僕も、漫画業を続けて22年。
最初の方はアシスタントだったけど。
人間、歳をとってオッサンになってきて、
仕事が上手くいってないと、歳のせいにしたがる傾向があるようだ。
歳だから新しいことが覚えられない。
何もできない。
今までの実績にすがるしかない…等々。
漫画家だって、その傾向はあると思う。
「漫画家にとって絵柄は宝もの」
とは、かつて僕が発言したことがある言葉だけど、
確かに「宝もの」ではあるんだけど、
それに「すがる」ものではないと思う。
すがってるうちに、実は、すがってる「絵柄」が変化していたりする。
かつての全盛期の絵柄より、少しおかしくなって、
いわゆる「劣化」してきているモノに必死ですがりつく…。
そんなベテラン漫画家さんの姿、何人か見てきました。
これが自分の宝物!とかたくなに信じて疑わぬから身動きできない。
僕らの歳からは…いや、もっと前からかな…
一手一手が勝負。将棋の大切な局面と同じ。
序盤戦はとっくに過ぎたな。
次の一手をどこに差すかが問題だ。
一手の積み重ねが実績となり、周りにも評価される。
一手を打たずに、これまでの実績にすがっている者は、
周りも評価してくれないだろう。
結局、「変化」できるかどうかに尽きるんじゃないかと思う。
変化すれば、いろいろ見えてくる。
変化を間違ったと思ったら引き返すけど、その分ふり幅が見える。
いや、でも僕は、まだ変化が足りない。
一歩踏み出した方向に、10歩ほど歩いてみないと、
正解かどうかがわからない。
とにかく、進んでみるしかない。
それも、ある程度の速度でね。
周りの漫画家さんで、漫画の仕事が途絶えて、
普通のバイト始めようかと言ってる人がいるが…、
僕は、どうあっても漫画業界で仕事を探した方がいいと思う。
今さら普通の仕事はキツイだろう。
体力的にもそうだけど、
何のスキルも経験もない人間は、使い道がないのではないか。
まったくのイチからのスタート。
いや、いいですよ。
その道でスタート切って続けるなら。
だけど、絶対違うでしょ。
食らい付いた方がいいと思うんだよな~漫画業界に。
今さら、漫画をやめるって、キツイと思います。
やめるなら30歳でやめてなきゃキツイ。
でも、それも、彼らにとっては「変化」なのだろうか。
--------------------------------------
■「ブログ連載マンガ…by流星光」
■【流星光/タイムマシーン・ジャーナル】
■このブログ以前の記録
■おもてブログ「さいきんの流星光」
--------------------------------------