この番号が書かれた標識をスキーツアー用指導標と言います。八幡平の樹氷を見に行く人たちは見かけていると思います。秋田側であれば、トロコ1番、で蒸の湯温泉を経由し、田代沼250番、八幡平山頂300番として、旧松尾鉱山までつないでいるものです。また、脱落したものがあるにしても、茶臼岳コースや、三ツ石山コース、焼山にもこの指導標は取り付けられています。
初代のものは昭和26年の取り付けだそうですが、秋田八幡平スキー場の付近にある、この100番をはじめとして、秋田県側の茶色ベースの指導標は平成16年に古い指導標を外して同じ場所に取り付けられたものです。
番号は理由不明ながら、2~3番飛ばしで、連番ではありません。もともとは蒸の湯温泉を経由しているものなので、この位置になぜあるのかは不明ですが、秋田八幡平スキー場ができたことでルートが変わったことは確かなようです。
今日は雨。せっかくだから、スキーツアーの指導標の確認をしようか、と考えています。
アスピーテラインからの登り口にある113番
この番号も急坂に取り付けられたものなので見覚えのある116番だと思います。荒くなった呼吸を整えながら、ちょうど見上げる位置にあります。
今年の樹氷ルートから少し外れているのですが、122番も健在です。
もともとは赤い円盤に白文字だったのですが、更新の際に茶色のベースになったものです。
このあたりは急坂が終わり、なだらかな斜面に取り付けられています。
濃霧のコンディションでは、樹氷ルートの竹ざおも良く見えないので、目印のピンクテープを追加しています。
樹氷ルートもアスピーテラインと合流するところは広場のようになっています。
スキーやスノーシューなど、たくさんのトレースが目印の竹ざおを目指しています。
スキーツアー用指導標は間隔がもっと近いものであったはずです。脱落したものもあるかもしれませんが、この目印テープや竹ざおは補助的に取り付けられているもので、地元の山岳会の皆さんが冬山の遭難防止の意味もあって、二十年以上にわたって行っているものです。
この指導標はほぼ夏道に沿って取り付けられていますが、実際のルートはその年の雪の付き方によって微妙にずれるところもあります。
168番は雪に覆われていたので、ストックでつついて雪を落としています。
この番号は高いところに取り付けられているのでとても目立ちます。
ちょっと低い位置の指導標は愛嬌でしょうか。それでも、周りが開けているので目立ちます。
濃霧の中で茶色の指導標は目立たない気がしますが、指導標が並んでいるルートを外さなければ見つけるのは容易です。
雨の中、ここまで来てみましたが、風が出てきたので戻ることにしました。
田代沼が指導標250番ですので、ずいぶん手前です。
時折、「ドッ」と木から雪が落ちる音がします。この雨で木たちも身軽になったと思います。
シラビソの下を通るときはモモンガの食痕と糞を探しながら・・・
しかし、この木は少し様子が違っています。
右側がオオシラビソの幹で、左側のうすっぺらに見える形状のものはブナの幹です。
同じところから芽を出して、どちらも譲らずに百年以上経過した姿でしょうか。一本の幹のように見えます。
合体木という表現になるのでしょうか。接合した部分は癒着しているのでしょうか?
不思議です。
こちらはダケカンバとオオシラビソの合体木。ともに枯れています。
互いに邪魔と思いながらも、風よけになったり、支えられたり。
風よけのオオシラビソよりもいつの間にか後ろのダケカンバが大きくなってしまったり・・・
足元には昨日のものでしょうか、スキーとスノーシューのトレースが一杯ついていました。
樹氷を楽しむことはできたのでしょうか。
今日はあいにくの天気となり、少々残念な気がしますが、スキーツアーの指導標はずっと関心があったので、この機会に調べてみようと思います。
戻る途中、虹が見えました。2月の虹です。
看板の右側にある国道にかかるこの虹を車で潜り抜けたような気がして、振り返ってみたら虹は見えませんでした。
結果として天気予報通り、明日はもっと荒れるそうで、曽利滝のイベントは中止です。
この次は晴天をお願いします。
あべ