いい覚悟で生きる・言葉の処方箋(世田谷深沢カフェ)

無理せずに、言葉による処方箋からいただいた「がんは病でも病人ではない」ことの思いを中心に語ります。

「日めくり」 人生を変える言葉の処方箋・・・・・・2020年5月17日㈰

2020年05月17日 | 日記
☆☆☆命より大切なものがあると知れば、すべてのいのちが愛おしくなる☆☆☆

がんを始めとして、入院や苦痛を伴う病気になると「なぜ、自分だけがこんな目にあうのか」と少々恨めしい気持ちに陥るものです。どうしても「健康な人」と自分の境涯を比べたくなるのですが、ここに落とし穴があります。大怪我で、自由を奪われたものの、その後信仰をもち、誌画作家となった星野富弘さんがこんな詩を書いておられます。
「いのちが一番大切だと/思っていたころ/生きるのが苦しかった/いのちより/たいせつなものが/あると知ったと日/生きているのが/嬉しかった。」
旧約聖書の創世記によれば、すべての人間のいのちは与えられたものなのです。

樋野興夫(順天堂大学名誉教授・医学博士)著書より

以前から、私たち夫婦が、あの東日本大震災直後からの9年間の「がんと共存し、生きている喜びと、この地上で、これから生きて活かせる」とのきっかけになった、処方箋です。
昨年から、色々な「哲学外来カフェ」や樋野先生の著書から学びました。中でも、名古屋で「カフェ」をしているHさんの紹介がありました。Hさん本人もも「がんと向き合い共存して、人と寄り添っていきたい」と・・・・・その後にご子息が学校において、自らが友人との交わりの中で「カフェ」を主催したとのことででした。
親もがんになったら、どう家族と暮らしていくのか、子どもは親のがんの姿を見て、同じ境遇にいる級友を考えて「いのちに勝るものはない」ことがスタートでした。
HさんからのSNSを通じての、言葉の一つに、カフェを開こうと思っていた自分の背中を押されました。以下紹介します。

大切な人へ大事な10のこと。

・思いやりを忘れない。
・大事だよと言葉で伝えること。
・疑って、試さない。
・時に甘え、頼ること。
・素直に謝る心。
・つまらない意地を捨てる。
・自分より相手の心。
・愛情は真っ直ぐに。
・あたりまえを大切に。

私の心や態度の欠けていたことてす。これをきっかけにますます、この世田谷で「カフェ」をとの、素直に前向きにひたむきにとの言葉です。




「日めくり」 人生を変える言葉の処方箋・・・・・・・2020年5月5日 (㈫)

2020年05月05日 | 日記
☆☆☆水を汲み上げるように泣く☆☆☆

あまりに辛くて、泣きたくなるような日もあるでしょう。そんなときは、我慢してもしかたがありません。
泣いてもいいんです。涙は神が人間に与えたものです。
だれかの言葉や、思いが、心の一番下までたどり着き、核心に触れたとき、そこにある水が汲み上げられ、涙となって流れ出てきます。
そのような涙を流しましょう。
心の泉に豊かな水を蓄えるためには、良い師、良い友、良い書と出会うことが大切です。

樋野興夫(順天堂大学名誉教授・医学博士)と著書より

私たち夫婦は冷徹かもしれませんが、互いの親の死に直面した時は、辛くて辛くて涙することなく、葬儀ことなどのことが頭にいっぱいでした。
先に妻ががんを宣告されて、手術と抗がん剤治療を受ける時の妻の、私にすがって泣き、「髪の毛が抜ける時は辛いから、あなたがバリカンで丸坊主にしてください」との懇願の時に、二人して涙を流しあったことを思い出します。
2人でポロポロと涙かあふれてきました。
妻は、配偶者の私にすがって泣きましたが、高校時代の恩師の手紙「今は、医師にゆだねましょう。あなたが復活されることを、同級生と歓喜して待ちます。」・・・・入院中には「ゆずの栄光への架け橋」をずっとずっと聞いていました。
私の2人後のがんの時も、出会った恩師の野球部時代のメッセージ「負けない・あきらめない・やめない」の一行でした。そして、会社の野球仲間を通じての、「炎のストッパー津田恒美投手」の日記本でした。
私たちの、がんに対してのとらえ方が≒死でなくて、生きていくことを大切に思わされました。

この表紙の写真は、妻が2度のがん手術を経験した秋、治療中の私と、伊豆半島の友人の宿で、妻の還暦を祝した3年前です。