映像詩

デジタル映像による心の表現
(映像作品制作を通して感じたこと)

4427-映像記録

2024年09月22日 | 30秒の心象風景

 かなり事前調査を行い綿密な計画のもとで準備した旅行でも、行く先で出会うものには、想定外のものがあります。湯郷温泉街にある高さ7.9m、幅4.3mの巨大なからくり時計も、旅先で偶然知ったものでした。岡山県に伝わる巨人伝説「さんぶ太郎」のモニュメントとして設置されていたもので、訪れたのは、設置後間もない頃だった気がします。動く時間にあわせて、何度か撮影を楽しんだ記憶があります。それより以前から知っていた、道後温泉のからくり時計は、かなり有名でしたので、訪れる際には必須の被写体になっていました。そして、岩国城を訪れた今回、そこにもからくり時計があったのです。からくりが始まるその音によって初めて存在を知り、急いで撮影を始めたものです。後で調べてみると、流れる曲は童謡などで、1.春がきた 2.おもちゃのマーチ 3.もみじ 4.雪やこんこん 5.鵜飼音頭 6.美しき天然の6曲で、時刻によって異なるようです。このときは、「美しき天然」でした。毎時の55分にはこの曲が流れるようです。偶然聞くことになった音楽です。「美しき天然」は、佐世保海軍第三代軍楽長の田中穂積作曲、武島羽衣作詞の唱歌で、1902年(明治35年)つくられたものです。ワルツのテンポでと楽譜に表示されているようで、日本初のワルツとされます。Webでは、「美しき天然」を「うるわしきてんねん」と呼んでいることが多いようです。しかし、歌詞には「うつくしき この天然の~」とあるようです。こんな出会いも旅の楽しみかもしれません。

 

30秒の心象風景28836・からくり時計~岩国城~
https://youtu.be/eyIR2XAQYrk


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4426-連作絵画から

2024年09月21日 | 30秒の心象風景

 広重の東海道五十三次によって、シリーズ化された連作絵画の面白さに気づかされました。広重に影響を与えた北斎の富嶽三十六景も、新たに見直してみると連作ならではの画家のエネルギーが見えてくるようです。最初は外から与えられたテーマだったのかもしれないシリーズ作品の中で、作家達は表現を工夫していったのでしょう。木曽海道六拾九次は、渓斎英泉と分担して取り組むことになった特異な連作です。英泉は木曾街道、岐阻道中、岐阻路驛、木曾路ノ驛などタイトルは一定していないのですが、広重は一貫して木曽海道六拾九次としています。街道をあえて海道とし、六拾九次の内とするのも、東海道に対する思いがあるのかもしれません。単なる観光ガイドのような風景画の範疇を超え、名作とされる絵が幾つも知られています。1作毎に様々な構想をもって描いているのでしょう。深読みが楽しめる連作になっているようです。

 

 


30秒の心象風景28796・大久手~広重の木曽海道六拾九次~
https://youtu.be/JrW6RfVou8U


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4425-木賃宿

2024年09月20日 | 30秒の心象風景

  初めて広重の「木曽海道六拾九次」を順に見ていったとき、これは面白いと感じて記憶に残っていたのが、50番「御嶽」です。web上に公開された解説を見ると、細久手から西に三里で御獄の宿で、『木曽路名所図会』(巻之2)によれば、「御嶽(みだけ)」は、伝教大師の作と伝わる蟹薬師を祀る、天台宗大寺山願興寺を中心に発展した宿場のようです。広重の絵では、破れ障子に「みたけしゆく きちん宿 ○○や○○」、柱行灯に「○嶽山・○神燈」と書いてあり、後者は「御嶽山・御神燈」と読めます。この木賃宿は、「御嶽宿」にあった「御嶽山」および「蟹薬師」参りのための簡易宿泊施設なのでしょう。木賃宿というのは野宿から旅籠に移る休泊所で、旅人たちは食糧を携帯し、宿からは湯をもらうだけだったようです。

 

 

30秒の心象風景28811・御嶽~広重の木曽海道六拾九次~
https://youtu.be/CcOJUwcStS8


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4424-新型電車

2024年09月19日 | 30秒の心象風景

 最も新しい考え方で製造された電車でしょう。「DENCHA(DUAL ENERGY CHARGE TRAIN)」充電しながら走る電車のようです。筑豊本線(若松線:若松~折尾間)を中心に営業運転されていて、架線のある区間では従来の電車と同様に走行し、架線のない区間では蓄電池に充電した電力にて走行する車両です。電池の形を模した面白いマークが印象的です。車内の様子も、ドアを開閉するボタンは大きく解りやすい表示になっています。そして、行き先表示も液晶ディスプレーと思われますが、次々と表示が変わり、伝える情報量は多く、必要なものを順に表示しています。DENCHAは一部電化が進んでいない播但線でも走れそうな車両です。JR九州はすごいですね。

30秒の心象風景28804・車内表示~JR若松線~
https://youtu.be/q9dn-BxxMDg

 


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4423-終点標識

2024年09月18日 | 30秒の心象風景

   筑豊本線の折尾から若松までを若松線と呼んでいるようです。筑豊本線は原田駅から若松駅までの路線ですが、途中の折尾駅で鹿児島本線と繋がります。鹿児島本線は、門司港駅から小倉駅・博多駅・熊本駅などを経由して鹿児島駅に繋がる長い路線です。門司港駅も終点の駅ですが、若松もそこから先は海の港となる終点の駅です。線路はここで終わりになるため車止めの終点の標識があります。ところが、その標識は2種類のものが重ねて設置してあります。通常よく見かける、白黒の風車みたいなマークの標識の前に黄色い四角に白い線で×が書かれた標識です。これは、初めて見る標識です。他では見たことのないものです。

 

30秒の心象風景28802・車止め終点標識~JR若松駅~
https://youtu.be/Een91-Lr4Vk


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4422-洋風建築

2024年09月17日 | 30秒の心象風景

 若戸渡船を利用して、戸畑から若松に渡ると古い建物が幾つか目に入ってきました。そしてようやく、ここは歴史的な産業遺産が残されている場所だと認識できたのです。渡船を下りると若松側の港からは、若戸大橋の全体がよく見え、観光客が散策できるように海岸が整備されていたのです。そこには、幾つもの案内パネルが設置されていて、石炭を積み出した港の歴史が記されています。そして、道を挟んで向かい側に、古い洋館が見えてきました。これが、若松で最も古い明治時代の洋風建築らしく、石炭会館と書かれた札が掲げられています。歴史を伝えるシンボル的な建物の一つなのだと感じます。

 

30秒の心象風景28798・石炭会館~若松区レトロ~
https://youtu.be/vxwOpiJKib4


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4421-若戸渡船

2024年09月16日 | 30秒の心象風景

  家族旅行で、計画してくれた観光地巡りは、鉄道とバスがメインですが、そこに船の旅がはめ込まれています。今回乗る船は、観光船ではなく渡船です。地域住民の日常の足として運行されている市営の渡船です。どこか懐かしさを漂わせる乗り場は、若戸大橋の真下です。若戸大橋の歴史は、この町の発展と共にあるようです。重要文化財に指定されたことを伝える幟が、駅構内や渡船の乗り場で、来訪者に歴史への興味を抱かせます。渡船のりばには、土木遺産として街の様子が紹介されていました。渡船で向かう港に古い建造物が残っているようです。

 

 

30秒の心象風景28786・乗船する~若戸渡船~
https://youtu.be/KoG6yBdgEPM


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4420-牛鬼

2024年09月15日 | 30秒の心象風景

  3泊4日の旅行で、3泊目となったのは亀の井ホテルせとうち光でした。夜に到着したときには気づかなかったのですが、朝出発するとき、ホテルの入り口脇に「牛鬼」の伝説が刻まれた石碑があることを知ったのです。記されていたのは山口県光市の牛島に棲んでいた「牛鬼」という怪物の伝説です。戦国時代、頭が鬼で身体が牛のような姿の怪物が、人や家畜を餌食としていたため、島民は恐れをなして牛島から逃げ出していったという。そこに、伊予から船出した2人の侍が、時化にあい、牛島に流れ着いたのです。彼らは「牛鬼」の被害を知り、島で牛鬼を見つけて戦ったのです。しかし、牛鬼はとても強くて2人の力では敵いそうにありません。そこで、本土にいる弓の名手のもとで弓の腕を磨き、牛島に戻って再び牛鬼退治に挑んだのです。そしてようやく牛鬼を退治したため、牛島にも人が戻ってくるようになり、次第に繁盛していったという伝説です。

30秒の心象風景28776・観光情報~ホテル~
https://youtu.be/HmzKl59_nuk


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4419-備前焼きの狛犬

2024年09月14日 | 30秒の心象風景

  兵庫県内において備前焼きの狛犬を見る機会はあまり多くありません。機会ある毎に狛犬の撮影を続けていますが、最も多いのは、やはり石造の狛犬です。また、最も古いものも石造です。とはいってもほとんどが江戸時代です。これまでの記憶では元禄の記銘があるものです。さて、備前焼きの狛犬ですが、神戸の湊川神社にあるような大きな備前焼の狛犬は県内の他の場所で見た記憶はありません。すぐに思い浮かんだのは、こんぴら山の参道でみた狛犬です。大きな備前焼の狛犬で、背中部分に奉納関係者の名前などが刻まれていたと思います。これは、江戸時代のものだったと記憶しています。それ以外では、岡山の吉備津彦神社の狛犬です。これも大きなものでした。岡山や四国では、他にも備前焼の大きな狛犬に出会った記憶が幾つかあります。

 

 


30秒の心象風景28737・備前焼きの狛犬~湊川神社~
https://youtu.be/ptZKQwmN_C8


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4418-無人の交通システム

2024年09月13日 | 30秒の心象風景

 ポートライナーの愛称を持つ、ポートアイランド線は、先進技術の粋を結集して、1981年(昭和56年)に我が国で最初に無人運転で営業を開始した新交通システムです。ポートアイランド内部の交通サービスの機能をもつ新しい都市交通機関として誕生しています。六甲ライナーは、1990年に、第2の海上文化都市・人工島「六甲アイランド」と、神戸市内にある住吉駅、魚崎駅、南魚崎駅をつなぐ新交通システムとして開業しています。ポートライナーの乗車経験は何度かありましたが、今回初めて乗車した六甲ライナーもそれとほとんど同じ印象です。無人運転で、先頭車両からは前面を見通すことができるのは、鉄道愛好家にとっては魅力的です。

 

 

30秒の心象風景28756・出発のアナウンス~六甲ライナー~
https://youtu.be/OaQ0t_o090U


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