さて、ブラックブックを観た。劇場で観られなかったのを激しく後悔。
この作品はいつもよりグロはちょっと控えめ、エロは多めな仕上がり。とにかく主演のカリス・ファン・ハウテンが良い。なんかキュンとさせるんだな。御大らしいねちっこい演出に耐え、ゲロシーンやスカトロシーンなど演じただけでその評価は高かろう。毛を染めているシーンでセックスにいく流れの大胆さも素敵。あの乳の揉み方変態すぎだろう。さすがである。惜しむらくはフランケンのポコチンに修正が入っていたことか。一気に興ざめするよああいうのは。映画なんだし、しかもカラミないんだから出してもいいじゃねえか。いつになったら陰部からモザイクがなくなるんだ!
それはさておき、総合的にこの映画はよく出来ているのだ。144分もあるんだが、テンポが良くて飽きさせなかった。第二次大戦時、ナチス占領下にあるオランダを舞台に描いたフィクション。その中で人間のもつドス黒さ、戦争は正義と悪だけで済まされないこと、悲劇は今でも続いているということ、こうしたテーマをバーホーベン節全開で描ききっている。さすがの一言でしょう。後半にカリス嬢が放つ「悲しみに終わりはないの!」って台詞がこの映画の全てであろう。そしてあのラストだよ。グッときちまうよな。
てなわけで、さすが!お見事!の連発であった。御大、一生ついていきます!w
次は千年女優っていうアニメですな。今を時めく今敏。この人の作品観るのは初めて。本当にアニメに疎いんだ私は。「い、い、い、いまー…とし!」って読む人だから。
さてはて、そもそもなんでこの映画を観たかつーと、音楽が平沢師匠だからなんだな。正直師匠の曲が合うのかかなり疑問だったわけだが、意外にもけっこうはまっていた。この作品はけっこう計算されている印象。ふつうによく出来ていた。小津っぽい台詞回しのキャラがいたけど影響受けてるのかなあ。日本映画界の女優の話だからその辺ちょっと意識したところもあったのだろうか。なんて、素人がいろいろ思ってみたりもする。
でもこの話、こんなババアいたら正直引くよな。さすがに気持ち悪いかもな。歳食っても恋してるって素敵!っての前面に出してるから美しく見えるんだろうが。本当に夢物語だよ。いつまでも追い続ける、輪廻輪廻。終わると同時に師匠のロタティオン。一緒に歌う。次はパプリカでも観てみっかな。
しかしまあ、これから観たい映画が目白押しなのに気づいた。タラちゃんやら三池やら。財布が悲鳴を上げている。