☆☆☆水を汲み上げるように泣く☆☆☆
あまりに辛くて、泣きたくなるような日もあるでしょう。そんなときは、我慢してもしかたがありません。
泣いてもいいんです。涙は神が人間に与えたものです。
だれかの言葉や、思いが、心の一番下までたどり着き、核心に触れたとき、そこにある水が汲み上げられ、涙となって流れ出てきます。
そのような涙を流しましょう。
心の泉に豊かな水を蓄えるためには、良い師、良い友、良い書と出会うことが大切です。
樋野興夫(順天堂大学名誉教授・医学博士)と著書より
私たち夫婦は冷徹かもしれませんが、互いの親の死に直面した時は、辛くて辛くて涙することなく、葬儀ことなどのことが頭にいっぱいでした。
先に妻ががんを宣告されて、手術と抗がん剤治療を受ける時の妻の、私にすがって泣き、「髪の毛が抜ける時は辛いから、あなたがバリカンで丸坊主にしてください」との懇願の時に、二人して涙を流しあったことを思い出します。
2人でポロポロと涙かあふれてきました。
妻は、配偶者の私にすがって泣きましたが、高校時代の恩師の手紙「今は、医師にゆだねましょう。あなたが復活されることを、同級生と歓喜して待ちます。」・・・・入院中には「ゆずの栄光への架け橋」をずっとずっと聞いていました。
私の2人後のがんの時も、出会った恩師の野球部時代のメッセージ「負けない・あきらめない・やめない」の一行でした。そして、会社の野球仲間を通じての、「炎のストッパー津田恒美投手」の日記本でした。
私たちの、がんに対してのとらえ方が≒死でなくて、生きていくことを大切に思わされました。
この表紙の写真は、妻が2度のがん手術を経験した秋、治療中の私と、伊豆半島の友人の宿で、妻の還暦を祝した3年前です。