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映画もランチもほどほどに・・・

アジョッシの初恋

2004-11-23 23:46:00 | ☆韓国
昼過ぎに起きてテレビをつけたら、またもや冬ソナ特集だった。
ロケ地で少女のようにはしゃぐご婦人たち。
ふと、スウォンで会ったタクシー運転手を思い出した。

韓国のタクシー運転手のおじさん(アジョッシ)は、よく話す人が多い。
「どこから来たの?」「なにしに行くの?」「旅行なの?」は当たり前。
「友達の結婚式なんですよ。」と答えると、だいたい「えっ?韓国人と日本人?」
と必要以上に驚き、そこからがまた質問攻め。
簡単に「友達は韓国人で夫のほうね、スウォンは彼の実家なの」と答えると、
「花嫁との年齢差は?」とか「それは、普通と逆なパターンだなー」など
反応はさまざま。こちらが答えなくても、勝手にしゃべってる。

そのタクシー運転手は、優しそうで上品なアジョッシだった。
とても分かりやすい英語を丁寧に話す。
韓国語を使う時も、ゆっくり穏やかに話す。
その時も、同じような会話をした。
アジョッシがどんな反応を示したかは忘れちゃったのだけど・・・
しばらくしたら、「日本のどこから来たの?」と聞かれた。
「東京」と答えると「東京?じゃあ、吉祥寺知ってる?」と嬉しそう。
「知ってるよ。」と言うと「武蔵野市吉祥寺だよ?」と念を押す。
「うん、綺麗な町だよね・・・」と答えると、彼は満足気。
「昔ね、日本にペンパル(ペンフレンド)がいてね、その子が
吉祥寺に住んでたんだよ」という。
「えっ?昔って、いつぐらい? ペンパルって女の子?」と、
こちらもテンションが上がる。
すると、ワタシの英語がまずいのか、笑ってるだけで答えない。
「アジョッシー、ペンパルン、ヨジャチング(彼女)?」とぶちあたり
韓国語で聞くと「イェー(はい)、ヨジャチング」と笑いながら答え、
「ほんとに?どこで知り合ったの?彼女は日本人でしょー?」と更に
質問すると、ポツポツ語り始めてくれた。

今から40年ぐらい前に、アジョッシと日本人の彼女は同じ高校に
通っていたらしい。
しかし、彼女は日本に帰らなければならず、彼らは“はなればなれ”に。
手紙のやりとりはしてたものの、それ以来1度も会ってないんだって。
「ヨジャチングン、イッポー?(可愛い)」と聞くと、「イェー」って笑う。
その笑顔がね、超ぉ~イッポーなのよぉー!!
その頃は、手紙が届くのにすっごく時間がかかったんだって。
「ロングロングタイム・・・」ってつぶやくアジョッシ。
なんかこれって、韓国ドラマのワンシーンみたい。
実は、友人の結婚式に行く途中だったんだけど、そんな廻り合わせも、
なんかチョット運命っぽくない?

それにしても、アジョッシ。
「武蔵野市吉祥寺○△※~」と彼女の住所がスラスラでてくる。
思わず「40年も前なのに、住所覚えてるんだ~?」と冷やかすと、
「もちろん、まだ覚えてるよ!」と今気づいたように、それまでより
力強く大きな声で「リメンバー」と繰り返す。
アジョッシをオッパー(お兄さん)に感じたよ!(笑)
こちらまで暖かい気持ちにさせる。
いっぱい彼女の住所を書いたんだろーなぁ。
彼女も、この韓流ブームで彼のことを思い出したりしてるのかなぁ。

ところで、ワタシの電話番号やメルアドを覚えてくれてる元カレが1人でもいるのか・・・今だってあやしーもんだな。

5 コメント

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地図が読める日本人 (みほ)
2004-11-25 11:21:25
りえさん、ほんとにおいしい・・・じゃなくて、良いタイミングで良い人に出会ったな~と、今更実感しています。

そうですね。これぐらいベールにつつまれてるぐらいが、ちょうどいいのかな。



地図・・・確かにどこに行っても読めない人が多い。

そして、分るふりをするタクシー運転手も多い。

こないだ一番笑ったのは、「ホテルに電話して場所確かめるから大丈夫」って言ったくせに、老眼で電話番号が読めなかったオジサン。でも、こうなったら運命共同体ですから、会話本見ながら数字を韓国語読みしてサポートしました・・(しかし、リダイヤルはできてたので許容範囲)



Hitomiさん、不自由な時代ならではの話ですよね~

今だったら、メモリーに残ってればいつでも連絡先なんて分るけど、メモリーが飛んだらお終いですもんね。

ワタシは、そろそろ思い出になる前に成就できるよう生きていきたいです!(笑)
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いい話ですね (Hitomi)
2004-11-24 22:52:34
なんかいい話ですよね。遠い昔のキレイな思い出なんでしょうねこの運転手さんにとって。私も今から40年たった時にこんな風にちょっとはにかみながらあの頃の事として話せる思い出を作れるように生きていきたいです。
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タクシー運転手 (りえ)
2004-11-24 18:05:12
そうだ・・・40年前・・・いろいろあった時期だろうね。

でもきっと深い事情までバッチリ聞くよりも、表面的でも、なんかほのぼのといいなぁって思えたり、それからのストーリーに想いを馳せてしまうような話に出会えるって貴重だと思う!



香港は聞くところによるとタクシー運転手になる試験がなかなか厳しいらしく、滅多に道を知らない人にぶつかることはないんだけど(通りとビルの名前でだいたい行ける。が、地図は読めない人が多い)、大陸に行くと中国人ドライバーは知らなくても知ってるって言い張り、道に迷っても認めずにドツボにはまったりします。勘弁して欲しいです。
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貴重な出会い・・(たち) (みほ)
2004-11-24 16:15:14
りえさん、自分でも、「なんか、とってもイイ話じゃない?」と思いました(笑)



40年前って、想像つかないですよね~?

アジョッシも、自分で逆算しながら、「あ~もう40年も前の話だよ」みたいな感じでした。

今よりも色々厳しい時代だったはず・・・と思うと、どんなやりとりがあって、最後の手紙はどんな内容だったんだろー?と考えずにはいられません。

こんな時、私の語学力がもっとあればなぁ~っとくやしい気持ちにもなります。(すぐ忘れてしまうので、書き留めておかなくちゃっ!)



いやっ でも、この話は特別。

他のアジョッシ達は、ただのラテンおじさんでした。

観光客にナビらせるし・・・なんか、東南アジア系。

恐い人にあたらず、ラッキーでしたが・・
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忘れない思い出 (りえ)
2004-11-24 14:53:21
うわー、旅先やちょっとすれ違った人のこういう話って大好き!いいなぁー、40年も前の思い出、今でも覚えている異国の彼女の住所・・・

わたしなんか香港のタクシー運転手さんに日本のことで話かけられるとしたら・・・

「東京行ったことある、寿司、ラーメンおいしい!いちばんっ(→ここだけ日本語だったりする)!」みたいなことばっかりだー(笑)!



それにしてもこのストーリー、純愛ブーム、冬ソナブームにはまっている日本人には、さらにたまらなそう!映画にできそう。
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