「第10番惑星」、不和の女神「エリス」と命名 IAU (朝日新聞) - goo ニュース
ぢつは、平八郎、理系の人間ではあるが、歴史、それもギリシア・ローマ時代の
歴史が大好きなのである。
もちろん、高校生の時、受験に有利な地理等を選択することもできたのだが、
ぜひギリシア・ローマ時代のことを知りたくて最も不利な世界史を選択した
くらいである。
おかげで、共通一次(今のセンター試験ね、時代を感じる名前になりました)では
苦労したが、全然後悔していない、いや、それ以上の満足を得られたので
この選択は間違えていなかったと信じている。
で、本日はこのギリシア・ローマ文化の話をちょっとだけ(もちろん、高校教育
程度の知識)。
本日の表題は授業中に学んだ、最も印象に残る言葉である。
ギリシアとひとくくりにしているが、基本的には都市国家であり、有名なアテネや
スパルタなどの都市単位から、アレキサンダー大王の東方遠征以降のヘレニズム
諸国が継承した文化も含まれると思う。彼らの文化は非常に高いものであり、
芸術や文学も数多く残されている。
その中で、最も有名な文化の一つが神話である。ギリシア神話の主神ゼウスを
始め、美の女神、戦争の神、豊穣の神など数多くの神々が個性豊かに伝えられて
いる。
このギリシアの都市国家群を丸ごと飲み込んだ都市国家ローマ。
完成度の高い法制度と民主主義で有名であるが、意外と教育に関しては保守的
だったらしい。ということは、前例を厳格に守ることに重きをおいていたようだ。
つまり、革新的な技術の進歩、また、創造的な文化の熟成もありえなかったわけだ。
そうなると、つまり、侵略したギリシア人を奴隷としてローマに連れて行き、
少しずつギリシア文化に染まっていったと考えられる。だれでも、毎年同じ事を
繰り返す生活よりも、創造的で刺激のある生活に魅力を感じることは、紀元前、
後も変わらないはずである。
そして、前述の神話であるが、ローマにも神話が存在している。
もともとは独自の神話が形成されていたようだが、他の文化と同じようにギリシア
文化と同化していき、現代では殆ど同じように扱われている。
少しググって見るとこのギリシアの神々とローマの神々の対比表を見つけることが
できる。神によっては名前すら同一なものもある。これでは、表題のように
文化的には征服されたも同然である。
で、記事の内容であるが、第10惑星の正式名称が決定したようだが、不和の女神
エリス。これはギリシアの神。他の惑星の名前は、水星(マーキュリー)、
金星(ビーナス)、火星(マース)、木星(ジュピター)、土星(サターン)、
天王星(ウラノス)、海王星(ネプチューン)、冥王星(プルート;をっと、これは
惑星ではなくなったかな)と、天王星以外は全てローマ神話から名前を取っている。
まぁ、惑星の正式名称は全て英語なので、英語の元になっているラテン語、
つまりローマの言語なのは当たり前であるが、ギリシア神話から命名されることは
珍しいことは間違いない。
さらに、第10惑星エリス。不和の女神なので、今回の騒動にうってつけの名前なの
だが、どうやら対応するローマ神話の神がいないか、マイナーな存在のようだ。
平八郎は、こういう話にはロマンというか、ストーリを求めてしまうので、
ごちゃ混ぜにはせずに、一貫してローマ神話の神々を使って欲しかった
のだが・・・。
ちなみに、正確に言うと、ギリシアの文化と、オリエント文化が融合した
ヘレニズム文化が一般的なギリシアの文化と言うことになりますが、まぁ、
そこは大雑把に。