YUKI

頭蓋咽頭腫とのおつきあい

手術の説明

2006-01-14 23:51:21 | Weblog
●ずっとお世話になっていた病院で、
手術の説明がありました。

その病院での説明を かいつまむと

・下垂体機能はすべてなくなる
・喉の渇きもなくなる
・脱水で良く痙攣を起こして運ばれたりする
・一生母親と一緒にべったり生活している子が長生きしている

その時わたしは、転院したいと伝えました。

言いづらかったので、旦那に言ってもらいました(^^;

何が気に入らなかった?

言葉では説明しづらいのですが、

なんとなく、言葉が責任回避にずっと聞こえていました。

とても良いお医者さまなのですが。

営業的、策略的、というか。
わたしも仕事してますので、仕事的話し方のノウハウみたいなのを
感じてしまっていたのですね。

例えば、まず最悪な事態のことから話すのです。
それから、とにかく難しい手術であることを強調。
大変な病気です、難しいです、
覚悟を決めてください。

それは大変な病気なのでしょうが、

「手術が上手く行かなかったときの言い訳のために
あらかじめ言っておく」

という風に感じてました。少なくともわたしは。

それから、み~~~んなが某部長に遠慮している感じも
すごく気になってました。

みんな、他の先生達は、自分の意見を言わない。

すべてが部長の判断待ち。

なぜかなーなぜかなーとずっと思ってきました。

それを、わたしなりには、
チーム医療だから、みんなの意見をまとめた上で
部長がわたし達に説明してくれているのだろう、と思っていたのですが

でも、オペの説明時も、脳外科の先生4人もいるのに、
何を聞いても答えるのは部長のみ(^^;
(担当医は他の方です)

そんなことで、病院に不信感いだいちゃイカンのかもしれませんが、
それもまた、わたしには結構大きな疑問であったのです。


そして、ここでも思い切って聞いてみました。

「子どもの頭蓋咽頭腫の施術回数は?」

答えはなんと、2例。

2例から、「通常は…」という答えを導きだしてしまうのって怖いでしょ。
それはサンプリングの値にならないしょう。

難しいことは、先生におまかせするしかない、
だったら、経験豊富な人に頼もう。

このオペの説明会で決めたのはこのことでした。


そして、転院したいという話をしますと
「近い病院がいい。今後、突然のことがあっても、遠いといけないから、
うちでやった方がいい」というようなことを言われました。


まぁ、突然のこともありますから近い方がいいですよね…。


「では、手術は遠方の病院で、その後緊急時にはここで」


と、さらに厚かましさを増したわたしの言葉には(^^;
さすがに先生も怒ったのか

「脳外科医もプライドかけて手術してますので
手術だけよそで、その後のフォローはうちで、というのは
勘弁してください」

というご意見。

何がプライドよ!こっちは命がかかってるんだ。


…ということで、転院決定。


●内分泌の先生が、よそで手術をするにしても、
内分泌医のいるところがいいですよ、とにこやかに
アドバイスくださる。

決意

2006-01-14 23:35:56 | Weblog
何かきっかけがあったと思うのですが、「立ち上がらなくちゃ」と思いました。

友人から「セカンドオピニオン」という言葉を教えてもらいました。

複数のお医者さんに意見を聞くことは失礼でもなんでもないのだ、とその時初めて知りました。

まずはそうだ、ネットだ、と思いまして、ネットで情報収集。
ホルモン機能を失わずに手術をする方法はないのかしら?と。

たくさんの同じ病気の子を持つご両親が、情報発信をしていました。

その中に紹介されていたお医者さんをまわってみることにしました。

●一人目のお医者さま

とても腕の良さそうな方でした。
「きれいに取れると思う」と断言してくださいました。

「術後の生活は?」と聞くと、やっぱり薬は飲む必要あるけども
みんな日常の生活に戻っているし、それはたいした問題ではない
という感じ。

一番ダメなのは、ドクターショッピングだと(^^;
術後も含めて、いろいろな事がでると思うけど
ちょっとダメだと思って違う先生、違う先生と渡り歩いて
しまうと最終的には不幸になると。

あと、絶対に放射線はやめなさい、と言われました。

頭蓋咽頭腫は、視神経の裏側にできる腫瘍が取りづらいのですが
取り残しがあったり、再発した時に、放射線をかけるものだと
本には書いてあったのですが、

その先生は放射線だけはやめなさい、とおっしゃってました。

子どもはこれからどんどん成長するので
子どもは特に放射線はかけないと。

外科的手術で二度とって再発した例は、その病院では
ないそうで、再発したらもう一度手術、というのが方針のようでした。

「今まで何人くらい、子どもの頭蓋咽頭腫をオペなさってますか?」
と思い切って聞いてみました。

これ、聞けなかったのね。なんとなく、悪いような気がして。

その方は、今までに20人くらい、とおっしゃってました。
その数が多いのか少ないのか、分かりませんでしたが。

とりあえず、遠慮している場合じゃない、
というのが、わたしの心境でした。

その先生は、とても腕がよさそうだったし、
片道2時間かかる場所ではあったのですが、
そこに転院しよう、と思いました。

選択

2006-01-14 23:27:43 | Weblog
紹介された病院で言われたこと

●頭蓋咽頭腫というのは手術がとても難しいということ

●再発がとても多いということ

●手術で全摘出するとホルモン機能がすべてなくなること

●大人の場合、腫瘍内の水だけ抜いてその場しのぎをやることもあるが
子どもの場合、それを選択すると20歳くらいまでしか
生きれないでしょう。ということ。

【ホルモン機能がなくなるとは】

詳しく説明してくださったのですが
覚えているのは(^^;

・副腎ホルモン
・甲状腺ホルモン
・成長ホルモン
・抗利尿ホルモン
・性腺ホルモン

↑すみません。ここまだ勉強不足。
また後日補足します。

生きるためにすべて必要で、
これらのホルモンを調整して、人間はバランスを取っていきてます。

汗をかけば水を飲む、
血中のナトリウム値が増えれば水を飲む、
尿は一旦膀胱にため、必要な水分は体に再吸収されある程度濃度を濃くして排泄している。(→抗利尿ホルモンがなければ、濃くできないので水分がどんどん排泄されて脱水になる)

などなど、ホルモン機能がなくなるとはどういうことか、
説明してくださいました。

次女は自覚症状がないのに、
それだけの選択をしなくてはいけないのか、と
かなり悩みました。

検査

2006-01-14 23:22:16 | Weblog
近くの病院では、子どもの脳手術はできない、ということで、ちょっと遠い(30分くらい)病院を紹介され、検査を受けることに。

CTというのは横の輪切り?の写真ですが
MRIで縦の輪切り?の写真を撮ったところ、

腫瘍は4センチにもなることが発覚。

●その病院では、カルテは日本語だし、
PCに入力するその画面は患者の方を向いていて、
とてもオープンな感じが好感もてました。

●4cmにもなる腫瘍の、腫瘍と呼ばれる部分は、袋の周りのみです。
中身は水らしいです。(水といっても、純粋な水じゃないでしょうけど…)

そんなに大きな腫瘍と聞いてめまいがしそうでしたが、
実際に悪さをするのは、フチの部分だけだと聞いて
ちょっと気が収まりました。

腫瘍が大きくなるとどうなるか?

・視神経を圧迫するため、視力、視野が狭くなる
 実際に次女は、視力には問題ありませんでしが、
 視野は半網?というか、半分見えてない状態でした。
 視力・視野に関しては手術をすると回復する場合が多いそうです

・水頭症
 髄液が流れる道を腫瘍が塞いでしまうため、
 頭の中に水がたまってしまい、水頭症をおこす危険性があります。
 頭蓋咽頭腫の方の中には、水頭症で倒れて発覚する人もいるようです。
 この緊急時には、まず腫瘍の袋に穴をあけて
 水だけを取り除くということをすると一時的に良くなるそうです

・言語障害

・夜尿
 下垂体(ホルモンを作る)を圧迫するため、
 抗利尿ホルモンが足りなければ夜尿になる

・頭痛、吐き気


次女はそれだけ腫瘍が大きくなっても
自覚症状らしい症状は出てませんでした。


●MRIの他に、ホルモン負荷試験、脳血管撮影、視野検査、視力検査を行いました。

事のはじまり

2006-01-14 23:14:07 | Weblog
●頭蓋咽頭腫(ずがいいんとうしゅ、と言う先生もいらっしゃれば、とうがいいんとうしゅ と言う先生もいらっしゃいました)

とは、良性腫瘍で、原因は良く分かってないらしいが、
おなかの中にいるとき下垂体になるはずの細胞が頭の中に残っていてできる腫瘍とも言われている。

良性のため、だんだんと大きくなるので、腫瘍に気付かずに中学生になってしまう子もいるらしい。

次女の場合、症状はおそらく3歳くらいから出ていました。

3歳くらいまでは、保育園で背の順で一番後ろだったのに(5月生まれなので)だんだんと前になり、5歳で一番前に。

これはさすがにおかしいと、5歳の時に精密検査を受け
「低身長」と診断される。

保育園の先生も「個人差でしょう」とのことでしたし
精密検査ではホルモン検査で異常がなく

「脳腫瘍という場合もありますが、ホルモンが正常なので個人差でしょう」とのこと。

5歳なのに、当時の次女の骨年齢は3歳でした。

このときほんとに、CTさえ撮っていれば…とだいぶ悔やみました。

CTなんて安いものですから、
機会あれば、撮ってもらいましょう。というのがわたしの教訓。

そして6歳になって、たまたま頭をぶつけたため病院へ行くと腫瘍が発見されました。

その時はもう本当に目の前が真っ暗になり、
子どもの前では泣けませんので、病院のトイレで
大泣きしてしまったのを思い出します。

背の低さは脳から来る場合もあるのですね。

わたしは身長が高い方で、子どもの頃から
もっと背が低かったら可愛かったのに~なんて思いもあったので

女の子はちっちゃくても可愛くていいわ、なんて
思っていたのがダメでした。反省。

手術しました

2006-01-14 23:07:49 | Weblog
●次女は昨日、13時間に渡る手術をうけ、全摘出しました。
下垂体はすべて取ってしまったため、今後一生ホルモンの外的補充が必要になります。わたしが、お医者さまから聞いた話をまとめたいと思います。

本とかを参考に書いていませんので、
わたしの記憶違い、聞き違いという部分もあるかもしれません。

詳しくは直接お医者さまに聞いてみてくださいね。