先日6日に「花の中に花が咲く ?!」と題して紹介したわが家のバラ「空蝉」のその後。
題名の通り花の中に花が咲く姿を想像して毎日楽しみにしてきたのだが、成長が実にゆっくりで、花の中にある2つのツボミが開花するところまではいかないうちに最初の花が散り始めてきた。
アップからすでに2週間。
それこそ花の中に花が咲く‶花中花〟の珍しい姿をこの目で確かめたいと思っているのに…
秋から冬にかけて咲くバラの花は総じて成長がゆっくりなのだが、ここ数日は南関東の海辺の町にして最低気温が氷点下になるくらいだからムベなるかな。
バラだってびっくりして、思わず立ち止まってしまったのではないんだろうか。
無理からぬ話であり、どうやら、このままでは同時競演はちょっと難しそうな雲行きである。
この現象、わが家のバラでは初めてなのだが、「ブルヘッド」や「貫生花(かんせいか)」と呼ばれ、時たま現れる咲き方なんだそうな。
ブルヘッドの特徴は全体的に平べったい形の花になり、花びらが通常より短く内側にカールしたようなクシャクシャとした花になるらしい。
これに対して貫生花の方は花の真ん中からツボミが作られて咲く現象だというから、わが家のケースはこの貫生花に当たるようである。
普通、花が形作られる過程で、雌しべが出来ると成長を止めるんだそうだが、貫生花は雌しべが出来ても成長し続けるために、花の中に繰り返して花が形成されるということらしい。
原因としては開花前の気温の変動が関係していたり、施肥のタイミングや過不足で起こるとされている。
だから病気や突然変異ではなく、生理障害の一つなんだそうだ。
そう言えば、夏から秋にかけての天候不順は秋雨前線の停滞が2度も繰り返されたり、気温も低かったりで例年以上にひどいものだった。
加えてカイガラムシやら黒点病にやられて散々だったので、余計な肥料をやったりしてしまったことが影響しているかもしれない。
首尾よく写真が撮れたらギネスに云々…などと書いたことが今更ながら恥ずかしいが、いささか過保護に過ぎたのかもしれず、今回のことは今後に生かしたいと思う。
ところで世の中には上手がいるもので、フランスの種苗メーカーのメイアン社はわざと貫生花が咲くように品種を改良してしまって売り出しているらしい。
その名も「エキサイティング・メイアン」だって。(写真の最後に拝借してきたものを添えてあります)

わが家の「空蝉」の花の中にツボミが2つも…=12月5日




既に最初の花の花びらが散り始め、中のツボミも相当ほころびてはいるがまだ開花というところまでは…=12月19日

こちらがフランス・メイアン社のエキサイティング・メイアン ツボミはまだ緑色でこれから開こうという段階 (ネットから拝借)

こちらはツボミが少しほころびかけた様子 (ネットから拝借)