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環境問題を柔らかく考える

仕事で環境問題を硬く考えているので、柔らかく考えてみたいと思っています。

第2回新エネルギー世界展示会

2007-10-12 13:07:33 | Weblog
 10月10日(水)から12日(金)まで幕張メッセで行われている「第2回新エネルギー世界展示会」に行ってきました。

 新エネルギーとは「太陽光」「風力」「廃棄物」「バイオマス」「天然ガスコージェネレーション」「燃料電池」「雪氷冷熱利用」「温度差エネルギー」等の石油に代わるエネルギー源です。また現在は再生可能エネルギーとされている「水力」「地熱」も新エネルギーの枠組みに組み込まれる予定だそうです。

 また石油代替エネルギーとしては「石炭」「天然ガス」「原子力」があります。
 現在のエネルギーの大部分は石油やこの石油代替エネルギーでまかなわれていますが、このエネルギーシステムを変えることが、環境問題を解決する為の糸口だと思います。

 例えば、電力は遠隔地で大量に生産していますが、発電する際の熱は捨てられています。また、送電ロスも発生します。これを近くで少しずつ生産すれば、発電する際の熱も利用できます。

 こういう方向に持っていく為の新エネルギー展だと思ったのですが、基調講演で話をした経済産業省資源エネルギー庁省エネルギー・新エネルギー部 部長 上田隆之氏は新エネルギー展なのに何故か原子力のPRをしていました。

 経済産業省の原子力への妄信も困ったものです。戦前からの悲願の国産エネルギー(ウランは輸入しているのですが・・・)の獲得の為なのか、原子力でお金が儲けれればいいのか(危険は将来に無料で押し付けて)、兵器に利用したい為なのか分かりませんが、原子力への偏重は度が過ぎています。この偏重によって新エネルギーの普及が妨げられない事を願いますし、妨げる動きがあれば行動していこうと思います。

 新エネルギーが普及して原子力に頼らなくてもいい社会になる事を望みます。

レジ袋いりません運動(GPN500万人グリーン購入一斉運動)

2007-10-04 16:56:14 | Weblog
 10月1日より『GPN500万人グリーン購入一斉行動』が行われています。要はレジ袋削減の為、10月1日~10月31日までの間、レジ袋をもらうのを断ろうという運動です。イオン、NEC、東京ガス、味の素、清水建設、三菱地所、富士ゼロックス、日本IBM、神奈川県、三重県、仙台市、武蔵工業大学をはじめ、既に329団体が参加を表明しています。

 GPNとはグリーン購入ネットワークという団体で、グリーン購入活動を推進している団体です。2,943団体が加入しています。

 レジ袋削減で思うのは、レジ袋をいらないという環境に配慮した行動を起こす人が、わざわざ「レジ袋いりません」というのはおかしいのではないかという事です。
 本来はレジ袋を欲しい人が「レジ袋をください」というべきで、レジ袋を渡さないのが標準になるべきだと思います。それが生活習慣を変えるという事です。
 レジ袋をつくるにもお金がかかりますし、処分するのにもお金がかかります。それなのに無料でもらえるのはおかしいです。どこかでその分のお金が支払われているはずです(税金か、商品に含まれているか)。

 環境に負荷の少ない生活をしようとする人に負担をかけるのではなく、環境に負荷の大きい生活をしていて、その生活を変えられない人にこそ負担をしてもらうべきです。その一歩として、レジ袋を欲しい人に「レジ袋をください」と言わせるべきです。

国連気候変動ハイレベル会合(9月24日から)

2007-09-21 13:17:44 | Weblog
 9月24日からニューヨークでの国連気候変動ハイレベル会合(首脳級)が開催されます。気候変動の会合は来年の主要国首脳会議(洞爺湖サミット)に向け、地球環境問題の首脳級討議のキックオフとなる重要な場であり、サルコジ仏大統領、メルケル独首相や参加し、シュワルツェネッガー知事、 ゴア元米副大統領も関連イベントに参加するとされています。

 この温暖化防止の為の国際会議に日本は首相が出席しないのは、かなり国として痛いと思います。温暖化問題は国際政治問題だと言う人がいるからです。(ぼくは全面的にそうだとは思っていませんが)

 途上国は排出権取引や技術支援で先進国からお金をもらおうとしていますし、また世界的な排出量削減は自国の経済成長を妨げるとしています。先進国も、過去に温室効果ガスを大量に排出して現在の経済を築いたのに、途上国にはそれをするなと言っています。また、温暖化問題への対応のイニシアティブを取って、自国の利益に繋げようと、EUやアメリカ、日本などが競争しており、こういった意味で国際政治問題といえるとされています。

 今回の会議はこのイニシアティブをどこが取るかの緒戦であり、そこに日本は首相がいないのですから、出遅れたという事です。そして最悪の場合、お金だけは政治力の大きな国に盗られて(それらの国々は本心では温暖化対策は二の次だったら)結果として温暖化は進んでしまうという事にもなりかねないと思います。

大量生産・大量消費・大量廃棄社会を変える

2007-09-14 12:38:38 | Weblog
 環境問題を解決するには、まず大量生産・大量消費・大量廃棄社会を変える事だと思います。大量生産・大量消費・大量廃棄社会は地球が長年かけれ生成した資源は無料で無限にあり、物を大量に消費するのが豊かな事であり、ごみの処分場も無限にあるという考えを前提にしており、現実との歪みが環境問題として現れてきていると思うからです。
 また「これは本当に環境にいいのか?」と迷った時もこの原点に立ち返れば方向性が見えてくると思います。

 例えば、東京電力の営業部門は(環境部門は違う考えかもしれませんが・・・)省エネ活動で電力使用量は減るだろうから、その分を補うために新しい家電製品を開発しようという考えのようです。その一つが「エコキュート」であり、他のエネルギー源から電気に変える「オール電化」です。

 これらの製品は「環境にいい」という歌い文句です。しかし他のエネルギー源より電気がクリーンだとは言えません。(原子力発電による放射能や火力発電によるCO2排出、水力発電によるダム建設によって起こる森林伐採、生物多様性の減少等)

 東京電力の商品は電気の生産量を維持する為に開発された商品であると言えます。原点に返って考えると電気の生産は減らすべきです。「環境」を宣伝文句にしていますが、実質は大量生産維持を前提にしているので、環境には良くないと思われます。

環境問題に対する科学者の役割

2007-09-07 09:43:03 | Weblog
 大半の科学者は誠実に研究に取り組み、社会に貢献されていると思います。
例えば、オゾン層の破壊原因がフロンだと突き止めた事などはすごいと思いますし、そのおかげで対策も実行され今後は2010年頃から回復傾向に向かうようです。

 しかし、水俣病の発生源を水銀と認めず、対策を遅らせた科学者もいました。(もちろん、水俣病の発生源は水銀ではないかと早くから言い続けた科学者もいました)このような科学者は御用学者と呼ばれても仕方がないと思います。
現在でも企業からお金をもらい、問題を歪曲したり、違う原因を挙げて対策を遅らせようとしたり、あるいは売名行為の為にデータを改ざんしたり、趣旨を置き換えて誤解させるショッキングな発表をする御用学者がいます。

 問題は、個人では誠実な科学者か御用学者かを見分けにくいという点です。その問題に多少の知識があれば、見破るのも可能かもしれませんが、まったく知識がない問題ではそれも難しいです。

 ならば、一部の科学者の研究結果だけで、物事を決定するのは危険だと思います。より多くの人の意見を集め、誠実な科学者か御用学者かを一人ひとりが見極めなければなりません。高度経済成長時代の、開発優先、御用学者優先の時代は終わりました。そういう考え方の人は、物事を決定する立場からは引退していただきたいものです。