初秋のさわやかな風の吹く中、銭川温泉を会場に12名の方にお集まりいただきました。
まずは案内人の田中潔(いさお)さんから、材料となるあけびについて解説をいただきます。
八幡平市で「工房 寿限無」を開いているので、愛称は「じゅげむさん」。
あけびには五つ葉の「アケビ」と三つ葉の「ミツバアケビ」がありますが、
今回使うものはミツバアケビ。甘い果肉が付き、苦みのある果皮も漬物などにして食します。
長机の幅を余裕で超える長さのあけびつるが18本配られました。
かご細工に使えるようなまっすぐなつるを手に入れるには、
木に巻き付いているものではなく、地面に這っているものを探さなくてはならないのです。
地面に這っているつるなので、ところどころから根が出ています。強い・・・。
このでっぱりをとるところから作業スタート!
はさみで慎重に、きれいに切り取っていきます。
「作業中に切り取ったつるや短いつるは、小物細工に使えますよ」と
じゅげむさんが見せてくれたのは手作りのかわいいウェルカムボード。
あけびつるの「WELCOME」♪
きれいにバリ取りしたつるのうち1本を、直径25センチ程度に丸めたら・・・
その中に、残りのつるを縦横に8本ずつ編み入れていきます。
もういきなり難しい・・・・・・
わからないところはじゅげむさんが丁寧に教えてくれるので安心♪
通し終わったら、外にはみ出た部分を使っていよいよ編んでいきますよー!
今回は「みだれ編み」。網目模様ではなく、ランダムに編んでいきます。
が、このランダムに編むというのが難しい・・・
「3目以上飛ばして編まない」「つるが3本以上重ならないようにする」というルールがあるのです。
じゅげむさーん!かごの深さを出したいときはどうすればいいですか?
「頭にかぶるといいですよ~」
なーるほど!さっそくがぼっとかぶります。
こちらは膝を使って深さをつけています。その手があったか~!!
どこにどう通せばいいか・・・頭が混乱してきます。
「ここに通したら・・・次はこう・・・」
じゅげむさんの作業を見ているととても簡単にやってるように見えるのですが
自分の手元に戻ってくると「?????」となってしまうスタッフかさい。
「慣れが一番ですよ~」と言いつつ、さくさく編むじゅげむさん。
手さばきをつい凝視してしまいます。
参加者の皆さんは、悩みながらもどんどん編み進めていきます。
あっという間にお昼となり、ゆっくりとランチタイムの後は午後の部!
皆さんものすごい集中力・・・。
川のせせらぎの音の中、黙々と作業を進めます。
ちんまりと、かわいいやつ登場。
じゅげむさんの作品です。半端な長さになってしまったあけびつるで作った土台に乗っています。
苦労して採取した貴重な材料ですから、無駄にはしません。
採取して保管しておいた状態のあけびつるも登場。触ってみると・・・、
「えー!?固い!!」このまま曲げたら、ポキッといってしまう固さです。
今日使ったつるは、じゅげむさんが2日前から自宅前の川にさらして柔らかくしたもの。
こんなところにも、あけびつる細工の手間やていねいな下準備が垣間見えます。
終盤には皆さんすっかり作業に慣れ、談笑したり、ほかの人の作業を見に行ったり・・・
和気あいあいとした時間となりました。
そしてついに全員完成~!
こちらは壁掛けにしたいと希望されて、じゅげむさんに掛ける部分を付けてもらいました。
うふふ。ご満悦。こんな使い方もあるんですね!ドライフラワーを飾っても良さそう。
皆さんの作品と記念撮影。初めてとは思えない力作揃い!
大きさも形もすべて違うけれど、どれも素敵な作品に仕上がりました。
銭川温泉さんの休憩室のハンドメイド作品販売コーナーでは
あけびつるのかごに作品が乗っていました。
ナチュラルな雰囲気がコーナーにぴったりです。
スタッフかさいも苦戦の末完成。
網目の組み方に撃沈しかけましたが、じゅげむさんが持ってきてくれたりんごなどを乗せてみると
あら?それなりに絵になる・・・!
どんな形になってもそれを素朴な味わいとして魅力的に見せてくれる、
そんなあけびつるのふところの深さに感動したのでした。
何よりちゃんとかごとして使えて良かった(´▽`;) ホッ
ご参加の皆さま、ありがとうございました!
次回の自然素材を使った体験イベントは、
12月11日(日)開催「ミツバチの巣からクリスマスキャンドルを作ろう!」です。こちらも要チェック!
あけびつる細工の体験は来年度以降も継続の予定ですので、ご参加をお待ちしております。
(かさい)
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