生まれてこの方、松茸を食った事が一度も無い。
子供の頃の「お前は椎茸ダメだから、きっとコレも食べれない」と、いう言葉を信じ込んで、ふ気付けばここまで松茸を食べずに生きてきた。
だからといって別に不自由は無かった。
松茸の話などになると「いや拙者は菌類はちょっと」とか言って誤魔化す癖に鍋なんかするとシメジだのエノキだのを片っ端から美味そうに平らげるという芸当をやっても、クリスマスに「菌類」という場所に綺麗に蛍光マーカーをひいた辞書を送ってくれるような人はいなかった。
イタリアでマフィアに捕まって「おい色男、どっちが本物の松茸の臭いか当てれなかったら腹にマカロニみたいな穴が開くぜ」とか言われて、永谷園のお吸い物が何処まで忠実に本物の香りを再現できてるかを神に祈るような事もなかった。
正直、別にこのまま一生食わなくてもいいかなとも思っていた。
まあ、チャンスがあれば食ってみたいけどね。
とか思ってたらそんな折、昨日入った百円寿司の一貫モノで「松茸にぎり」をやってた。
秋の旬の味覚フェアらしい、リーズナブルだ、どうしよう、頼もうか。
でもちっちゃい松茸一枚ピラッとのって取り敢えずって感じだし、最初の松茸がこれっていうの・・・。
「アタック・チャンス!!」
俺の中の児玉清が通りのいい声で宣言した。
まあ、アタックチャンスならしょうがないと思って食ってみることにした。
香りに注意しながら口に含む。
「赤が15番に飛び込んだっ!!」
脳内児玉清が興奮気味に実況する。
ふむふむ。
香りっていう程は香らない、美味いってほど美味いもんでもない。
百円寿司でテレビで芸能人が騒ぎながら食ってるものをイメージしてたのも悪い。
ただ松茸という名前に少し期待もあっただけに驚くほど普通で少しがっかり。
「残念。では赤の方は立ったままで、もう一問」と、俺の中の児玉清が言った。
黙れ、児玉。
誰が赤の方だ。
子供の頃の「お前は椎茸ダメだから、きっとコレも食べれない」と、いう言葉を信じ込んで、ふ気付けばここまで松茸を食べずに生きてきた。
だからといって別に不自由は無かった。
松茸の話などになると「いや拙者は菌類はちょっと」とか言って誤魔化す癖に鍋なんかするとシメジだのエノキだのを片っ端から美味そうに平らげるという芸当をやっても、クリスマスに「菌類」という場所に綺麗に蛍光マーカーをひいた辞書を送ってくれるような人はいなかった。
イタリアでマフィアに捕まって「おい色男、どっちが本物の松茸の臭いか当てれなかったら腹にマカロニみたいな穴が開くぜ」とか言われて、永谷園のお吸い物が何処まで忠実に本物の香りを再現できてるかを神に祈るような事もなかった。
正直、別にこのまま一生食わなくてもいいかなとも思っていた。
まあ、チャンスがあれば食ってみたいけどね。
とか思ってたらそんな折、昨日入った百円寿司の一貫モノで「松茸にぎり」をやってた。
秋の旬の味覚フェアらしい、リーズナブルだ、どうしよう、頼もうか。
でもちっちゃい松茸一枚ピラッとのって取り敢えずって感じだし、最初の松茸がこれっていうの・・・。
「アタック・チャンス!!」
俺の中の児玉清が通りのいい声で宣言した。
まあ、アタックチャンスならしょうがないと思って食ってみることにした。
香りに注意しながら口に含む。
「赤が15番に飛び込んだっ!!」
脳内児玉清が興奮気味に実況する。
ふむふむ。
香りっていう程は香らない、美味いってほど美味いもんでもない。
百円寿司でテレビで芸能人が騒ぎながら食ってるものをイメージしてたのも悪い。
ただ松茸という名前に少し期待もあっただけに驚くほど普通で少しがっかり。
「残念。では赤の方は立ったままで、もう一問」と、俺の中の児玉清が言った。
黙れ、児玉。
誰が赤の方だ。