SATSはSyn Alia Training Systemシナリア・トレーニング・システムを表わします。
SATSは独自の考え方/哲学に基づいた、すべての動物と人々のための統合トレーニング方法で、そこにはいくつかの基本要素が含まれます。。
SATSの考え方/哲学では、全ての動物は意識的な思考が可能と考え、人と動物がひとつの意志伝達方法(言語)と文化(共通の認識)を共有して、一緒に作業することを学べるという考え方です。
この共通の文化と意志伝達方法を創りあげるために、様々なツール(すなわち要素)を使用します。
ブリッジ、ターゲット、命名、語彙、タッチ、リズム、ロジック、条件付けおよび感情の管理などが、そのツールとしてあげられます。
ここでは、様々なツールの中のブリッジ(インターミディエイトブリッジ、及び、ターミナルブリッジ)に注目し、特に、インターミディエイトブリッジの適用について考えてみたいと思います。
[ブリッジとは?]
ブリッジは、一次強化子(一般的には食べ物を使う)と同時に発生することにより、二次強化子として条件付けされた合図です。これは、一次強化子と同時に発生して、初めて条件付けされるもので、それまでは、動物にとって何の意味も持たない、環境の中に存在する偶発的な音に過ぎません。
ですから、ブリッジを意味のある合図として確立する為には、手順を追ってトレーニングすることが重要です。
[2つのブリッジ]
1・インターミッドブリッジ (IB)
これは、動物に、そのままの動作を継続すると
終了ブリッジに近付いていることを伝える合図です。
2・ターミナルブリッジ (TB)
これは、動物に、要求されたこと/動作を
無事やり遂げたことを伝える合図です。
[ブリッジの教え方]
ブリッジを最初に教えることにより、その後のトレーニングの速度を格段に高くすることができます。ブリッジは、動物が求められている行動に近付いているよと励まし、その行動をを達成したと明確に伝えることができます。
ブリッジを教えるには、3ステップの手順が必要ですが、その全行程を終えるのには、7種類の練習を必要とします。
「X(エクス)」の音は、ブリッジとして、有効に使うことのできる音です。その理由については、後ほどお話します。
1・ステップ1 ターミナルブリッジ(TB)
「X」と、はっきり、短く言いながら、オヤツを差し出す。
動物が実際にオヤツを食べる時に、もう一度「X」と言う。
これを、あと2回繰返す。(全部で3回になる)
これが、ターミナルブリッジである。
ターミナルブリッジは、動物がハンドラ-/トレーナーの
要求を満たしたことを、明確に動物に知らせる為に使う。
2・ステップ2 インターメッドブリッジ(IB)
手にオヤツを持ち、それを背中に隠したまま「X」と言う。
「X」に少しでも反応を見ることができたら、
素早くxxxx...と言い始め、
動物が、オヤツをえられるのではないかと近付いてきたら、
それに連れて、xxxxをより早く、より大きな声で言う。
また、後ろに隠した手を前にまわして、
動物がその手のオヤツに到達したら、
強く、短い「X」と共に、動物にオヤツを与える。
この段階で、2種類のブリッジが存在することになる。
強く短い音の「X」ターミナルブリッジは、成功を告げ、
オヤツが出てくる合図となる。
ソフトな一連のxxxxノは徐々に高揚して、強く短い「X」の
ターミナルブリッジで最高潮に達する。
これがインターミッドブリッジで、
あなたは今、成功への途中にいるということを動物に告げる。
3・ステップ3 チェック(必要であれば行う)
次へ進む前に、動物がブリッジを理解しているかどうかを
チェックします。
動物がハンドラーの方を見なくなるまで待ち
(友人に頼んで軽く気を逸らせてもらいのもよい。)
「X」と言います。
すぐにこちらを向いたら、ステップ2を繰返します。
もし、このチェックで、動物が「X」に反応しない場合は、
ステップ1からやり直します。
[ブリッジの選び方]
ブリッジとして、笛、クリッカー、フラッシュライト、視符(親指をあげる)や触符や声符等を使うことができます。自分の好みの物を使うことができますが、ブリッジとして必要な要素を兼ね備えているかどうかに注意してください。
[良いブリッジとしての必要要素]
第一に、動物がそれを感知できること。耳の聞こえない個体には、音によるものでは無く、触符や視符を使う必要があります。しかし、一般的なトレーナーには、音によるブリッジが良いでしょう。視符は、障害物に邪魔されることもあり、触符の場合は、トレーナーが、動物のすぐそばにいる必要があるのに対し、音は四方八方、遠くまで伝わります。
ブリッジの音は、日常会話であまり使われることのない、短く、鋭く、堅い、一音の言葉が良いでしょう。この言葉を、動物が要求された行動をとったらすぐに発する必要があります。これらの要素を兼ね備えていれば、ブリッジとして有効な働きを期待できます。これらの要素が欠けていると、ブリッジとしての効果や効率が。余り良くないこともあり得ます。
ブリッジの例 xxxxxxxX!(エクセクセクセク・・・エクス!)
kikikikikiKI!(キキキキキキ・・・・キィ!)
dudududuDO!(ドゥドゥドゥドゥ・・・ドゥ!)
guguguguGU!(グググググ・・・・・グゥ!)
音として、柔らかい音はさけた方が良い。
lalalalaLA!(ララララ・・・ラッ!)
yesyesyesYES!(イエスエスエス・・イエスッ!)
sisisisisiSI!(スィスィスィ・・・スィッ!)
mmmmmM!(ムムムム・・・ムゥッ!)
[ブリッジを条件づけとは?]
外国語を、自分のまわりにいる人が話すのを聞き取るだけで覚えてゆくことの難しさを考えてみましょう。
環境に存在する多くの事柄のなかから、誰かの発した一つの外国語の単語が何を指しているのかを特定するのは、時間のかかる作業です。もし、誰かがそばにいて、どの言葉がどれを示しているかを指し示してくれれば、その効率はずっと良い。
ブリッジを条件付けることは、動物に、この合図(ブリッジ)が、どのくらい彼等にとって重要なことかを教えることです。
Copyright 2006 Kayce Cover
訳 クロヤナギミチコ
SATSは独自の考え方/哲学に基づいた、すべての動物と人々のための統合トレーニング方法で、そこにはいくつかの基本要素が含まれます。。
SATSの考え方/哲学では、全ての動物は意識的な思考が可能と考え、人と動物がひとつの意志伝達方法(言語)と文化(共通の認識)を共有して、一緒に作業することを学べるという考え方です。
この共通の文化と意志伝達方法を創りあげるために、様々なツール(すなわち要素)を使用します。
ブリッジ、ターゲット、命名、語彙、タッチ、リズム、ロジック、条件付けおよび感情の管理などが、そのツールとしてあげられます。
ここでは、様々なツールの中のブリッジ(インターミディエイトブリッジ、及び、ターミナルブリッジ)に注目し、特に、インターミディエイトブリッジの適用について考えてみたいと思います。
[ブリッジとは?]
ブリッジは、一次強化子(一般的には食べ物を使う)と同時に発生することにより、二次強化子として条件付けされた合図です。これは、一次強化子と同時に発生して、初めて条件付けされるもので、それまでは、動物にとって何の意味も持たない、環境の中に存在する偶発的な音に過ぎません。
ですから、ブリッジを意味のある合図として確立する為には、手順を追ってトレーニングすることが重要です。
[2つのブリッジ]
1・インターミッドブリッジ (IB)
これは、動物に、そのままの動作を継続すると
終了ブリッジに近付いていることを伝える合図です。
2・ターミナルブリッジ (TB)
これは、動物に、要求されたこと/動作を
無事やり遂げたことを伝える合図です。
[ブリッジの教え方]
ブリッジを最初に教えることにより、その後のトレーニングの速度を格段に高くすることができます。ブリッジは、動物が求められている行動に近付いているよと励まし、その行動をを達成したと明確に伝えることができます。
ブリッジを教えるには、3ステップの手順が必要ですが、その全行程を終えるのには、7種類の練習を必要とします。
「X(エクス)」の音は、ブリッジとして、有効に使うことのできる音です。その理由については、後ほどお話します。
1・ステップ1 ターミナルブリッジ(TB)
「X」と、はっきり、短く言いながら、オヤツを差し出す。
動物が実際にオヤツを食べる時に、もう一度「X」と言う。
これを、あと2回繰返す。(全部で3回になる)
これが、ターミナルブリッジである。
ターミナルブリッジは、動物がハンドラ-/トレーナーの
要求を満たしたことを、明確に動物に知らせる為に使う。
2・ステップ2 インターメッドブリッジ(IB)
手にオヤツを持ち、それを背中に隠したまま「X」と言う。
「X」に少しでも反応を見ることができたら、
素早くxxxx...と言い始め、
動物が、オヤツをえられるのではないかと近付いてきたら、
それに連れて、xxxxをより早く、より大きな声で言う。
また、後ろに隠した手を前にまわして、
動物がその手のオヤツに到達したら、
強く、短い「X」と共に、動物にオヤツを与える。
この段階で、2種類のブリッジが存在することになる。
強く短い音の「X」ターミナルブリッジは、成功を告げ、
オヤツが出てくる合図となる。
ソフトな一連のxxxxノは徐々に高揚して、強く短い「X」の
ターミナルブリッジで最高潮に達する。
これがインターミッドブリッジで、
あなたは今、成功への途中にいるということを動物に告げる。
3・ステップ3 チェック(必要であれば行う)
次へ進む前に、動物がブリッジを理解しているかどうかを
チェックします。
動物がハンドラーの方を見なくなるまで待ち
(友人に頼んで軽く気を逸らせてもらいのもよい。)
「X」と言います。
すぐにこちらを向いたら、ステップ2を繰返します。
もし、このチェックで、動物が「X」に反応しない場合は、
ステップ1からやり直します。
[ブリッジの選び方]
ブリッジとして、笛、クリッカー、フラッシュライト、視符(親指をあげる)や触符や声符等を使うことができます。自分の好みの物を使うことができますが、ブリッジとして必要な要素を兼ね備えているかどうかに注意してください。
[良いブリッジとしての必要要素]
第一に、動物がそれを感知できること。耳の聞こえない個体には、音によるものでは無く、触符や視符を使う必要があります。しかし、一般的なトレーナーには、音によるブリッジが良いでしょう。視符は、障害物に邪魔されることもあり、触符の場合は、トレーナーが、動物のすぐそばにいる必要があるのに対し、音は四方八方、遠くまで伝わります。
ブリッジの音は、日常会話であまり使われることのない、短く、鋭く、堅い、一音の言葉が良いでしょう。この言葉を、動物が要求された行動をとったらすぐに発する必要があります。これらの要素を兼ね備えていれば、ブリッジとして有効な働きを期待できます。これらの要素が欠けていると、ブリッジとしての効果や効率が。余り良くないこともあり得ます。
ブリッジの例 xxxxxxxX!(エクセクセクセク・・・エクス!)
kikikikikiKI!(キキキキキキ・・・・キィ!)
dudududuDO!(ドゥドゥドゥドゥ・・・ドゥ!)
guguguguGU!(グググググ・・・・・グゥ!)
音として、柔らかい音はさけた方が良い。
lalalalaLA!(ララララ・・・ラッ!)
yesyesyesYES!(イエスエスエス・・イエスッ!)
sisisisisiSI!(スィスィスィ・・・スィッ!)
mmmmmM!(ムムムム・・・ムゥッ!)
[ブリッジを条件づけとは?]
外国語を、自分のまわりにいる人が話すのを聞き取るだけで覚えてゆくことの難しさを考えてみましょう。
環境に存在する多くの事柄のなかから、誰かの発した一つの外国語の単語が何を指しているのかを特定するのは、時間のかかる作業です。もし、誰かがそばにいて、どの言葉がどれを示しているかを指し示してくれれば、その効率はずっと良い。
ブリッジを条件付けることは、動物に、この合図(ブリッジ)が、どのくらい彼等にとって重要なことかを教えることです。
Copyright 2006 Kayce Cover
訳 クロヤナギミチコ