ひろちのしっぽ

**毎日生きてるのが楽しいな、って思えるように**

最強にしてサイアク

2006-03-27 14:26:02 | Weblog
誰のことかって?

それは…掃除のおばちゃん。

世の中には、いるんやて。
悪気はないけど、人を傷つけて
なのに本人は気づかなくて、反対に好意で言ってんのに!
って思いがちなタイプ…

最初に「!!」と思ったのは、
くじぇが病室にはってあるちびらの写真。
それを見て、

「子どもさん?かわいいな。」

ここまではよし。

「かわいそうに…はよ、帰ったらな!頑張らな!」

くじぇ、ぎょっとして、思わず心の声。

(…ぅわかっとるわいっ!誰がおりたてこんなとこおんねん!)

ぐっとこらえて、どうにかひきつり笑いながら
「ほんと。頑張るわ」

ところがこの人、来るたびに、
「子どもさん待っとるんちゃう?」…そら待ってるやろ。
「寂しい思いしとるんやろな。」…そら、そうやわな。
「帰らへんの」…帰れるなら、帰っとるわい!白血球400でどやって帰るんじゃ!
「一月くらいしたら退院できるんやろ?」…できたらええわな…ムリやけど。

誰かにうちを落ち込ませる依頼を受けたエージェントか、貴様!!
くらいのノリで(笑)

しかも、ひどいときには入室するなり
「なぁなぁ、あのクリーンにおった人、今日はだいぶ悪そう。なんか体黄色かったで、あれは黄疸でとるんやな」

…この病棟ではクリーン使うのは移殖だけっちうこと…無駄か…

そして極めつけ。

「そういやこの部屋におった若い子、しらん?ここに入ったけどすぐ亡くなった」
…って、えぇぇぇえ!ここで……無駄か…

そのうちにくじぇは彼女が掃除にくる時間、横になって壁を向き、布団をかぶって寝たふりをすることにしました。
双方のために。

でも、たまに失敗して起きてると、
「良かった。今日は体調いいんや。」
といってくださり。
…うちは己の心の狭さを反省し。
「うん、きょうは、いいみたい。」
と答えた次の瞬間
「そうそう、子どもたちも待っとるんやで!…以下同文。」

ここまでくると、正直笑えます。
悩むのがばかばかしくなってきます。

先日部屋にきて
「なぁ、教えてくれやん?あたし、辛いの。患者さんに、私いつまでかかるんやろとか言われると、なんて答えていいか…励ますんやけど…」
って。

くじぇは、思わず
「他の患者の話はしないこと。ここの人たちはみんな明日はわが身の人ばっかりだから。患者が死んだ話はしないこと。絶対にごまかすこと。むやみに励まさないこと、間違っても頑張れ!などとは言わないこと!」

と、答えました。

彼女は、ありがとう、といって帰ってゆきました。

彼女の会社と病院は今月いっぱいの契約なんだそうです。

少しほっとしているくじぇでした。
移殖延期とダブルはしんどいもんな。

なかなかあがってこんので骨髄見るのに近々マルクします。
今は、いいほうに考えよう。
考え方次第。