黒猫チャペルのつぶやき

「みのりのつぶやき」のページを引き継ぎ、この度リニューアルオープンいたしました!これからどうぞよろしくお願いします!

夏休み北海道の旅その1

2016年08月01日 | みのりのつぶやき-旅行

 父殿が何年ぶりかで一週間余りの夏休みをとった。それでそろって北海道に出かけることになった。父殿母殿は何度も訪れている北海道だが私には初めての土地である。また猫のチャペルにとっても然りである。チャペルを連れていくため旅の経路を慎重に検討する必要があった。犬ならまだしも猫を連れて泊まれる宿というものがいかに少ないか今回改めてわかった。現地でレンタカーを借りて、テントも持っていってほとんどの日程をキャンプや車中泊で過ごすことに最終的に決まった。行きは新潟まで新幹線で出てそこからフェリーで小樽に向かう経路となる(父殿の趣味による)。帰りは先日開業したばかりの北海道新幹線を用いる(私が主張した)。早くから計画に取り組み、例えば新幹線については1か月前の発売日を迎えると直ちに緑の窓口で指定を押さえる。車両の一番後ろの列で、三人並んで座れる席、と条件をつける。今回のように荷物の多い旅だと、最後列は背後をに荷物置き場にできるので大変都合がいいのである。そんな風にして準備を重ね、出発の日を迎えた。

                    

 7月23日土曜日、朝4時半起床、5時に家を出る。6時には上野駅に着いて、6時30分のMAXときに乗車、二階建て車両の二階の一番後ろで、狙い通りゆったり座れて眺めもよく、快適な滑り出しとなった。チャペルちついては、ちゃんと普通手回り品切符というのを買って乗せてもらう。280円でどれだけ遠くまででも行けるし、特急料金もとられない。お得である。東京は薄曇りだったが、新潟に入ると見事な好天となった。広がる田んぼの緑が鮮やかで実にきれいである。

          

 8時半ころ新潟到着、バスでフェリーターミナルに移動し程なく予約していた「らいらっく」に乗船である。チャペルはここではペット専用スペースのケージに預けることとなる。日中は申し出れば面会はできる。この日は4床のケージがあるスペースに客はチャペル一人で貸し切り状態である。さして嫌がりもせずケージに収まる。私たちはというと、ツーリストSという区分のカーテンで区切られているのみでカギこそかけられないが一応のところ個室の体をなしている寝台を一つずつ当てがわれる。定刻通り、10時30分出航。空は晴れ上がり、波も無く凪ぎに凪いだ穏やかな日本海を船は滑らかに進む。カモメが集まってくると、これも父殿の計画の内だったとかで、用意してきた食パンを皆でちぎっては投げて、鳥たちが我先にとエサを奪い合うのに興じた。

          

 お昼になり、船内のカフェテリア式のレストランで昼食。私と母殿はハラコ丼(イクラ丼)を、父殿は塩ラーメンを食べたがるいずれもすこぶる美味であった。食後は映画の上映をのぞいてみたり、甲板から穏やかな海を眺めたりのんびりと過ごす。船の後尾に立って見ていると、船が進路を変える度に、航跡がいかにも地上の道のように明瞭に描かれていく様子がもの珍しく興味深かった。

 夕方、父殿とお風呂に入る。近頃家では一緒に入ることなどほとんどなくなってきて、こうしてどこかに出かけた時くらいだ。お風呂の大きな窓からも海が見える。相変わらず穏やかな海だ。遠くに行き交う船も見える。今青森のあたりを通過中なのだという。青森ならあとちょっとで着きそうなものだと思うのだがまだ半分くらいだとの由。船というもの、よくわからない。

 青森の北端が次第に後方に遠ざかりはじめるとともに、空の雲は濃くなり、波もやや出てきた。甲板を歩いてみると北からの風がずいぶんと強くなって、体ごと持っていかれそうなくらいだ。ゆっくりとだが、ローリングと言われる横揺れも始まった。酔いはしないか?と不安に思いつつ夕食。私はラーメン、父殿はカツ丼、母殿はビーフシチュー。夜7時40分過ぎ、姉妹船であるという「ゆうかり」とすれ違う。夜の間近い海を、煌々と照明をつけて進む船の姿はなかなかのものだった。

          

 夜半過ぎには揺れも治まり、寝心地のいい寝台でぐっすり眠った。かと思えばたちまち、24日の朝になっていて、船は既に小樽の港内だ。あわてて顔を洗い、下船準備。定刻通りに接岸、チャペルをペットスペースから連れ戻してそろって下船だ。いい航海であった!小樽築港駅までゆっくり歩いて、小樽行きの列車まで間があるので私は駅のベンチで一寝入り。母殿は駅近い公園の海岸に目をつけ、何か釣れはしないかと一刻も惜しむように釣り竿を手に出かけていく。30分かそこら頑張った頑張ったが時間切れで、始発列車で小樽へ。駅前の三角市場でカニやらエビやら飛び跳ねてるのを眺めた後、一軒で三色丼を注文し朝食。北海道上陸第一食目も豪華である。レンタカー会社のオフィスを訪ね、予約しておいたハイエースワゴンを借り受ける。これよりいよいよ気ままな旅の始まりだ。

          

 まずは国道5号で札幌へ。大通り公園のあたりから36号に入って苫小牧方面へ、途中サーモンパーク千歳の道の駅に立ち寄ると頭の上ほんの近くを自衛隊のジェット戦闘機が降下していくのに驚き、ウトナイ湖ではもり蕎麦とカレーで軽く昼食後私はこちらに来て初めて知ったガラナドリンクを買ってもらって大事に飲み、カーナビが言うことを聞かずどうしても有料道路に入ろうとするので運転の母殿は大いに困り、そうするうちにいつか太平洋側の海岸に出ていた。道沿いに釣具店があったので母殿が車を止め様子をうかがったところ、近くに松川カレイのいいポイントがあると居合わせた常連の方に教わり、仕掛けやエサも見つくろってもらって早速車でその入鹿別川河口に乗りこむ。私と母殿が先を争って竿を出すのをよそに父殿は黙ってチャペルの面倒をみてやっている。波が結構あって早々に沖狙いを諦めた私は河口でニシンの子のような小さいやつをちょぼちょぼ釣った。果敢に遠投に挑み続けていた母殿は2匹とさえなかった。

          

 夕刻、むかわ四季の館という道の駅に移動。この日はここで車中泊だ。ここには温泉もあるので多くの車中泊旅行者が集まっている。本格的なキャンピングカーも多い。温泉で汗を流し、携帯ガスコンロで沸かしたお湯で作ったカップラーメンと近くのコンビニて買ってきたおにぎりなどで夕食、私としては初めて、シュラフというものにくるまって眠った。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿