考える葦のブログ

さわやかに さりげなく

プロスポーツ界の契約問題

2005-04-14 23:24:11 | スポーツ全般
プロスポーツ界での選手契約は、就職であり、給与規程であり、ボーナス査定であり、今後のキャリアプランを示すものですので、いろいろな問題が出てきますよね~
まさに成果主義ですから・・・

みなさん、ハローです。ホディです。

気になるニュースがありました。
大阪西成のボクシング一家、亀田三兄弟のニュース・・・
※ニュースは先日からの続報ですが、今日は日経新聞の朝刊にも載ってましたね・・・
TBSの「ZONE」というドキュメンタリー番組で、時々取り上げられていましたので、ご存知の方も多いと思いますが、父親が小さい頃から鍛えている三兄弟(長男・興毅選手、次男・大毅選手、三男・和毅選手)のボクサー・・・
その長男・興毅選手のニュースです。

亀田入札撤回も、移籍金の壁 (スポーツニッポン) - goo ニュース


バラバラとニュースになってましたので、簡単に経緯からまとめますと、
・亀田選手側からジムの移籍を訴えた
・所属するグリーンツダジム側では、これを認め3000万円の入札価格で移籍先を探すと発表した
・亀田選手側は入札は不当だと日本ボクシングコミッションに抗議した
・ジム側は入札は撤回し、移籍先は亀田選手側に選択権を許したものの、移籍による移籍金については要求する模様である
と、こんな流れです。
※個人作業でニュースをピックアップして整理しましたので、説明不足や不明確な点もあるかも知れませんが、ご容赦ください。

亀田選手は自由に所属するボクシングジムを選べるのか?と言う点について、今日は書きたいと思います。

まずはそれぞれの主張から、
※これもあくまでも個人的に整理したものであり、確定情報ではありませんので、ご容赦ください。

<亀田選手側> ・・・ 自由に移籍したい亀田選手側
・父親が開設する予定のジムに移籍したい
・移籍金は払うつもり(200万~300万)だが、3000万円は高すぎる
・このままでは法廷闘争も辞さない
・法定闘争となり、移籍問題が決着しない場合は海外移籍も検討する
(今の日本の制度では、移籍問題が決着しない限り、試合はできないということらしい)

<グリーンツダジム側> ・・・ せっかく育てた選手が簡単に他に移籍されては困るジム側
・一旦持ち出した「移籍先の入札」については撤回
・移籍先の検討期間を今月15日から7月15日まで3カ月に延長する
・亀田選手側が移籍先を探すことを承認する
・その移籍先とジム側で正式な移籍交渉(移籍金など)を行うこととする
・また、移籍金の3000万円という金額は下げない構え

<日本ボクシングコミッション(JBC)> ・・・ 調整するだけの権限もその気もない?JBC
・ジム側へ和解を促す(報道では「亀田サイドと同意してやるよう伝えた」らしい)
・しかし「規定がない以上、ジムの権利といえばそう。止められない」と黙認せざるをえない状況
・問題の当初は「このやりかたでは選手の移籍の自由がないし、未成年者を入札の対象とするのはどうか」とのコメントもあったようです


なかなか難しい問題ですね。

ボクシングにそんなに詳しいわけではないですが、プロボクシングと言うビジネスとして一般論で考えますと、
通常は世界チャンピオンをかけたいわゆる“世界戦”だけがビックビジネスとなり、テレビ放映権などで稼ぐことができるという特徴があるかと思います。
そういう意味では、選手側もジム側も世界戦ができるような選手にならない限りは、なかなかビジネスとしては大きくならないという問題があり、そういう意味ではジム側がせっかく育てた選手が世界戦を前に他のジムへ移籍されるのは困ると言う点も分かるような気がします。
一方、選手側としては、指導法が合わないとか、思うような試合を組んでもらえないとか、ファイトマネーが少ないとか、様々な不満が出てきたときに自由にジムを移籍できないとなるとこれも困ると言う点も分かります。

ボクらサラリーマンが転職をする場合には通常は自由に会社を選べます。
憲法にも「職業選択の自由」が規定されているので、基本的には労働者本人が自由に会社を選択できると考えます。
ただ、特殊な企業秘密を知り得ている人が競業他社へ転職する場合などは一定の制約を受けるのも通例となっていますので、すべての場合に労働者側の自由とはならないのですが。。。

しかし、スポーツ選手は特殊な契約によりチーム間の移籍などが制約されているケースも多くあるようです。
最近の例では、プロ野球ですが、岩隈投手がイーグルスへの移籍を認めるように求めたり(移籍できた)
ジャイアンツの上原投手がメジャーリーグへの移籍を求めていた(移籍できなかった)
というのもありましたね~

上原に特例、巨人が“折れた” (日刊スポーツ) - goo ニュース

日本のプロ野球の場合は「野球協約・統一契約書」によって自由な移籍ができないようにしていることが原因となっています。
昔からもめてますが、プロ野球の制度もなかなか整理されません・・・
※古田選手会長もがんばってますが・・・

ボクシングのほうは詳しくないのですが、ニュースから類推するときっと大きな制約があるんでしょう・・・
日本ボクシングコミッション(?)のほうで、ライセンスでなのか?他の契約の何かなのか?
とにかく何らかの形でボクサーが自らの意思でジムを自由に移籍できない縛りがあるんでしょうね。

長くなりましたので、この辺でまとめますと、

結局は移籍金の金額を両者(亀田選手側とグリーンツダジム側)で協議して、なるべく早く亀田選手が試合ができるように話し合うしかないと思います。
そのために、ぜひJBCと第三者の弁護士が“レフリー”(仲介役)としてキチンと間に入って、まとめるようにして欲しいですね~
(JBCは今後同じような問題が起きないように、ここは勉強のつもりで入るしかないでしょう!)

また、今後については、JBCもこの問題の当初に「このやりかたでは選手の移籍の自由がない」とコメントしているように、基本的には選手が自らの意思でジムを移籍できるような制度(ライセンス契約?)にすべきだと思います。
※JBCの制度自体が選手の移籍の自由を認めていないのでは?
ただ、リスク(せっかく育てた選手が世界戦を前に他のジムへ移籍するなど)を伴うジム側に、Jリーグで定めているような一定の移籍金を受けられるような仕組みとすべきと思います。
(例えば、○回戦などの級ごとやランキングに年齢を絡めて移籍金を計算する仕組みなど)
これは、JBCがこの問題を大きく受け止めて対応しなければいけない問題ですね。

少なくとも、亀田三兄弟は話題性があり(テレビで見ていて素人目には実力もあると思いました)、
ボクシング界を盛り上げるチャンスだと思うので、早急に解決して欲しいですね。
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