タクティクスの意味
そもそもこのゲームをやる意味とはなんだろうか?
「タクティクス=戦略・戦術」、これを最大限に楽しむゲームがFFTなはずだ。
悪ゲームバランス
いままで多くのプレイヤーがファーストプレイではチート(のような)キャラやチート(のような)スキル単一のプレイで敵をばっさばっさとなぎ倒しソッコーでクリアしてしまっただろう。私も例外ではない。
具体的には雷剣シドやアグリアスといった聖剣技(必中範囲攻撃)や、算術ホーリー、レーゼのブレス、忍者の二刀流といったものだ。
他にも「あまりにも強すぎる」キャラやスキルは存在するが、挙げればきりがない。
それらの強いキャラは、1~2キャラいれば戦闘が成り立ってしまい、正直ほかのユニットはいてもいなくても同じようなものになってしまう。
戦術はあるのか?
一人(ソロ)でも十分戦えるような強いユニットでバシバシと敵をなぎ払うのはとても爽快だ。
FFTは攻撃時の見た目のエフェクトが美しく、攻撃が当たったときの効果音もとても素晴らしい。
ファーストプレイではその魅力だけで十分楽しめて、一気にラストまで進めてしまった人も多くいるだろう。
しかし、そんなプレイは「戦術」を駆使してこのゲームを楽しめたと言えるのだろうか?
ソロ×5?
「ソロ俺TUEEE」な人が何人寄せ集まったところで、一人一人がまったく「つながり」のない行動をとって連携しないうちは、チームとして、PTとしての強さ・喜びは実感できない。
ソロ×5のPTで、このゲームの真の楽しさを知ることはできないだろう。
なんといっても、FFTは戦術のゲームなのだから。タイトルそのままだ。
ラムザ一人旅
ひところ流行ったのが、主人公ラムザのソロでクリアまで頑張るというものだ。
ゲームバランスを崩す強いキャラに頼らずに、ラムザ一人(または相棒のチョコボをつける)のプレイで様々な状況に対応して乗り越えることに攻略性を感じる「Mいひとたち」のプレイ方法だ。
そういった「縛りプレイ」は、戦術をしっかりと考えなければならない点ではタクティクスの醍醐味を味わえている良プレイなのかもしれない。
しかし、わたしはまた疑問に思う。なぜPTに4~5人入れることができる設定になっているのか?このことを本当に考えたことはあるのか?と。
ラムザ一人旅という「縛りプレイ」は熱いように見えて、本当の意味でのファイナルファンタジータクティクスを堪能できているとは言えない。
5人MAXの連携
わたしが提案するFFTの最大の楽しみ方は、5人(序盤は4人)が全員「連携」して戦う、「つながり」のあるプレイだ。
FFTにはMAPが40ほどある(たしか。)その40MAPすべてを「誰一人として必要のないユニットはいなかった」プレイにするのだ。
これほど熱く、頭を使うプレイはない思う。
ネトゲとの違い
いまや様々な種類のあるネットゲーム。自分が動かすキャラを他の人と連携させるPTプレイを楽しむ人も昔と比べれば相当増えたはず。(わたしも今はネトゲをやっている。)
しかし、FFTは1ユニットだけではなく、5ユニットすべてを自分一人で動かさなればならない。つまり、自分ひとりの頭で5ユニットぶんの動きをすべて考え、つなげていかなければならない。
これが、どれほど難しいことか。美しい「連携」を自分ひとりの頭で構成し「つながていく」作業。それを40MAPぶんだ。「誰一人として、必要のないユニットはいなかった」と言えるプレイを40MAPぶんだ。考えただけで熱くならないだろうか。1~2キャラ爆走状態の狩りとはまったく違うFFTが、そこにはある。
オーソドックスな構成
最も連携しやすのが、一番オーソドックスな一次職を使ったPT構成だ。
- 勇者(見習い戦士のラムザ)
- 前衛(ナイト)
- 後衛物理火力(弓使い)
- 魔法(黒魔導士)
- 回復(白魔導士)
4人の場合は勇者(ラムザ)が前衛になるとよい。
わたしは実際にこのPT構成でプレイしてみたが、今まで数十回とプレイし続けてきたFFTの中で、最もバランスのとれた、良プレイだったと実感している。
どのMAPでも必ず誰かが大活躍して、MAPごとに活躍するキャラが違う。
しかも、このPT構成で詰んだところは1MAPもない。どのMAPも、やり直すことなくストレートクリアだ。
つまりFFTは、「バランスと連携のとれたPT」ですべてのMAPが難なくクリアできるように調整されてある、良バランスゲームなのだ。
神ゲーFFT
先にあげたPT構成は、まだ1例なのかもしれない。他にも「5人がそろって調和する」最高のバランスのPT構成を考えられたら、このゲームを最高に楽しむことができるだろう。
それこそ、人の数だけ答えが存在し、おなじひとでもプレイするたびに違う答えを見つけるだろう。
FFTを「神ゲー」と称する人が多いのは、この1点に尽きる。
「戦略」を追求すると一生遊びつくせる、何度やっても違う楽しみかたができるFFTは、本当に神ゲーである。