考える葦のブログ

さわやかに さりげなく

「日本の、これから」 団塊・大量退職へ

2007-02-11 00:22:05 | 日本の、これから

NHKの『日本の、これから』という番組を思わず観入っていました。
全体的に相変わらず噛み合わない議論なんですけど(失礼)、結構、この番組、好きなんですよね。これが民放だと、政治家や芸能人などのいわゆる著名人ばかりの議論になるでしょうから、NHKならでは(?)の番組ですね。
おいおいとテレビに向かって独り言を言ったり、
あまりにも噛み合わない議論には笑い転げたりしながら、
途中から(IQサプリの終わった後)観たので、約2時間、楽しませてもらいました。

今回のテーマは、「団塊・大量退職へ」。
いわゆる「2007年問題」(団塊の世代であり、人数の多い1947年生まれ(昭和22年生まれ)の人の多くが会社の定年を迎えるという問題)だけでなく、
働き方から、生き方、社会保障の問題まで幅広く議論されていました。
ボクにとっては、なかなか良い刺激となる話題でしたよ。

今回のゲストは、

・総合商社会長の丹羽宇一郎さん(伊藤忠商事の会長)
・人材総合プロデュース社長の奥谷禮子さん(最近話題の「過労死=自己責任」論のザ・アールの奥谷社長ですね。)
・作家の堺屋太一さん(「団塊の世代」の名付け親)
・映画監督の崔洋一さん
・音楽家の谷村新司さん
・慶應義塾大学教授の金子勝さん
・首都大学東京准教授の宮台真司さん

の7名。(だったと思います。)
ゲストの記載で「○○の」と書いたのは、番組の間、胸に付けられていた名札をボクが読み取ったものですけど・・・
不思議なのは、株式会社は「総合商社」などと組織の固有名詞は出さないで、
学校法人は「慶応義塾大学」「首都大学東京」と固有名詞を出す・・・
これも「NHKならでは」なんでしょうけど変な区別だな、と感じます。

みなさん、ハローです。ホディです。

今日も冬なのに(?)春らしい天気で。近所の梅の花も一気に花開いたと言う感じです。今、この一瞬は、本来は2月上旬の一年で一番厳しい寒さを感じるところなんでしょうけど、そんなこともなく、春の陽気で気分良く過ごせるので、良いのですけど・・・
ホントに、これで大丈夫かと思ってしまいますよね。

団塊の世代の話も、全員分合わせれば大変な金額になる退職金や、安い労働力としての勤労意欲、会社人間からの脱却で余る時間による社会貢献など、
冬のはずなのに春らしい天気のような・・・
ボクが考えると、厳しい現実の中での一瞬だけの緩い兆候のような気がします。

考え方が、ネガティブすぎますかね。

そもそも・・・
最近うんざりしていますけど、某大臣の不適切発言の話題で代表されるような「少子化」の問題がクローズアップされていますけど、
「少子化」だけでは、大きな問題ではないとボクは思っています。「少子化」と「高齢化」がいっしょになって、一気に進むことが、大きな問題だと思っています。
これは意外と根が深い。

この番組の中でも、高齢者ひとりを支える若者の人数が出されていました。

S45年では、若者42人で高齢者ひとりを支えるという状況で、
これがS60年には若者8人、H12年には3.5人になっているわけです。
そして、将来、
将来と言っても遠い先ではなく8年後の
H27年には若者2人で高齢者ひとりを支えるという状況になるのだそうです。
人口統計の推測は、戦争や大きな疫病の流行でもない限り、大きくは変わらないわけで、
将来の出生率云々を議論することも大切ですけど、
これは、もっと現実の数字として認識しなければいけないのだと思います。

簡単に言えば、高齢者の年金・医療・介護にかかる公的負担にかかる費用を、
ボクらの保険料や税金から出さなければいけないわけですから、
単純に考えて、
そのような高齢者の費用が、ひとりあたり年200万円かかるとしたら、
ボクらは年100万ずつ負担しなければいけない、という計算になるわけです。

数字で見れば厳しい現実ですけど、解決するには難しい問題ですよね。

ちなみに、番組ではこのように「現役が高齢者を支える仕組み」を続けるべきか、見直すべきか、というアンケートを取っていましたけど、
その結果は、
  続けるべき・・・ 13%
  見直すべき・・・ 87%

約9割ですから、ホント、多くの人が「見直すべき」と思っているんですね。
でも、簡単に見直せるほど、この仕組みは単純ではありません。

番組の議論では、年金の一元化などが議論になっていましたけど、一元化しても「現役が高齢者を支える仕組み」自体が変わるわけではなく、
現実的には、保険料でも税金でも所得がある層(つまり現役)から取ることが基本であることは変わらないんですよね。
仮に法人税(法人負担の保険料)として、企業から取るとしても、結果的にはその多くが本来は現役へ行くはずの報酬の移転であり、現役の負担だと考えても良いですよね。

ここで、ボクが考えられる仕組みの見直しは、
消費税の充当か、相続税の充当・・・
あるいは、年金の減額や、医療や介護の自己負担の増額・・・
いずれにしても、「団塊の世代」として連帯して、自分たちの世代の社会保障費を負担するという考えしかないというところへ行き着きます。
※団塊の世代のみなさんには、想像力と思考力が貧困で申し訳ないんですけど、これがボクの限界なんです。他に良い仕組みの見直し方法があれば教えて欲しいです。

この番組でも見かけましたけど「団塊の世代」の連帯感は素晴らしい。「世代」が責められると、自分個人が責められている感覚になる人も多いようですね。そのくらいの連帯感で「日本のこれから」のために、個人を犠牲にしていただく覚悟も必要ではないかと、そんなことを思っています。

本当は、団塊の世代の「地方移住」について中心に書きたかったんですけど。
長くなりましたので、次回にしますね。


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