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10月15日のイソップ童話
オオカミとおばあさん
おなかのすいたオオカミがエサをさがして、さまよっていました。
あるところへさしかかると、子どもの泣く声と、おばあさんがその子をしかっている声が聞こえました。
「もう泣くのはおやめ。やめないと、おまえをオオカミにやってしまいますよ」
「しめしめ」
オオカミは、おばあさんが本気でいっていると思ったので、そこに立ち止まって、長いこと待っていました。
そのうち、日がくれてしまいました。
するとまた、おばあさんの声がしましたが、こんどは子どもをあやしながら、こんな事をいっているのです。
「よしよし、いい子だ。オオカミがきたら、おばあちゃんとぼうやと、二人で殺してやろうね」
これを聞いて、オオカミは、
「ここのうちの人は、口でいう事と、じっさいにする事とがべつべつらしいわい」
と、いいながら、また歩き始めました。
このお話しは、いうこととすることがぜんぜんちがう人たちに聞かせるお話しです。
おしまい
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