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「ジブリの仲間たち」を読んで

2016-09-13 17:43:32 | 日記
🌸ジブリの仲間たち🌸を読んで、棒線を引いたとこを抜粋してみました!


・高畑さんには「宣伝から映画を守る」ことを教わり、徳さんからは「映画を売るには、強引なやり方が必要なときもある」ということを学んだ。

・映画を守るために、高畑さんが徹底した線引きをしたことにも驚きました

・僕は編集者としての経験も踏まえて、タイトル、コピー、ビジュアルは三位一体じゃなきゃいけないと思っている

・宣伝というのは、人の作った作品を、世の中に売る仕事です。

・問題に突きあたるたび、「なんで俺がこんなことをやらなきゃいけないんだろう?」と思いました。
でも、新しい分野に足を踏み出して、あちこちに頭をぶつけながら進んでいるうちに、「次からはもうちょっとうまくできるんじゃないか」という気持ちが芽生えてきたのも確かです。

・このころになると、僕らも経験から学んで、企業とタイアップする際の基本方針を明確に立てていました。
ひとつには、映画を商品の直接的なPRには使わないということです。『ラピュタ』のときにやったジュースのタイアップは、残念ながら味の素にとっても、ジブリに中途半端なものに終わってしまいました。
その反省を踏まえて、タイアップをするときは、イメージ広告に限るという原則を打ち出したのです。CMなどを通じて、「私たちはジブリの作品を応援しています」と消費者に伝えることが、ひいてはその企業のイメージを高める。
一方、ジブリとしてはイメージ広告の中で映像を流してもらうことで、映画の宣伝をすることができる。いわゆるWinーWinの関係というやつですね。
もうひとつの原則は、映像やキャラクターの使用料をもらわないということです。そのかわりに、使用方法については、映画のイメージを守るために、こちらから積極的に意見を言っていく。
一般的に、制作者は予算が足りない中で映画を作っています。制作費を補填してもらえるとなれば、ついなびいてしまう。
一方、お金を出した企業としては、相応の効果をあげなきゃいけないから、「あれもやりたい、これもやりたい」と要求が高くなっていく。
その結果、お互い何のためにタイアップしたのかが分からなくなる…というのが不幸なタイアップのパターンです。
ただ、お金が介在しなければ、お互いに五分と五分、はっきりものが言えます。
そもそも広告代理店というのは企業のほうを向きがちで、映画本体の宣伝をおざなりにする傾向があります。
でも、僕はタイアップがうまくいくには、まず映画の成功ありきだと思うんです。
映画が注目され、ヒットすることで、その映画を応援した企業のイメージが上がる。
その順番を間違えると、元も子もなくなってしまう。
だから、このころから、広告代理店と話すだけじゃなくて、相手企業の担当者の方と直接会って話すようになりました。
「いろいろおやりになりたいことはあるでしょうけれども、まずは映画を成功させることに集中しませんか」と、こちらの考えをはっきり伝えるようにしたんです。
とはいえ、原理原則だけではやっていけないのも世の常。

・映画の宣伝
①配給宣伝
②製作委員会の自社媒体を使った宣伝
③タイアップ
④試写会、お客さんの口コミというのも、宣伝においては意外と重要です。
⑤パブリシティ、お金をかけずにメディア露出をはかるのがパブリシティです。
⑥イベント、キャンペーン

・映画は内容が第一。でも、宣伝も大切。
そして最終的には配給・興行の態勢を整えることが必要。
作る、伝える、売る。三つの要素が一体にならないと、ヒット作は生まれません。

・映画プロデューサーというと、宣伝に使えるものは何でも使う、手段は問わないと見られがちですが、やはりどこかで線は引かなきゃいけない。
あくまで映画の内容が第一。全力で宣伝するといっても、手段は選ばなきゃいけないと思います。

・映画は頭で見るんじゃない。腹で見るんだ!

・僕の頭にあったのは、高畑さんが教えてくれた『スター・ウォーズ』のプロデューサー、ゲイリーカーツの言葉でした。
ーーー
かつてハリウッドの映画の最大のテーマはラブだった。
しかし、『スターウォーズ』の登場で歴史は変わった。
フィロソフィーがテーマになったんだ。
もし、大衆的なレベルでの哲学を定義する作品を出てくれば、それが次の時代のヒット作になるだろう。
ーーー
僕は子供の頃から、ありとあらゆる種類の映画を観てきました。
ジブリで映画を作るようになってからは、いつも「時代のテーマは何か」ということを考えてきた。
そうやって経験を重ねるうちに、カーツの言わんとしていることが、よくわかるようになってきました。

・「人間というのは3回、広告を見れば消費行動に走る」これは僕が立てた仮説なんですけど、テレビ、ラジオ、新聞、雑誌、インターネット、いろんなメディアを通じて、同じ映画の広告を3回見れば、お客さんは映画館に行きたくなると思うんです。

・宣伝と言うのは、「正しい方向に向かって一生懸命努力をすれば結果は出る」ということもわかってきた。
無我夢中でがんばっているうちに経験則を見つける。
その経験則を使うことで、何度も同じ結果を再現できるようになる。
そういう意味では、宣伝は科学の実験やスポーツと似ている面があるかもしれません。
ただし、1人ではできない。
これも宣伝と言う仕事の特徴です。製作委員会、配給会社、協賛企業、…一緒に汗を書いてくれる仲間がいなければ、どんなにすごいアイディアや仕掛けがあっても、結果は出ません。
宣伝とは、仲間を増やすことであるーー必死で駆けずりまわっているうちに、自然とそう考えるようになっていました。

・例えば、今やローソンは全国に12,000もの店舗があります。各店10人の従業員・アルバイトがいるとして12万人。
読売新聞の場合は販売店が6000がありますから、仮に5人ずつとして3万人。JA共済であれば職員が6000人、郵便局であれば全国に20万人もの局員がいる。
興行の現場の人たちもいます。ジブリ作品の場合、大体600スクリーンくらいで上映しますが、映画館で働く人が10人としても合計6,000人。彼らもまた大切な仲間です。
宣材物を作ってくれる業者さん、ポスターを刷ってくれる印刷所の人もそう。
それらを合計すると、ざっと40万人もの人々がジブリの映画を応援してくれることになる。
彼らが家族や友人と一緒に、例えば3人で映画館に来てくれるとしたらどうなるか?
120万人の観客動員が見込めるのです。
一方、試写会では毎回10万人に見せることを目標にやってきました。彼らは最初のお客さんであると同時に、口コミを通じて宣伝マンにもなってくれます。
僕はそうやって具体的な数字を積み上げながら、宣伝と観客動員というもの、を考えてきました。

・作品の内容が変われば、宣伝の方針も変わります。何より、時代そのものがどんどん変わっていってしまう。
それに対応するためには、同じことをやっていてはダメです。
僕は常々、自分のやっていることを理論家しすぎるのは危険だと感じてきました。
時代というものを理解するには、絶えず現場に出向き、人と会って、話を聞かなければいけない。
僕は何かを考えるとき、抽象的に考えるということをしません。
いつも一つひとつ個別、具体的に考えます。
もし、理論を現実に当てはめようとしたら、その瞬間、この仕事はうまくいかなくなると思います。
もちろん基本となる原理原則があります。
いくつも経験則を学んで、それが応用できる場面もある。
でも、新しい作品に入るときは、必ず虚心坦懐に「この作品は何なんだろう」「いまはどんな時代なんだろ」と、一から考え直すことにしています。

・僕は昔から「汗まみれ」という言葉が好きだったんです。
どんな仕事であれ、額に汗して一所懸命やる。
これは僕のモットーでもあります。

・時代とともに宣伝手法は変わりますけど、そういうドブ板選挙みたいな地道な努力の重要性は変わりません。

・映画マニア、リピーターが増えたことで、何が起きたのか?それが予告編の復権なんです。

・例えば、アナログの代表は新聞です。僕はこれまで一貫して新聞広告には力を入れてきました。
新聞の購読者層を見ると、中心となる世代が50から60代、70代へと上がってきていています。
そのデータを見て、「新聞広告はもうやめて、ネットに集中しよう」という広告関係者もいました。
でも、僕から言わせれば、それはナンセンスです。逆の見方をすれば、年輩の人たちは新聞を情報源にしているからです。
とくにジブリ映画のターゲットはオール世代。新聞を使わない手はないと思っていました。
中でも、映画の特集が組まれる朝日新聞の金曜日の夕刊は重要です。
それを見て週末に見る映画を決めるという人も一定数いる。
単館系の映画などは、金曜日に広告を打つと土曜日の数字が上がるという結果が、データにはっきり表れていました。だったら、まずそこに広告を出すべきですよね。
「宣伝費が少ないから新聞を削る」のではなく、「宣伝費が少ないからこそ新聞に使う」。
そういう発想をすることで、結果が変わってくる映画も結構あるんじゃないか?僕はそう思っています。

・ヒットの理由というと、とかく宣伝戦略やお金の話になりがちですけど、根本にあるのは、やっぱり個人の情熱だと思います。

・企画は半径3メートル以内に転がっている。

・ジブリの宣伝の強みって、たぶんメンバーが個人としてしっかりとっているところにあるんだと思います。「日本テレビの奥田さん」じゃなくて、奥田誠治、「電通の福山さん」じゃなくて奥山亮一。
個々人が自分の持ち場でしっかり務めを果たす。それと同時に横でみんながつながっている。
鈴木さんは映画の公開をお祭りに例えますけど、チーム鈴木には、ほんとに文化祭の実行委員会みたいなノリがあります。

・やっちゃいけないと思ったことは、けっしてやらなかった。

・ジブリの目的はヒットを量産することでも、お金を儲けることでもないからです。
きれいごとを言うつもりはありません。
お金を稼ぐことは大事です。
そのためにアイデアを練り努力もしました。
でも、それは映画を作り続けるためです。
その順番だけは間違えないように、30年間ずっと注意してきました。

・やっぱり映画というのは企画が大事なんです。
「なぜきまこの作品を作るのか」。その理由があやふやだと、あとからどれだけ宣伝しても結果にはつながらない。
逆にそこさえしっかりしていれば、映画というのはヒットするんです。

・UGC(ユーザー・ジェネレイテッド・コンテンツ)

・ジブリはもともと宮崎駿の作品を作るために立ち上げたスタジオです。
宮崎駿の引退によって、役割を終えるということは自然な流れといえます。
そこで、ジブリは制作部門を閉じ、劇場用長編の制作をひとまず休むことにしたのです。


(「ジブリの仲間たち」鈴木敏夫さんより)

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