ちょっと前に、清原選手の巨人残留について記事を書いた。そのとき、『起用法を決めるのはあくまで監督の仕事』だと書いたのだけど、それに絡めて思うことがあったので、書いてみようと思う。
きっかけは、ネットで読んだある記事だった。巨人の堀内恒夫監督が、広島の山本監督の次男の結婚式で、司会をつとめていた徳光和夫氏の「来季のファーストベースマンは誰なんですか?」との質問に対し、「まずはK、それからS」と発言したと報じられていた。堀内監督は当初発言を躊躇したものの、徳光氏の食い下がりに、渋々ながら応じたようだ。
報道では、「146試合すべてに出場できることが前提」としながらも、堀内監督のいう「K」とは清原選手のことであり、「S」とは清水選手のことであると伝えていた。
この記事に対する反応は様々だろうけど、自分は率直に言って首を傾げてしまった。まだキャンプどころか自主トレも開始していない時期に、こういう発言をしてしまっていいのだろうか、ということに対してだ。
理由は単純明快で、開幕までの期間、キャンプやオープン戦などを通じて、選手の状態をチェックしてから起用する選手を決めることが、監督の仕事だからだ。逆に言えば、そうしたデータもないような状況で、よけいな先入観は冷静な判断の妨げにしかならない。まして、清原選手とのことはマスコミが煽るだけ煽っている状態だ。この発言は、清原、清水両選手はもちろんのこと、堀内監督自身にもマイナスに働きこそすれ、プラスになるようなことは何もないと思う。
監督の仕事が、選手をパッチワークのようにはめこんで、指示だけしていればいいのならば、日頃野球ゲームにいそしむ小学生にでも出来る。しかし、実際の監督はゲームのキャラクターを操作するわけではない。人間を操るのだ。人間には心がある。信頼をなくしてしまえば、10の能力値がある選手でも、4までしか発揮できないかもしれないし、強い信頼関係で結ばれていれば、6の能力値の選手が、時として10以上の能力を発揮するかもしれない。大切なのは、選手のモチベーションをいかに高め、集中できる環境に導くかということではないだろうか。今年の監督で言うなら、中日の落合監督は、それが出来ていたと思う。
できれば、堀内監督には黙っていてほしかった。あと、徳光氏にも(気持ちはわかるけど、ファンとして接するなら、尋ねるべきことではないと思うし、あくまで山本監督の次男の結婚式なのだから、巨人の話題はできるだけ控えるべきではないのか。状況がわからないから一概には言い切れないけど、少々礼を失しているかと思う)。
人はとかく先入観で物事を決めてしまいがちだ。「あいつはああいう奴だから」「あいつにはどうせこれくらいしかできないから」と、実際の相手を検証することなく決めつけてしまうことが往々にしてある。けれど、それでは人との関係をうまく築くことはできないし、仕事などで満足な成果を得られることはほとんどない。まして人の上に立つ者は、まっさらな気持ちで相手と接することが普通の人以上に求められるはず。常に成果を求められるプロスポーツの世界なら、なおさらだ。
清原、清水の両選手には、この発言に踊らされることなく、モチベーションを高く保ちながらトレーニングして開幕を迎えてほしいし、名前のあがらなかった選手たちも、クサることなく頑張ってほしい。そして堀内監督にも、自身の発言に振り回されることなく、あくまで冷静に、戦力となるか否かを見極めてほしい。自分は巨人ファンではないけれど、各選手が充実した表情で野球をする姿が見られることを楽しみにしている。
きっかけは、ネットで読んだある記事だった。巨人の堀内恒夫監督が、広島の山本監督の次男の結婚式で、司会をつとめていた徳光和夫氏の「来季のファーストベースマンは誰なんですか?」との質問に対し、「まずはK、それからS」と発言したと報じられていた。堀内監督は当初発言を躊躇したものの、徳光氏の食い下がりに、渋々ながら応じたようだ。
報道では、「146試合すべてに出場できることが前提」としながらも、堀内監督のいう「K」とは清原選手のことであり、「S」とは清水選手のことであると伝えていた。
この記事に対する反応は様々だろうけど、自分は率直に言って首を傾げてしまった。まだキャンプどころか自主トレも開始していない時期に、こういう発言をしてしまっていいのだろうか、ということに対してだ。
理由は単純明快で、開幕までの期間、キャンプやオープン戦などを通じて、選手の状態をチェックしてから起用する選手を決めることが、監督の仕事だからだ。逆に言えば、そうしたデータもないような状況で、よけいな先入観は冷静な判断の妨げにしかならない。まして、清原選手とのことはマスコミが煽るだけ煽っている状態だ。この発言は、清原、清水両選手はもちろんのこと、堀内監督自身にもマイナスに働きこそすれ、プラスになるようなことは何もないと思う。
監督の仕事が、選手をパッチワークのようにはめこんで、指示だけしていればいいのならば、日頃野球ゲームにいそしむ小学生にでも出来る。しかし、実際の監督はゲームのキャラクターを操作するわけではない。人間を操るのだ。人間には心がある。信頼をなくしてしまえば、10の能力値がある選手でも、4までしか発揮できないかもしれないし、強い信頼関係で結ばれていれば、6の能力値の選手が、時として10以上の能力を発揮するかもしれない。大切なのは、選手のモチベーションをいかに高め、集中できる環境に導くかということではないだろうか。今年の監督で言うなら、中日の落合監督は、それが出来ていたと思う。
できれば、堀内監督には黙っていてほしかった。あと、徳光氏にも(気持ちはわかるけど、ファンとして接するなら、尋ねるべきことではないと思うし、あくまで山本監督の次男の結婚式なのだから、巨人の話題はできるだけ控えるべきではないのか。状況がわからないから一概には言い切れないけど、少々礼を失しているかと思う)。
人はとかく先入観で物事を決めてしまいがちだ。「あいつはああいう奴だから」「あいつにはどうせこれくらいしかできないから」と、実際の相手を検証することなく決めつけてしまうことが往々にしてある。けれど、それでは人との関係をうまく築くことはできないし、仕事などで満足な成果を得られることはほとんどない。まして人の上に立つ者は、まっさらな気持ちで相手と接することが普通の人以上に求められるはず。常に成果を求められるプロスポーツの世界なら、なおさらだ。
清原、清水の両選手には、この発言に踊らされることなく、モチベーションを高く保ちながらトレーニングして開幕を迎えてほしいし、名前のあがらなかった選手たちも、クサることなく頑張ってほしい。そして堀内監督にも、自身の発言に振り回されることなく、あくまで冷静に、戦力となるか否かを見極めてほしい。自分は巨人ファンではないけれど、各選手が充実した表情で野球をする姿が見られることを楽しみにしている。