not like everybody else

一日一枚(とても無理)

CSES

2008-09-11 | Weblog
目から鱗が云々と言えば大袈裟だが、はたと自分がこれまで会社で言ってきたことを反省させられるような講演を拝聴した。

特に組織の運営において、やりたいことをやりたいようにやるのが人であり、人は自分で変わることはできても、人が人を変えることはできない。やらない人にはやらない理由がそれなりにある。だから、そうしなさいではなく、自らそう思ってもらえるように働きかけよう。要するに相手の側から自分の言動を見るということだ。

どこか禅問答的なところがあり、平易な言葉ながらも、よく咀嚼しないと迷いが生じそうな内容だ。

講演中に、「信頼を積み重ねる」「信頼は会社の資産」という言葉があった。
実は今年度当初に全社員に対して配った私からのメッセージ中に、まさにこの言葉を使っている。自分の気持ちとシンクロしていて嬉しかった。

しかししかし、まだまだまだまだ全然足りていない。ただ考え方の方向性はそう大きく間違っていないのかもしれない。

いい会社とは何かといつも考える。
利益率、受注高、利益高、自己資本比率、キャッシュフロー…それは会社の存続上では何より重要な指標だけど、それは全てではない。肉の日付を改ざんしたり、汚染米を混ぜて販売して大きな利益をあげてもそれはいい会社のやることではない。業界の環境がどのように変わろうが、商売の基本は「お客様にご支持いただけるかどうか」である。綺麗事ではなく、いい仕事をして信頼を積み重ね支持を得る会社、それを完遂できるスキルやマインドを持った人材を育てる会社がよい会社で、売り上げや利益はそこに自然についてくるものだ。

それはわかっている。わかっているのだけれど、時に会社の会議では、それはそれとして、リアルな泥臭い数字の話、目標やノルマ、予算の話に偏りがちになる自分や幹部もいる。明るく笑顔はもちろんなのだが、時にはシビアな追求による緩急や危機感の共有も大事なような気もする。これは実に悩ましい。

以前バグジーの社長さんがそのご講演の中で「CSは壮絶なもの」とお話されたことを思い出す。観念論だけでは一朝一夕に実現できないものがCSの実践だ。