登り口の秋田八幡平スキー場のリフトからはたくさんのウサギの足跡が見えました。
樹海の中にポッカリと開いた空間が大谷地、その奥のポッコリ高いのが菰ノ森(標高:1144M)です。
地元の山岳会の皆さんが標識用の竹ざおを運んでいます。
新雪はなく、晴天に恵まれ、いい日にあたりました。
ほれぼれするような霧氷にテンションが上がったと思ったのですが・・・
220番/300番を過ぎたころから、いつの間にか濃いガスに包まれてしまいました。
11:54 田代沼に到着しました。右側の柱は雪が付着して数字が見えませんが、冬の指導標250番「田代沼」です。
デポしていた竹ざお取り外しのお手伝い、この時期の積雪を見越してのデポだったそうですが、今年の雪は少なかったようです。
田代沼で昼食を摂っていたらガスが晴れました。
座ったまま頂上方向を向くと、ぱ~と樹氷群が広がっていました。「おー」という歓声が上がります。
晴れたりガスったり、竹ざおを補充して藤助森を目指して出発です。
ガスったり晴れたり。
ルート上に樹氷ルートの目印の竹ざおを設置して進みます。
樹氷群の中は吹き溜まりだらけ、縫うように藤助森を目指します。
13:08 藤助森(標高:1604M)に到着。
右手に岩手山、稜線上の中央やや左の少し窪んだあたりが八幡平山頂です。
デポしていた竹ざおを補充して、30~40Mの間隔で設置しながら20本ほどで山頂間をつなぎます。
山頂近くの樹氷は小振りでこんもりしています。
13:38 八幡平山頂(標高:1613M)到着です。
道標は八幡平頂〇まで見えています。冬の指導標は雪が付着していますが、かろうじて300番と読めます。新しい展望台は雪におおわれていますが、手すりの部分が見えています。残念ながら濃霧のため山頂からの眺望はありません。
山頂でまた、デポしていた竹ざおを補充して、15~6本ほどで陵雲荘間をつなぎます。
ガスったり、ガスったり。
陵雲荘が見えました。
竹ざおを運搬し、ルートを確認しながらの作業は時間がかりましたが、幸運にも一日で秋田側の樹氷ルートが開通しました。
こんもりと雪の積もった八幡沼です。
陵雲荘から樹氷ルートの完成の鐘が鳴ります。
この樹氷ルートの設定は、昨年が4日、一昨年は9日がかりだったそうです。
30~40Mスパンで設置された竹ざおは濃霧の中でも確認することができると思います。
竹ざおは、3月の鹿角市山岳会主催の「樹氷ツアー」用のものですが、その後も利用する方のため、山岳会では5月の連休明けまで設置するそうです。
作業終了後の樹氷は違って見えるようです。
青空でも薄日でもなく、今日は夕焼けになるのでしょうか、この樹氷もまた格別です。
何度も立ち止って眺めています。
すでに山岳会の皆さんは下山しました。私たちは藤助森でシールを外し、補充用の竹ざおを1本かついで滑り降ります。
樹氷群の夕景が近い「静寂」。
16:28 秋田八幡平スキー場の上部に到着しました。
樹氷ルートの設定が終わったため、心地よい疲労感があるだけです。
鹿角市山岳会の樹氷ルートは、吹き溜まりを避けているため夏道とずれているところがあるそうです。GPSに表示される路線とのずれがありますので、参考までに。
いずれ、樹氷原に出かけられる方は、アプローチ最短で片道3時間のコースですので、天候と装備に気を付けて・・・
あべ
前日朝スキー場でお話しを伺い、当日朝出始めに皆さんの後を歩かせていただいたものです(赤ザックに黄ヤッケ、髭ヅラ)。
おかげさまで、冬の八幡平を満喫することができました。
初めての冬の八幡平に正直不安をかかえておりましたが、幸運にも皆様にお会いでき、なんとか目標達成。
遠路関西から遠征してきた甲斐がありました。
是非とも、また再訪したいものです。
本当に、ありがとうございました。