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ある日の気づき

アウグスチヌスによるカトリック教会でのキリスト教の歪曲

マイケル・ハドソンの論説から抜粋

ローマはいかにしてキリスト教を逆転させたか:慈悲から支配へ原文
「債務免除という概念は、メソポタミア青銅器時代の社会において、ハンムラビ法典に数多く
規定され、ユダヤの伝統、現在私たちが旧約聖書、あるいはモーセ五書として考えている
ユダヤ文学に取り入れられた。ネブカドネザルに捕らえられたユダヤ人が、バビロン捕囚の
出来事を通してこれらすべてを学んだ」
「バビロニア語で「白紙の状態」、つまり借金の帳消しを意味する「andurarum」は、
「自由な流れ」を意味し、奴隷が自由に家族の元へ戻ることができるという意味」
「追放されたユダヤ人の家族がペルシャの許可を得てイスラエルに帰還した際、彼らは
ヨベルの年をモーセの律法の中核であるレビ記25章に組み込んだ」
∵「バビロニアに居住していたユダヤ人の記録(⊃彼らの遺言書や婚姻契約書)」
→「彼らはandurarumに関するバビロニアの規則をすべて取り入れた」
「死海文書⊃ユダヤ人の間で、借金の帳消しについて言及した預言者の言葉も含め、
聖書の様々な箇所→ミドラシュ(聖書の預言)を引用する大きな運動があった」
「イエスに関して言えば、ルカはイエスが故郷の神殿に戻り、イザヤの巻物を広げて
主の年を宣言したと記し…「福音」という言葉は良い知らせを意味…どこで使われても、
常に借金の帳消しと結び付けられていた。つまり、『ヨベルの年』を宣言」
# ヨベルの年=jubilee year=定期的な借金帳消し
「ルカによればパリサイ人の間では金融寡頭制が台頭→彼らは金銭を愛しイエスに抵抗」
レビ記25章(10節)の文言は、ハンムラビ法とほぼ一字一句同じ」
(その五十年目を聖別して、国中のすべての住民に自由をふれ示さなければならない。
この年はあなたがたにはヨベルの年であって、あなたがたは、おのおのその所有の地に
帰り、おのおのその家族に帰らなければならない)
「まず第一に、個人の借金は帳消しになった。
そして第二に、債権者に担保として差し出されていた奴隷たち、通常は娘や妻たちが
解放され、自由に故郷へ戻ることができた。家奴隷たちも、債権者に担保として差し
出していた元の所有者に戻った。
そして第三に、債権者に没収されたり、経済的圧力によって売却されたりしていた
土地保有権が、家族に返還された」
=「同様の行為は、紀元前3千年紀、2千年紀、そして紀元前1千年紀初頭にかけて、
中東全域、さらにはアッシリア帝国においても見られた」
∵「経済の自然な傾向として、王の命令によって抑制されない限り、経済は二極化する
という認識が広く共有されていた」
# アウグスティヌスによる、「主の祈り」文言の改竄を含む、キリスト教の歪曲
「4世紀のアフリカの司教、ヒッポのアウグスティヌスは、赦しとは、借金や債務奴隷に
陥ることではなく、個人的な性的罪に関するものという考えを、自らの神学に織り込み、
(その上)日和見主義者であり、権力に狂っていた」
「アウグスティヌスが直面した問題は、真のキリスト教徒に対抗するためにローマの
支援を得ること。ローマの地主たちは債権者であったため、キリスト教の負債の免除を
求める(本来の)主の祈りを受け入れることができなかった(ので、アウグスティヌスは
文言を改竄)し、ローマ軍(=地主の私兵)を召集し(真の)キリスト教徒と戦わせた。
「アウグスティヌスの問題=いかにして(真の)キリスト教を排除し(歪曲した教義)を
キリスト教と呼ぶかということ」
「伝記作家のピーター・ブラウンはアウグスティヌスを異端審問の真の創始者と呼ぶ」
「アウグスティヌス=西洋キリスト教を反キリスト教的+東方のコンスタンティノープルで
生き残ったキリスト教と完全に敵対的なものにしてしまった災厄」
「アウグスティヌスは、イエスが言いたかったのは負債の免除ではなく、赦される必要が
あったのは罪、主に性的あるいは利己的な性質の罪で、その赦しは教会からのみ得られ、
自ら善行を行うこと(⊃借金を帳消しにすること)も利己的だと非難」+
「教会=『貧しい人々(貧しい人々の代理人を務める聖職者)』に金銭を渡すことだけが、
『アダムに生まれながらに備わった罪』と『利己主義』から解放される『唯一の希望』」
→「借金の免除を主張する人々は軍事攻撃を受け、宗教を地主と債権者の教義に変えて
しまった反キリスト教的なローマ人は、キリスト教を転覆させました(これはすでに
アレクサンドリアのキュリロス(悪名高い狂信的主教)の治世下で始まっていました)」
「西洋におけるキリスト教がキリスト教的でなくなったのは、まさにこの時点だった」
マルクス主義、経済寄生虫、債務免除原文
「マルクスは債務問題に着目し、19世紀の他のどの経済学者よりも、マルクスは複利の
力学と債務がいかに急速に倍増するかについて、あらゆる引用を集めました。例えば、
マルティン・ルターの言葉を引用しています。資本論第3巻でその引用を読んだ直後、
ルター派が出版した経済学書を買いましたが、マルクスが引用した高利貸しに関する
ルターの演説は載っていません。マルティン・ルターが宗教と利子の役割について書いた
ことを読めるのは、マルクスの『資本論』第3巻だけで、ルター派はそれを削除しました」
「アウグスティヌスがしたことは、アレクサンドリアのキュリロスと自身の反ユダヤ主義に
従うこと=彼はローマ軍に派遣を要請し、見つけられる限りの真のキリスト教徒(ローマの
指導に従わないドナティストと呼ばれる者)たちを皆殺しにするよう命じました」
「イエスの最初の説教は、ヨベルの年を復活させるために来た、というもの。イエスは
イザヤの巻物を広げ、そのために来たと言いました。そこでアウグスティヌスは「負債の
帳消しではない。罪、特に性的な罪についてだ」と言い、カトリック教会全体を性的な
罪と性的エゴイズムについて語らせ、主の祈りが改変され「我々が罪を犯した者を赦した
ように我々の罪も赦してください」などと唱えるようになった」←「原罪」説の源流
「十字軍はイスラム教に対するものだったと人々は考えていますが、主に他のキリスト
教徒をローマに従属させるため…南フランスのカタリ派と戦うため、ローマへの貢物を
拒むゲルマン人と戦うため、キリスト教の指導者であるコンスタンティノープルへの
貢物を避けるため。教皇は軍閥であるノルマン人を雇って侵入させた。ローマ教会は、
1050年頃から取引を始めた。まず、南イタリアとシチリアで、ローマの属国となると
なら、ロベール・ギスガードを国王として認める→コンスタンティノープルに忠誠を誓う
キリスト教徒(=真のキリスト教徒)を全員殺害し、ビザンチン帝国の支配地域も破壊。
1066年、彼らは別の軍閥、ウィリアム征服王と協定。…

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