一方、わが長良川の鵜飼いもいよいよそのピークを迎えつつあります。
ところで、この鵜飼いの主人公の鵜ですが、意外や意外、川鵜ではなくて海鵜を使うということを
前に述べましたね。
体格がよくて丈夫で漁に適しているからだそうです。
最近、その鵜について、鵜飼漁に詳しい方から興味のあるお話を伺いました。
皆さん、鵜飼いの鵜は何年ぐらい働くかご存じですか?
捕えられて運ばれてきたときの年齢にもよりますが、だいたい15年ほど鮎漁を行うのだそうです。
それでは、15年経って定年退職した鵜はどうなるのでしょうか?
そのままほっぽり出す? いいえ、世知辛い人間の世間とは大違い、鵜匠の皆さんはそんなこと
はしません。
かつては、彼らが育った海へ連れて行って放してやるなどということもあったようですが、年老
いた鵜たちが自活できるかどうかの問題もありますので、現在はもう現役を引退した鵜も、生涯鵜匠
さんたちが面倒を見るのだそうです。
そうして最後の最後、動物の悲しさ、その寿命がやってくるのですが、その際にも手厚く葬るのだ
と聞きました。
もちろん、健康診断なども欠かさず行われていますよ。
そうした鵜と鵜匠さんたちの切っても切れない密接な関係のがあって、あの水上での絢爛豪華な
鵜飼いショーがあるのですね。
そしてまた、そうした信頼関係の絆があってこそ、鵜たちは鵜匠さんの指示に従って懸命に鮎を追
うのですね。
この鵜と鵜匠さんたちの呼吸があった鵜飼いの一部始終をご覧になる節には、是非、当館にご用命
下さい。最も快適にご覧になれますよう、すべての手配をさせていただきます。
(鵜飼いの鵜に一層親しみを感じるホテパクちゃんでした)