チュエボーなチューボーのクラシック中ブログ

人生の半分を過去に生きることがクラシック音楽好きのサダメなんでしょうか?

サンソン・フランソワ初来日(1956年)と不機嫌な表情

2014-11-15 00:37:47 | 来日した演奏家

フランスの名ピアニスト、サンソン・フランソワ(Samson François, 1924-1970)は1956年、1967年、そして1969年と3度来日しています。

昭和30年(1955年)に来日予定のところ病気でとりやめになったそうですが
翌年昭和31年(1956年)10月30日(火)に第6回フランス政府派遣文化使節として、ジョゼット夫人と横浜着の汽船で初来日しました。


↑ 来日早々宿舎のことで文句を言ったり、曲目変更のことでゴネたそうです。(『芸術新潮』昭和31年12月号)

このピアニストは不機嫌っぽい顔の写真が多いですね。たまにCDのジャケット等で笑顔がありますが、無理に笑ってる感が強いかも。むしろ笑っていない顔のほうがフランソワらしいです。



↑レセプションの様子。総理大臣経験者の芦田均(1887-1959)と話しています。このくらいの微笑が限界ですかね。ちなみにフランソワの左は原智恵子さん。(『音楽芸術』昭和31年12月号)

以下、フランソワの東京公演の日程と曲目です。当時の雑誌は不親切なので誤りがあるかもしれません。修正していきます。地方公演についても調べます。


【昭和31年11月10日(土)午後2時 日比谷公会堂】
バッハ 二つのコラール前奏曲とフーガイ短調
ショパン バラード第1番、練習曲第2番、3つのマズルカ、スケルツォ第2番
フォーレ 夜想曲第2番
リスト ハンガリー狂詩曲第8番、第6番


【12月2日(日) 日比谷公会堂 リサイタル 都民劇場主催(曲目不明)】←本当に演奏会があったのかどうか自体が不明


【12月6日(木) 東響定期 上田仁指揮 日比谷公会堂】
リストの協奏曲(1番か2番か不明)
プロコフィエフ 協奏曲第3番


(『音楽芸術』昭和32年2月号)


【12月10日(月) 日比谷公会堂(告別演奏会←昔は最後のコンサートをこう呼んでいました)】
バッハ(ブゾーニ編) トッカータ・インテルメッツォ・フーガハ長調
ショパン いくつかの小曲、変ロ短調ソナタ
ドビュッシー 12の練習曲から3曲
プロコフィエフ ソナタ第7番

 

当時の評論家の演奏会に対する批評は概ね良好で、特にショパンのソナタは圧巻だったそうです。

↑ 本当にいつも機嫌が悪そうです。

不機嫌すぎてジャケット写真が機嫌のいい人に変えられてしまうことも??



1 コメント

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ありがとうございます (まりちゃん)
2015-08-07 13:08:08
おととしから昨年まで制作した「TBSヴィンテージクラシックス」に関連して調べていましたら、チュエボー様のすばらしいブログに遭遇し感動しております。
私どものラインナップとリンクした情報が多くありますので、未聴のタイトルでお聴きになりたいものがございましたらご連絡ください。内緒で(笑)作業いたします。
http://www.tbs.co.jp/tbs-vintage-classics/lineup/
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