黒猫チャペルのつぶやき

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大阪への旅

2006年02月14日 | みのりのつぶやき-旅行
 2月9日から11日まで、大阪を訪れた。これまで私は群馬より遠いところに行ったことがなく、関東地方を出たことすらなかった。新幹線などという乗り物も初めてであり、見るもの聞くもの、全て珍しかった。

 東京駅から、のぞみ号で2時間半余り。これで数百キロを走り、たちまち大阪の地である。文明の利器というものはたいしたものである。いつも群馬に行くときは私鉄の普通電車を使うことが多いから、かかる時間はほぼ同じようなものなのであるが、スピードが桁違いである。巨大な富士山を間近に見、海というものも初めて見て、浜名湖があったり雪の関が原を過ぎたり景色は目まぐるしく変わり、そのうちにもう到着であった。

 祖母宅を訪れる。一人住まいでいらっしゃるが部屋は広くきれいに片付けられていて、思い切り立って歩き回ったりハイハイをしてみたり体を動かして楽しむ。祖母君にお会いするのも随分久しぶりで、成長振りに大いに感心される。この頃私はかなりの距離を・・・10歩ぐらいは歩けるようになっている。

 みんなで近所を散策する。商店街や市場など歩き、方々からうまそうな匂いの漂うのを楽しむ。人々のファッションなども明るい色が多く、やはり風俗が異なるのを実感する。食材なども東京で見られないものが随分とある。河豚が一匹丸ごとの格好で普通に魚屋の店先に並んでいる。豚の足や耳がそのままの姿で無造作に山積みされている。(この方は異様に安価である。足一本でも耳一枚でも120円であった。)母殿が珍しがるから、祖母君が気前良く夕飯にと買い入れてくださった。

 夜、この河豚でもって鍋を囲んで楽しんだ。私の器にも河豚の肉を分けていただく。肉はもとより、スープが素晴らしくうまく、お野菜や豆腐など、自分のものを食ってしまった後も盛んにおねだりして口に運んでいただいた。父殿が幼い頃に使っていたという背の高い椅子があって、これに座ってベルトでしっかり結わえ付けていただくと皆とテーブルを囲んで食事ができるので実に都合が良い。豚足、耳については父殿が丹念に煮込んで、翌日の菜とした。これも大層食欲をそそる香りを漂わせ続けていた。

 祖父殿が好んで集められていたというディズニーキャラクターのグッズがこの家には豊富にある。ミッキーマウスの形をした目覚まし時計があり、このオルゴールの音が私は大いに気に入って、ついには皆様がうんざりするまで私は一人で鳴らしては踊り、鳴らしては踊りして楽しんだ。

 翌10日、祖母君のお母様であるところの曾祖母宅を訪問する。当年卒寿となられた由だが、身体は至って達者で、とてもそんなお年とは見受けられず。100歳まででも平気の平左でお過ごしになられるだろうと思われる。よく手入れされたお庭のある立派なお住まいでゆっくり食事をさせていただき、その後皆で大叔母様の運転する車で料理屋に出かけた。ぽかぽかと暖かい日和で、先に食事を済ませた私は車の中で早々に寝入ってしまい、通されたお座敷にお店の人の貸して下さった布団を敷いていただき、皆様が会席料理に舌鼓を打たれている間お邪魔にならぬようゆっくりと午睡を楽しんだ。夜は祖母君宅に帰り、皆様はあんかけ焼きそば、私も海老を入れていただいた野菜あんかけを味わう。

 11日、本来は先月誕生した伯父上(父殿の兄君)家の息女、私の従妹となる遥(はるか)嬢にお目通りを願うつもりであったが、伯母上の体調がすぐれないとのことで実現せず。今回は伯父上とのみ対面させていただいた。ターボチャージャーとやらのついた大層なエンジン音を立てる伯父上の車で、7年前に他界をされた祖父殿のお墓に詣で、その後郊外にある伯父上のお宅で休息させていただく。伯母上と遥嬢は当面ご実家でお過ごしになっておられるとのこと。飼い猫がいて、私としては大いにお近づきになりたがったが向こうのほうで警戒して側には来ていただけず。
 
 母殿の希望で、伯父上に伴われ関西式のお好み焼きを食しに行く。目の前の鉄板で焼き、出来上がりをを待つ様子が面白く、こうした食事は実に楽しい。私も、ソースのかかっていないところを結構な量おすそ分けをいただいた。

 この日の内に新幹線で帰宅。旅の興奮が冷めやらず私は車内でなかなか眠くならず、父殿の膝の上に伸び上がって後ろの座席をのぞきこんでいたら、そこにいた4つ5つくらいのお姉さんが「いないいないばあ」などをやって盛んに遊んでくださった。最後まで楽しい旅だった。


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