12月7日の練馬区議会※企画総務委員会において、旧光三小の留保条件つきの貸付契約に関して採決が行われ、多数決で採択された。
そもそも、なぜ旧光三小の貸付契約が、区議会でのの議決事項になったといえば、
○光が丘団地の都市計画の変更を前提とした、留保条件つきの異例の契約であること。
○アオバに対して賃貸料の減免を前提にした契約であること。
の二点が理由である。
その留保条件とは以下のとおりだ。
(留保条件)
1 この契約の締結後、甲(練馬区)および乙(アオバインターナショナルエデュケーショナルシステムズ)は、貸付けに必要な都市計画法および建築基準法に規定する手続をおこうなうものとする
2 前項の場合において、貸付開始時(平成24年4月1日)までに乙の使用用地による使用ができないときは、貸付け期間に係る契約を変更し、または本契約を解除する。
3 前項の規定による契約の変更または解除により損害を受けた場合においても、甲、乙は相手方に対してこの補償を請求しないものとする。
つまり、都市計画の変更手続きの過程で問題が生ずることが予想されるなら、区議会として承認してしまっていいのかどうか、
また、アオバに区立小学校跡施設を貸与するにあたって減免に値する事業者なのかどうか、などが議決にあたっての論点だった。
この日の委員会でも、採決の前にかなり厳しいやりとりがあった。
正確を期すために、各委員および理事者(区側担当者)の詳細な発言は正式な議事録を待って改めて紹介することにしたいが、契約の議案に反対の意見は、学校教育法上の学校ではないアオバが、建築基準法で定められた用途制限での「学校」であるかどうかは、東京都の最終的な判断が出されるまではグレーゾーンであるという現段階で、区議会が契約にお墨付きを与えてしまってよいのか、また区内の小中学生が通学することを推奨できないと区自らが説明している事業者は、賃貸料の減免に値するのか、というような意見だった。
一方、賛成意見の中にも、区民にとって小学校跡施設はもっと別の活用方法があったのではないか、という「苦渋」の選択の結果の意見もあった。
もちろん、「都市計画の変更がダメならその時はその時」「他の事業者が借りるようになったときも、一団地のままではダメ」「いつまでもがらんどうのままでいいのか」というような賛成意見もあった。
議案についての各会派の立場は以下の通りであった。
自民党(練馬区議会自由民主党) 可決
公明党(練馬区議会公明党)福祉施設の誘致などやり方があったのではなど述べた上で、可決
民主クラブ(民主党練馬クラブ) 反対
区民クラブ(練馬区議会民主区民クラブ) 可決
共産党(日本共産党練馬区議団 ) 反対
社・市・ふ(社民党・市民の声・ふくしフォーラム) 反対
最終的に各委員の挙手採決となり、留保条件付きの契約議案は可決された。
(敬称略)
【賛成】6
岩崎典子(公明党・副委員長)
山田哲丸(公明党)
原ふみこ(公明党)
田中ひでかつ(自民党)
小泉純二(自民党)
野沢彰(区民クラブ)
【反対】3
土屋ひとし(民主クラブ)
とや英津子(共産党)
池尻成二(社・市・ふ)
(委員長は採決に加わっていない)
小林みつぐ(自民党)
貸付け契約議案が委員会可決されたのち、この契約に関する私たち「光が丘学校跡地利用を考える会」が出していた区議会あての陳情の審査に入った。
私たちの陳情要旨は以下のとおり。
光が丘第三小学校跡施設の活用計画について、以下のように対応されたい。
1,同施設を株式会社アオバインターナショナルエデュケーショナルシステムズに貸し付ける契約を認めないでください。
2,光が丘の「居住者の利便の増進」につながり、練馬区民全体の福祉の向上にかなう活用策について、関係住民の参画のもとあらためて検討してください。
この陳情をめぐる議論についても、正式の議事録を待って引用することにしたいが、みなし不採択(採決することなく議案の結果に応じて不採択とみなして処理するとりあつかい)・採決して不採択・継続審査とやはり意見が分かれた。
最終的に、陳情要旨の1を継続審査とするかどうかの挙手採決が行われ、継続審査に賛成3(上記の反対3委員と同じ)で、賛成少数で採決することとなった。
会派ごとの陳情の対する立場表明は以下のとおりで私たちの陳情要旨1は<不採択>となった。
【不採択】
自民、公明、区民クラブ、民主クラブ
【採択】
共産、社・市・ふ
契約そのものについては、今後、都市計画変更が問題なくすすむのかどうかということに密接に関わり、区議会としても議論が必要とされる可能性があるため、陳情要旨の2は<継続審査>となった。
議案そのものは正式には12月15日の本会議で議決された。
注:民主クラブは本会議での採決で、契約議案については反対、陳情については採択。勇気ある決断に感謝したい。(詳しくはこちら)
東京都との都市計画の変更がクリヤーできるかどうか不透明な段階での【契約】。
練馬区企画課長は、契約をすることでアオバの地位がきちんとしたものになり、貸付け・移転の準備に入ることができる、とアオバの立場だけを擁護しているが、光が丘の住民の立場ではどうなのだという観点での発言は一切ない。
「練馬区議会でも契約が承認されたから」というのは都市計画変更について、都に対するプレッシャーにもなっていくだろう。
本来なら、都市計画変更のレールが見えてきた段階で契約は承認されるべきだろう。
光が丘住民として何より残念なのは、光が丘の長期的な未来像が区議会できちんと議論されないまま、光が丘の将来を決定づけかねない重要な契約案件が承認されたことだ。
ただし、この契約は留保条件のついたきわめて異例でいびつなものでもある。アオバでなければこういう事態にならなかったことだけは確かだ。
文責 セブン
そもそも、なぜ旧光三小の貸付契約が、区議会でのの議決事項になったといえば、
○光が丘団地の都市計画の変更を前提とした、留保条件つきの異例の契約であること。
○アオバに対して賃貸料の減免を前提にした契約であること。
の二点が理由である。
その留保条件とは以下のとおりだ。
(留保条件)
1 この契約の締結後、甲(練馬区)および乙(アオバインターナショナルエデュケーショナルシステムズ)は、貸付けに必要な都市計画法および建築基準法に規定する手続をおこうなうものとする
2 前項の場合において、貸付開始時(平成24年4月1日)までに乙の使用用地による使用ができないときは、貸付け期間に係る契約を変更し、または本契約を解除する。
3 前項の規定による契約の変更または解除により損害を受けた場合においても、甲、乙は相手方に対してこの補償を請求しないものとする。
つまり、都市計画の変更手続きの過程で問題が生ずることが予想されるなら、区議会として承認してしまっていいのかどうか、
また、アオバに区立小学校跡施設を貸与するにあたって減免に値する事業者なのかどうか、などが議決にあたっての論点だった。
この日の委員会でも、採決の前にかなり厳しいやりとりがあった。
正確を期すために、各委員および理事者(区側担当者)の詳細な発言は正式な議事録を待って改めて紹介することにしたいが、契約の議案に反対の意見は、学校教育法上の学校ではないアオバが、建築基準法で定められた用途制限での「学校」であるかどうかは、東京都の最終的な判断が出されるまではグレーゾーンであるという現段階で、区議会が契約にお墨付きを与えてしまってよいのか、また区内の小中学生が通学することを推奨できないと区自らが説明している事業者は、賃貸料の減免に値するのか、というような意見だった。
一方、賛成意見の中にも、区民にとって小学校跡施設はもっと別の活用方法があったのではないか、という「苦渋」の選択の結果の意見もあった。
もちろん、「都市計画の変更がダメならその時はその時」「他の事業者が借りるようになったときも、一団地のままではダメ」「いつまでもがらんどうのままでいいのか」というような賛成意見もあった。
議案についての各会派の立場は以下の通りであった。
自民党(練馬区議会自由民主党) 可決
公明党(練馬区議会公明党)福祉施設の誘致などやり方があったのではなど述べた上で、可決
民主クラブ(民主党練馬クラブ) 反対
区民クラブ(練馬区議会民主区民クラブ) 可決
共産党(日本共産党練馬区議団 ) 反対
社・市・ふ(社民党・市民の声・ふくしフォーラム) 反対
最終的に各委員の挙手採決となり、留保条件付きの契約議案は可決された。
(敬称略)
【賛成】6
岩崎典子(公明党・副委員長)
山田哲丸(公明党)
原ふみこ(公明党)
田中ひでかつ(自民党)
小泉純二(自民党)
野沢彰(区民クラブ)
【反対】3
土屋ひとし(民主クラブ)
とや英津子(共産党)
池尻成二(社・市・ふ)
(委員長は採決に加わっていない)
小林みつぐ(自民党)
貸付け契約議案が委員会可決されたのち、この契約に関する私たち「光が丘学校跡地利用を考える会」が出していた区議会あての陳情の審査に入った。
私たちの陳情要旨は以下のとおり。
光が丘第三小学校跡施設の活用計画について、以下のように対応されたい。
1,同施設を株式会社アオバインターナショナルエデュケーショナルシステムズに貸し付ける契約を認めないでください。
2,光が丘の「居住者の利便の増進」につながり、練馬区民全体の福祉の向上にかなう活用策について、関係住民の参画のもとあらためて検討してください。
この陳情をめぐる議論についても、正式の議事録を待って引用することにしたいが、みなし不採択(採決することなく議案の結果に応じて不採択とみなして処理するとりあつかい)・採決して不採択・継続審査とやはり意見が分かれた。
最終的に、陳情要旨の1を継続審査とするかどうかの挙手採決が行われ、継続審査に賛成3(上記の反対3委員と同じ)で、賛成少数で採決することとなった。
会派ごとの陳情の対する立場表明は以下のとおりで私たちの陳情要旨1は<不採択>となった。
【不採択】
自民、公明、区民クラブ、民主クラブ
【採択】
共産、社・市・ふ
契約そのものについては、今後、都市計画変更が問題なくすすむのかどうかということに密接に関わり、区議会としても議論が必要とされる可能性があるため、陳情要旨の2は<継続審査>となった。
議案そのものは正式には12月15日の本会議で議決された。
注:民主クラブは本会議での採決で、契約議案については反対、陳情については採択。勇気ある決断に感謝したい。(詳しくはこちら)
東京都との都市計画の変更がクリヤーできるかどうか不透明な段階での【契約】。
練馬区企画課長は、契約をすることでアオバの地位がきちんとしたものになり、貸付け・移転の準備に入ることができる、とアオバの立場だけを擁護しているが、光が丘の住民の立場ではどうなのだという観点での発言は一切ない。
「練馬区議会でも契約が承認されたから」というのは都市計画変更について、都に対するプレッシャーにもなっていくだろう。
本来なら、都市計画変更のレールが見えてきた段階で契約は承認されるべきだろう。
光が丘住民として何より残念なのは、光が丘の長期的な未来像が区議会できちんと議論されないまま、光が丘の将来を決定づけかねない重要な契約案件が承認されたことだ。
ただし、この契約は留保条件のついたきわめて異例でいびつなものでもある。アオバでなければこういう事態にならなかったことだけは確かだ。
文責 セブン