癒(IYASHI)

徒然なるままに令和時代のニュースなどの種を拾い癒し求めて綴ります      

■都市部の排ガス規制対象車が地方に転売・・・地方で公害分散!

2008年11月16日 19時08分00秒 | 社 会

    

名古屋市周辺や首都圏など3大都市圏で路線バスとして走る大型バスが「大量退職」時代を迎え、地方の路線で「再雇用」されるケースが目立っている。92年から始まった法律による排ガス規制で、これらの大都市圏では新車登録から12年を超えると車検を通らなくなったためだ。だが、まだまだ現役で走れるバスが多く、海外からの引き合いも多い。

 札幌市から北に約100キロ。日本海に面した北海道留萌市内を、水色と緑色のバスが走る。前面には「増毛(ましけ)ライナー」。「沿岸バス」(北海道羽幌町)の市内路線だ。

 この車体は、JR東海バス(名古屋市)が93年に新車として買った。同社は「愛知県瀬戸市内を走っていたバスに間違いないだろう」。05年に沿岸バスが購入した時は、愛知万博のステッカーが車体に張られていた。

 ■公害規制、買い替え次々

 バス事業者が車体を次々と買い替える背景には、排ガス中の有害物質を規制する「自動車NOx・PM法」がある。3大都市圏が対策地域で、現基準だと新車登録から12年を超えると車検を通らない。

 同局の担当者は「法律に引っかかるバスは地方でも走らせたくはないが、少しでも収入を得たいのが実情」と明かす。有害物質の軽減装置をバスに取り付ければ「延命」は可能だが、「老い先短いバスに数百万円の装置を付けて走らせるよりも、将来を見すえれば新車が経済的」という。

 一方、約1500台を抱える東京都交通局は05年度から原則、販売や譲渡はしていない。ほぼすべてをスクラップした。「東京で走れないバスの転売は許さない」という石原慎太郎知事の意向という。

費用3分の1

 「規制がかからない地方なら、あと8年は走れる」。中古バスを扱う「富士バス販売」(静岡県富士市)の営業担当者は、都会でお役ご免となったバスについてこう話す。

 かつてはタイやフィリピンなど東南アジアへの輸出が主流で、同社の転売先の9割を占めていた。しかし、規制緩和でバス事業参入が容易になったうえ、都市部の排ガス規制強化に伴い、北海道や中国、九州への転売が今は全体の3割を超える勢いという。

 路線バス用の大型バスは新車だと1台1千万円以上する。中古は1台当たり20万~100万円で、外装の塗り替えや修繕費を含めても300万円ほどで済む。性能が良い日本製の中古大型バスは海外でも人気が高い。  【朝日新聞抜粋】 

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都市部の排ガス規制を受けた車が、地方に転売され、有害物質をばらまいている。使えない車を地方に回す不合理さが不思議でならない。

公害規制・CO2削減どうのこうのと言っているが、これで良いのだろうか。バスに限らずトラックにも言える事が実態になっている現状を国はどう見ているのだろうか・・・・

3大都市圏だけの問題でない事だけでは分かる。新車・改造資金が輸送業界の淘汰・破産に繋がる事が一番の問題なのだろうか・・・・・


 


2 コメント

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突然ですが (Fuso)
2009-07-20 11:31:39
突然ですが・・・。

地方のバス事業者は昔から元々モータリゼーションが進んでいたのに加えて、過疎化や、規制緩和による大型ショッピングセンターの建設で市街地が廃れるなどの要因で輸送人員が年々減少し、ピークだった昭和40年代の10~20%にまで利用者が落ち込んでしまったところも数多くあります。乗務員の待遇もこれ以上下げられないところまで下げてきました。今までは観光バスや高速バスで路線バスの赤字を埋め合わせてきましたが、規制緩和で観光バス会社も増え、違法(脱法)ツアーバスも走るようになり、観光バス・高速バスもギリギリでやっている状況です。

こういった状況ですから、バスを中古で調達するしかないのです。新車を入れる余裕はありません。

地方で公害を撒き散らしている、とおっしゃいますが、既に地方の事業者では「中古を中古で置き換える」というのは当たり前になっており、「昭和63年式のバスを平成8年式に置き換える」といったことをやっています。ディーゼル車は製造段階で、昭和50年代から、4~5年毎に有害物質の排出を強化してきていますから、中古で地方に売れば確実に地方の環境はよくなるのです。

昭和49年規制→昭和52年規制→昭和54年規制→昭和58年規制→平成元年規制→平成6年規制→平成11年規制→平成16年規制→平成17年規制→平成21年規制

ディーゼルバスは以上のように年々規制が厳しくなり、この規制をクリアした車両でないと市場に出せなくなっています。これは全国共通です。

現在、都市部では12~13年で置き換えないといけなくなりましたから、平成8~9年式が中古で出回っているわけですが、例えばこれで昭和63年式のバスを置き換えると一気に2つも規制の新しいバスになります。中古が出回れば出回るほど環境はよくなるのです。

石原氏のおかげで、東京都交通局が中古を出さなくなり、おかげで地方は未だに昭和50年代のバスを使わざるをえなくなりました。黒煙モクモクです。出回る中古の数が減ったのですから、当然ですよね。もし都営バスが今廃車にしている平成9年式なら、新車と比べれば劣るものの、黒煙モクモクとまではいきません。

ならば、自治体が新車購入を補助すればいいじゃないか、という声も聞こえてきそうですが、地方ではまず障害者・お年寄り・高校生といった交通弱者ために小さな集落を縫って走る赤字バス路線を残すことが最優先とされ、新車どころではないのです。地方は疲弊しているんです。

地方は都会とは事情が違うということを分かってください。
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理解に苦慮 (こつこつ)
2009-07-20 12:17:22
Fusoさん
ご丁重なコメントありがとう御座います
都会から回想されたのは地方の車より、排ガス
規制が新しいものと言うこと理解でないことも
ありません。
首都圏の車のガス規制をどんどんやれば地方も
規制されるとう理由になると言う理屈も成り立つ
と言うことでしょうね。
それにしても大変ですが頑張って下さい。
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