保育園に入りたい!待機児童をなくそう~

新宿区の待機児童、保育園廃園問題、
について考える共同ブログです。
子供のための施設を共に考えましょう

やはり、黙っていてはいけない

2010年05月23日 | 戸山第3保育園
あるお母さんの、ある新聞社への投稿です。
許可を得て転記させていただきます。

(略)・・・今、私の子どもが通っている保育園は、新宿区立戸山第三保育園です。
 先日、区のほうから、全く一方的に、2年後の廃園を通達されました。
 理由は、すぐ近くの大規模病院(国立国際医療センター)に併設する形で、私立認可保育園が新たに設立されるから、というものです。
 現在戸山第三保育園に通園の児は優先的に新しい保育園に通園を認められるので、我が子に大きな弊害はない、とはいえ、慣れた園舎や親しい先生方と別れなければならないことを考えると、心配や不安がないわけではありません。

 ただ、どうしても腑に落ちないのは、どうして戸山第三保育園を廃園しなくてはならないのか、ということです。
 区の説明では、新しくできる保育園は、戸山第三保育園の定員を20人ほど上回る規模であること、また、この地区には保育園が(認可のみでも)他にも五箇所あり、地域的なバランスを考慮すると、新しい保育園を作るならその分削らなくては、というお話です。

 新宿区は、世田谷区や江東区のような「都内激戦区」に比べると、待機児童数はまだ少なめです。でも、公開されている資料を見ると、やはり三桁の待機児童が現に存在します。
 景気が今後も期待できない以上、保育園入園者は増えることがあっても減ることはまず考えにくい状況です。
 戸山第三保育園をそのまま残しても、待機児童はゼロにはなりません。わざわざつぶす必要があるのか、素人ながらおかしいなあと思うのです。

 新しい保育園が私立認可保育園なので、当然区からの財政援助があります。戸山第三保育園をそのままにしておくと新しい保育園の分の財政支出がふえるから、という理屈もあるかもしれません。財政破綻している自治体ならばそれも仕方がないかもしれません。しかし、新宿区は、決して貧しい行政区ではありません。現に、この冬の新型インフルエンザワクチンの接種費用は全額区が出してくれました。私の知る限り、墨田区は一回1500円の自己負担(2000円が補助)、江東区は一回千円(補助は2500円)でした。貧しい自治体にできることではないでしょう。
 
 地域的に保育園が多い、というのは、確かにそうです。
 元々この地域は、巨大な公営団地である戸山団地があり、40年前には団地に子どもたちがあふれかえっていて、その受け皿として戸山第一・第二・第三保育園(各々定員100~120人)があります。近在の東京女子医大に私立認可保育園、もう一箇所、個人の開業医院に付属の形で私立認可保育園があります。確かに地域的に集まっています。 
 ただ、ここは都内でも有数の交通至便の地域です。東京メトロ東西線、都営地下鉄大江戸線、都営新線にアクセスでき、都バスを使えば飯田橋、九段下、総武線大久保駅、JR高田馬場駅にアクセスできます。
 地域住民数を分母にすると確かに偏在しているように見えますが、ここを通過して通勤する人を考慮すると、そうでもないのではないかとおもえるのです。
 
 また、ここには、区立戸山公園という、古くからある広い公園があります。公園といってもその大半は雑木林と小さな山でできていて、車も通らず、保育園児たちの絶好の遊び場所になっています。
 娘は一歳児クラスの頃から、ようやく歩けるようになった頃から、坂道を時に手足を使って上り下りするようなハードなお散歩をたくさんしています。大人でも「よいしょよいしょ」と掛け声をかけたくなるような上り坂、階段もないような土と岩の上り坂を「がけのぼり」と称してわっせわっせと上っています。
 冬は霜柱をふみ、春は桜吹雪、秋には落ち葉に埋まりあいっこをして、枯れ木を自分たちで集めて芋煮会の焚き火を用意する、そんな、申し訳ないようなすばらしい保育環境です。
 園庭は土でできていて、子供たちには十分な広さのプールもあります。お天気がよければ毎日でも外遊びが可能です。すべての部屋が園庭に面していて、お日様と風が十分に入ります。40年ほど前の建物ですが、内装はきれいですし、広々としています。2歳以上になると、食事の部屋と午睡の部屋を別に取ることができます。
 戸山第三保育園の保育環境は、勝手な推測ですが、都内の保育園の平均以上ではないかと思っています。
 私は墨田区の病院に勤めていますが、正直なところ、自分の娘の保育園の様子を同僚の医師や看護師たちに言うことができません。彼女らの語る様々な保育環境は、胸の痛くなるようなものが多く、もしも今娘がそういうところに通うことになったなら、ストレスでおかしくなるだろう、そう思わざるを得ません。

 素人の勝手な推測ですが、保育園を、行政区単位で考えるから、こういうつじつま合わせのような廃園もあるのではないかと思います。
 区の認可保育園では、その行政区に在住もしくは在勤していることが第一の条件です。その二つがなければ、順位は相当下位になり、事実上無理に近い。
 新宿区が、新宿区のことだけを考えて物事を決めるのならば、まあ、非難されるほどの待機児童もないわけだし…ということで、新しいところができるから一つ廃園、ということもできるかもしれません。
 しかし、東京の行政区の境界ラインと、住んでいる住民の実感は、かなり程遠い。
 事実、私たちの娘も、文京区の保育園のほうが近いので、入園を希望しかけたこともあります。
 新宿区住民でも、中野区や豊島区の保育園のほうが近くで楽な人もいます。逆もあります。
 
 新しい保育園ができるのは、とてもよいことだと思います。昔からある小規模な保育園が、長年陳情と運動を重ねてこぎつけた成果であり、本当に良かったと思っています。
 ただ、新しくできる保育園は、本当に交通至便な場所にできます。
 新宿区に在住・在勤でなくても、通園が十分に可能なのです。
 例えば、中野区在住の人が、総武線大久保駅で途中下車し、都バスに乗って国立国際医療センター前で下車、ここで子どもを保育園に預け、その後都バスで九段下に出る、または都営大江戸線であちこちに出る、ということが十分にできます。中野区在住・千代田区在勤でも、この保育園はとても便利です。
 大江戸線若松河田駅で途中下車して保育園に、なら、豊島区、練馬区、中野区、千代田区、台東区、港区などなど、様々な区の在住・在勤の人が、この保育園を利用できます。
 自家用車を持っている人ならもちろん言うまでもありません。
 電動自転車であれば、新宿区境界に近い豊島区・文京区在住の人が、保育園で子どもを預け、若松河田駅の自転車置き場に自転車を預けて千代田区や台東区その他あちこちに通勤することも十分に可能です。
 その観点からすると、新しい保育園が、定員割れになることは、ないのではないかと、思うのです。

 私は保育園児の保護者の一人に過ぎず、行政その他に関しては全くの素人です。ただ、素人がどう考えても、今優良な環境で順調に運営されている戸山第三保育園を廃園しなければならない、納得の行く理由が、どうしても見つからないのです。
 
 今回、新聞に投稿するという、不慣れなことをしているのは、我が子の通う園が閉園されるのを防ぎたいとか、そういういわば「実利」を求めてのことではありません。保育園に入りたくても入れないかもしれない、入りたいと切望しているけれどもどうなるかわからない、その焦りと苦しさ、不安、そして何より、「入れればいいというものではない、できれば納得の行く、良い環境に我が子をゆだねたい」という、親として当然の願い、ごくささやかな願いが、かなわないのではないかと言う苦しさを、自分のこととして痛いほどわかるからなのです。
 良い環境の保育園をできるだけ増やしてほしい、多くの人々が願ってるこの時代に、正当な理由がどうしても思い当たらないのに良い環境の保育園が廃園になる、そんなことが続けば、働く親たちの願いは決してかなわないし、多くの子どもたちが不十分な幼年時代を強いられる。それを思うと、やはり、黙っていてはいけないと思ったのです。
 

おひさまを守る会がブログに参加します!

2010年05月21日 | 待機児童をなくそう会
6月12日「子育てシンポジウム」を高田馬場で開催します。



「今、子どもの保育現場で、何が起きているか?」
「保育環境の危機について保育現場、保護者、子どもの環境で生の声が集まります。」




コーディネータに「加藤久忠先生

(東京自治問題研究所研究員、最高裁で市が敗訴した「横浜市保育園民営化訴訟」に関するシンポジウムのコーディネータ)」を迎えます。



・ 「子ども園」化で起こっている、職員の重労働と子どもの心理。
・ 行政が目指す保育環境の行く末に待っているものは?
・ 不安な親と子どもが増える背景は?など



協賛団体:「保育園を考える親の会」、
新宿区職員労働組合・保育部会、
東京都教職員組合新宿支部、新宿区保育室無認可保育所連絡協議会、
新宿区保育園に係わる保護者たち有志、
つくし保育園の新築・認可をめざす会






皆さんの声を出し合いましょう!



ブログに保育園とのわずか50センチ横に建物が建設される危機があった「おひさまを守る会」が参加されます!
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平成23年1月1日以降、認証保育所が5箇所増える?!

2010年05月18日 | 戸山第3保育園

新宿区HPに、5/13付で標記の掲載がありました。概要をコピペします。

「平成22年度認証保育所開設事業者の公募について」
http://www.city.shinjuku.lg.jp/kodomo/hoiku02_000107.html

2 規模等
 (1)定員30~60人程度
 (2)年齢別の定員構成(0~2歳児を総定員数の70%以上)
 (3)産休明け保育(生後43日か57日)を実施

3 保育所数
  5ヶ所

4 開設時期
  平成23年1月1日

5 対象地域
  箪笥町・榎町・若松町・大久保・戸塚特別出張所の所管区域
  ※隣接地については、応相談



認証保育園や、民営保育園を増やそうとしている裏で、
公設公営保育園が廃園宣告をうけている・・・とても複雑な心境です。



改修工事で、2010年6月から 3つの機能をもつ施設へ変身! 有効活用を願います。

2010年05月10日 | 信濃町分園チーム
昨年2009年の「施設活用方針」で、
旧四谷第三小学校(信濃町保育園分園がある建物)は改修工事を施され、
複合施設として生まれ変わります!

保育園2園と保健センターが、同じ建物に入るってどんなことになるんだろう?
動きの激しい建物ですから、
良い悪いではなく、どんな状況かをお伝えします。

思うことは、せっかく税金を使った改修工事。
しかも、施設をいい意味で「有効活用」した建物。
是非、沢山活用して欲しいですよね。
みんなが便利になるといいなと思います。

★2010年6月から以下、3つの機能をもつ施設へ変身!
①「信濃町保育園分園」
②「四谷保育園 仮園舎」
③「四谷保健センター(事務&相談機能)」

2010年5月現在
全ての工事が終了しています。
①「信濃町保育園分園」
新設される3歳児クラスの部屋が1階のフリースペースに扉を付けることで完成し、
3/29日(月)より各クラス進級後の新しいお部屋へ移動して、保育が継続されています。

②「四谷保育園 仮園舎」
2階を利用します。小さなトイレなどが設置されました。
以前、(分園が開かれる前)信濃町保育園(本園)の耐震工事の時に既に保育園としての
大まかな工事は済んでいたそうです。

③「四谷保健センター(事務&相談機能)」
理科室であった部屋を少し改修したそうです。

もったいないなー!
このまま活用していく道は無いのでしょうか?

まだ使える建物を、どうして活用しないで取り壊してしまうんだろう?
保育園が必要とされているのに、どうして廃園になってしまうんだろう?

地元の地権者との話し合い&新宿区の分科会で
この地区の再開発計画をだいぶ前から進めてきたそうです。
いまさら、「保育園が必要なので、この建物を活用して残してほしい」という意見は
言えない状況だと、保育課は言います。

そうなんでしょうか?

変わり行くニーズ、環境に柔軟に対応することは
「生きやすい社会」をつくる基本ではないのかな?
と思います。

「旧四谷第三小学校の建物を壊さずに、信濃町保育園を継続運営して欲しい!」

私たち信濃町保育園分園チームも陳情活動を始めます。

5月15日は、若松商店街で、戸山第3保育園の廃園を止めてもらうべく署名活動があります。
ぜひご参加ください。

詳しくは、
左メニューの、「カテゴリー」>「戸山第3保育園」
【戸山3】署名活動やります。をご覧ください。