介護の技術・知識のまとめ

研修で学んだこと、職場で経験したことなどをまとめた場所です

プライバシーの保護

2021-03-27 09:47:32 | 介護の基本

利用者のプライバシー保護のチェック項目

  • 介護職の都合で、居室のカーテンを開けっぱなしにしていないか
  • 「ちょっと待っててね」と言って、どれくらいの時間待たせているか
  • 居室に入る時、ドアが開いていても、ノックをし、間を置いたり、応答を待ってから対応しているか
  • 他人がいる場所でむやみに全裸にしていないか(例えば、入浴介助や居室などで)
  • 食べたくないものを無理に食べさせていないか(例えば、食事介助などで)
  • 排泄音を他人に聞かれることに配慮しているか(居室でのポータブルトイレの介助などで)

 


身体拘束の禁止

2021-03-27 09:44:07 | 介護の基本

介護保険指定基準において禁止の対象となる具体的な行為

  • 徘徊しないように、車いすやイス、ベッドに体幹や四肢をひもなどで縛る
  • 転落しないように、ベッドに体幹や四肢をひも等で縛る
  • 自分で降りられないように、ベッドを柵(サイドレール)で囲む
  • 点滴、経管栄養などのチューブを抜かないように、四肢等をひもで縛る
  • 点滴、経管栄養などのチューブを抜かないように、または皮膚をかきむしらないように、手指の機能を制限するミトン型の手袋をつける
  • 車いすやイスからずり落ちたり、立ち上がったりしないように、Y字型抑制帯や腰ベルト、車いすテーブルをつける
  • 立ち上がる能力のある人の立ち上がりを妨げるような椅子を使用する
  • 脱衣やおむつはずしを制限するために、介護衣(つなぎ服)を着せる
  • 他人への迷惑行為を防ぐために、ベッドなどに体幹や四肢をひもで縛る
  • 行動を落ち着かせるために、向精神薬を過剰に摂取させる
  • 自分の意思で開けることのできない居室等に隔離する

 


自立支援の意義

2021-03-27 09:37:13 | 介護の基本

介護職が目指す自立支援とは

自らの意思に基づいて自力でできるところを増やしながら、介護も含めて、

  1. その人がしたいと思うことを満たすことで生活意欲を高め、介護が必要になっても充実した日々を送れるように支えること
  2. その人がその人らしい生活をしていくうえでの生活作りを、様々な(身体的、精神的、社会て、経済的)視点から支えること
  • 単に「自力でできるようにする」ということにとどまらない概念としての、自立

障害の受容プロセス

2021-03-24 15:24:49 | 介護の基本

障害の受容プロセス

  1. ショック期
    発病の直後で集中的な医療とケアを受けている時の心理状態。肉体的には苦痛があっても心理的には逆に平穏で、感情が鈍麻した無関心な状態。現実に起こっていることが自分ではないような状態
  2. 否認期
    身体的状態が安定して、そう簡単には治らないらしいことが本人にも少しずつ分かり、心理的な防衛反応としての病気の否認が生じる時期
  3. 混乱期
    現実が圧倒的過ぎて、病気が完治しないことを否定しきれない時期
  4. 努力期
    前向きな努力が主になる時期。外向的な攻撃では結局問題は解決しないことに気付く時期
  5. 受容期
    最後に価値の転換を完成し、患者は社会や家庭の中で何らかの新しい役割や仕事を得て、生活に生きがいを感じるようになる時期

人によって障害の受容までの時間は変わる

これらの段階を進んだり戻ったりしながら、最終的な需要に進むとされる

 

利用者がどの段階にいるのかを考えて介助をすること。段階に合った向き合い方が大切


全人的苦痛

2021-03-23 10:44:35 | 介護の基本

全人的苦痛(Total Pain)には、身体的苦痛、精神的苦痛、社会的苦痛、霊的苦痛の4つの側面がある

苦痛への支援は、1つの側面に対してだけでなく、総合的に関わる「全人的ケア」が求められる

 

身体的苦痛

  • 肉体的な痛み、他の身体症状、日常生活動作の支障

精神的苦痛

  • 不安、いらだち、孤独感、恐れ、うつ状態、怒り

社会的苦痛

  • 仕事上の問題、経済上の問題、家庭内の問題、人間関係、遺産相続(特に終末期において)

霊的(スピリチュアルな)苦痛

  • 人生の意味への問い、価値体系の変化、苦しみの意味、罪の意識、死の恐怖、神の存在への追及、死生観に対する悩み