かなり事前調査を行い綿密な計画のもとで準備した旅行でも、行く先で出会うものには、想定外のものがあります。湯郷温泉街にある高さ7.9m、幅4.3mの巨大なからくり時計も、旅先で偶然知ったものでした。岡山県に伝わる巨人伝説「さんぶ太郎」のモニュメントとして設置されていたもので、訪れたのは、設置後間もない頃だった気がします。動く時間にあわせて、何度か撮影を楽しんだ記憶があります。それより以前から知っていた、道後温泉のからくり時計は、かなり有名でしたので、訪れる際には必須の被写体になっていました。そして、岩国城を訪れた今回、そこにもからくり時計があったのです。からくりが始まるその音によって初めて存在を知り、急いで撮影を始めたものです。後で調べてみると、流れる曲は童謡などで、1.春がきた 2.おもちゃのマーチ 3.もみじ 4.雪やこんこん 5.鵜飼音頭 6.美しき天然の6曲で、時刻によって異なるようです。このときは、「美しき天然」でした。毎時の55分にはこの曲が流れるようです。偶然聞くことになった音楽です。「美しき天然」は、佐世保海軍第三代軍楽長の田中穂積作曲、武島羽衣作詞の唱歌で、1902年(明治35年)つくられたものです。ワルツのテンポでと楽譜に表示されているようで、日本初のワルツとされます。Webでは、「美しき天然」を「うるわしきてんねん」と呼んでいることが多いようです。しかし、歌詞には「うつくしき この天然の~」とあるようです。こんな出会いも旅の楽しみかもしれません。
30秒の心象風景28836・からくり時計~岩国城~
https://youtu.be/eyIR2XAQYrk