中国貿易、規格標準化不足で年間１兆元の損失 （今後どんどん膨らむ事でしょう）

中国の一番つらい事は総て本当の事は公開できない事と国全体が１つにまとまらない事でしょうから～企画にもれる商品がコンテナに山ほど詰め込まれた商品が港に山積みされたら国の信用が進まない事だけか今後戦わなければならない大きな問題はＰＬ法です。ここまででかくなったら～今までみたいに逃げれない立場が中国を襲う事でしょう～それでも国全体に浸透する事は有り得ない難しさとの戦いでしょう～それが苦労して商品開発をして来た先進国との大きな隔たりだと思います。今の勢いが下降し始める前に何とか整えたいのが中国政府でしょうから～

中国貿易、規格標準化不足で年間１兆元の損失

2011.1.22 09:17

米ワシントンのゴルフショップで販売されている中国製のゴルフクラブ（１４日、ロイター）【拡大】

　中国広東省の年間貿易総額は４０００億ドル（約３３兆２１２０億円）に上るものの、国際貿易規格が守られていないことによる貨物や資金の回収不能比率も５％に膨らみ、損失額は約２００億ドルに達していることがわかった。

　広東省対外経済貿易協力企業協会が２００９年に省内の貿易企業を対象に実施した調査から確認されたもので、中国商務省許可証事務局のシニアエンジニア、孟朱明氏は（高い損失率は）「外国の２０倍だ」と危機感を隠せない。

　孟氏によると、「中国には６０万社を超える輸出企業があるが、国際貿易規格への理解が不足しており、船積書類やラベルなどが国際規格に適合せず、税関で貨物差し止めや返却などが発生。年間損失額は（中国全体で）世界最多の１兆元（約１２兆６０００億円）超に上る」という。

　国連貿易開発会議（ＵＮＣＴＡＤ）の推計によると、国際貿易に必要な船積書類の準備費用が国際貿易額に占める比率は平均８％。必要書類が国内取引に比べて数が多く、手続き費用が高くなるためだ。

　これについて孟氏は、「（一昨年の）中国の貿易額が２兆８０００億ドルだとすれば、書類にかかる支出は２０００億ドル超。これは中国の全貿易企業の総利益に相当する金額だ」と説明する。

「同じ絨毯でも、原料や毛足の長さによって税関の商品コードが異なる」。大連柏瑞徳国際物流の解庶総経理は、船積書類作成の煩雑さをこう説明し、「経営者ですら国際規格や政府の規定を理解しておらず、多くの中小企業は通関業者などに通関手続きを依頼しているのが現状だ」という。

　解総経理はさらに、「政府の輸出入管理制度の透明性が低く、管理規定について税関職員の理解が統一されていないことなども標準化が進まない原因だ」と批判する。

　一方、孟氏によると、１９９４年に世界に先駆けて国連の国際貿易規格の統一規範を採用したシンガポールでは、通関時間は従来の８０時間から１２分に、書類作成時間は３０時間から３０分に短縮されたという。

　これに対して中国は、「貿易大国だが貿易強国ではない。規格を重視していないからだ。しかも、貨物が通関できない原因は知らされないため、間違いが修正されない。新規業者も（間違った基準で）訓練を受けてしまう」と孟氏は頭を抱える。

　また、中国政府の基準改正業務は１０～２０年に一度で、国連の基準制定に追いつかないという事情もあるようだ。

　こうした状況を踏まえ、国家発展改革委員会研修センターと国家品質監督検験検疫総局中国標準化研究院は昨年１１月、共同で国際貿易標準化普及応用プロジェクトをスタート。研修センターの杜平主任は、「国際貿易手続きにおける損失を取り戻したい」と期待を示した。

（中国経済周刊＝中国新聞社）