国のファンの投票をHPで受け付けています。

この本は、前回の第20回を記念して発行された最新の傑作選です。
川柳なので、気楽に読めるのがいい。
本はナナメ読みするのが得意だけど、この本はまじめに読みましたね(^^;

○休みたい理由がなくて出社する
○昼食は妻がセレブで俺セルフ
○年金はいらない人が制度決め
などなど

「サラ川」傑作選 ななふしぎ
講談社

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「女性の品格」坂東 眞理子(著)

2008年01月28日 |  Book review
おそらく、著者の価値観。
約束が守れる、型どおりのあいさつができるとかは、どちらかというと人間として当たり前のことであって、品格とは別問題。
流行に飛びつかない、インナーは上質で新しいものを、秘すれば花、などに至っては、何をもって品格と感じるかの違い。

ただ、魔法の言葉「ありがとう」、グラス半分のワインなど、共感する部分もたくさんあります。全編通じて、間違ったことはひとつもない。
まあ、そんなところがいまもトップセラーを続けている理由なんでしょうね。

かつて、内閣府の男女共同参画局長まで勤めた筆者が、実は意外にも古風な女性だったんだなぁと知ってしまう本。

この本のおすすめ度 ☆☆☆
女性の品格 (PHP新書)
坂東 眞理子

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「ひとさし指から奏でるしあわせ」坂中明子 浩子(著)

2008年01月23日 |  Book review
現在、宮崎県でトップセラー。
不慮の事故で全身麻痺となり、車椅子の生活を送りながらも必死で生きようとする姿に感動します。

この本は、ひとさし指しか動かない筆者がパソコンを使い、時間と格闘しながら書き上げた渾身のエッセーです。
逆境にあっても希望を失わない筆者の生き方にも胸打たれるけど、彼女を支える母親、恋人をみるとき、愛ってなんだろうと考えてしまう。

無償の愛って存在するんですね。
自分の「愛してる」がなんとよこしまなことか・・・

この本のおすすめ度・・・☆☆☆☆☆
ひとさし指から奏でるしあわせ―全身麻痺で車イス。でも一人暮らし
坂中 明子,坂中 浩子
新水社

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小説こちら葛飾区亀有公園前派出所

2007年07月31日 |  Book review
ロングランの人気コミック「こち亀」の登場人物を、人気ミステリー作家7人が描く短編集。
つまり、これはコミックではありません。小説です。

短編集なので、苦もなく読めたけど、ミステリーを期待した人にとっては拍子抜けする内容。
まぁ、こち亀自体、派出所を舞台にしていながら、ミステリーではなく、人情モノですから・・

両さんこと両津勘吉はじめ、こち亀の破天荒なキャラを再び楽しめたのはよいとして、人気コミックと人気作家のコラボにしては、いまひとつといったところ。

その中で、今野敏のプラモデルを扱った1編はよかったですねぇ。

小説こちら葛飾区亀有公園前派出所
大沢 在昌,秋本 治
集英社

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「生き方」稲盛和夫(著)

2007年02月26日 |  Book review
著者が志布志市で講演すると聞いて、事前に読んだ本。
心のありようが運命も変えてしまうし、幸不幸も呼び寄せるという渾身の人生哲学に圧倒され、感動する。

でも、本来生き方は自由で、顔が違うように人それぞれ。
そして、その生き方は誰にも邪魔されないし、尊重されるべき。
というところまで、実は踏み込んでほしかったのだけど・・・。

とはいえ、人は何のために生きるのか、想いを実現させるためにどうすればいいのか、この途方もない命題に明快な答えを出してくれるありがたい本です。

おすすめ度:☆☆☆☆

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「世界の日本人ジョーク集」 早坂 隆 (著)

2007年02月24日 |  Book review
日本人のイメージをジョークでつづったとても面白い本。
ベストセラーになるほど。
では、今回は、日本人の堅実なビジネスマンぶりを示すジョークをひとつ。

早めに帰宅した夫が妻の浮気現場に遭遇。
そこで、とった行動は・・・

アメリカ人:男を射殺した。
ドイツ人:法的措置に出ると言った。
フランス人:一緒に服を脱ぎだした。
日本人:正式に紹介されるまで名刺を手にしていた。

この本のおすすめ度 ☆☆☆☆
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アンフェアな月

2006年12月10日 |  Book review
とにかく、主人公の雪平夏見(ゆきひらなつみ)がカッコイイ。
前作の「推理小説」は読んでないけど、彼女の切れのよさは、この作品でも十分出ていた。
こんな女性が、同僚や部下にいたら、上司はとても助かるだろうなぁ。
で、物語は、幼児略取事件をきっかけに予測できない展開に。
そして、あっとおどろく結末が・・・


アンフェアな月-----刑事 雪平夏見
河出書房新社
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羽生善治著 「決断力」

2006年04月26日 |  Book review
将棋界の第一人者、羽生善治が語るここ一番での決断力。
なにしろ、将棋タイトルを独占する7冠にも輝いたことのある男のこと、その勝負勘やいかにと思い、一気に読んだ。

うーーん、すばらしいです。
将棋の手は、盤面の宇宙と称されるほど広く複雑であるのだけど、直感の7割は正しい、大半を捨て残りの2,3手から直感で選択する、これらはまさしく一級のプロ棋士の実践的な考え方なんですね。

こうやって見ると、彼の決断力とは、計算しつくされた深い読みに基づくものではなく、むしろ右脳を使ったイメージ的なものによって下されているのがよくわかります。
しかし、それで本当に勝てるのか。
それには、こう答えています。
情熱、気力、モチベーションを維持することです。

決断力

角川書店

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ザイデンシュトラーセン

2006年03月02日 |  Book review
版画家蓮尾 力(はすおつとむ)の苦難に満ちた生い立ちから、大成して故郷に錦を飾るまでを描いた力作。

筆者と主人公の友情、波乱万丈の人生ドラマにも感動するのだが、信州の原風景、東京奥多摩の風景がみごとなタッチで描かれている。
時代は違うけど、学生時代通った信州蓼科、東京武蔵野の風景を思い出してしまった。

実は、主人公の蓮尾先生は、わが街に移住し、現在も創作活動を続けている。
そして来週、同僚の紹介でその先生に会えることになっている。

まるみ せもあ著
近代文芸社

ザイデンシュトラーセン―私のもとめた絹の道

近代文芸社

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