久し振りに飲みに行こうと、
なんとなく琴子と2人で入った居酒屋
あれも美味しいそう!コレもいい!・・・と散々飲み食いして
お酒もいい感じに回ってきた頃
琴子がフッといつもと違う表情を見せた
「真っ暗な部屋は嫌いだな・・・」
何?突然、この子は何を言い出すんだろう・・と顔を覗き込むと
頬をピンク色に染めて、どこか遠くを見ているように
心ここにあらずという感じで・・・ちょっと飲ませすぎた?
と心配になった。
だって酔ったこの子を送っていくのは、はっきり言って怖い
愛しの入江先生に会えるのは嬉しいが
正体を無くすほど飲ませたとあっては・・・問題だ
これが真里奈達と一緒なら「迷惑かけて済まなかったな」って
親しみを込めて声をかけてもらえるが
今日は私と琴子の2人きり・・・って事は・・・
う~ん考えたくないけど、きっと私も嫉妬の対象になるわよね
私と琴子は女友達でしかないのに・・・入江さんにとっては
琴子と2人きりの時の私は立派な嫉妬対象の男性として
数えられるらしい・・・
「ここは早いうちに手を打っておいたほうが良いかも・・」
と琴子の鞄から携帯を取り出そうとするが、どこを探しても見当たらない
・・・・病院を出る前は持ってたわよね・・・だって携帯で入江さんに
飲みに行くって電話してたもの・・って事は
・・・・更衣室かなんかに忘れてきたのかしら琴子ったら・・・
そう考えていると自分の話を聞いてない事に、じれた琴子が私を呼んだ
「ねぇモトちゃん!聞いてる?」
「はいはい、暗い部屋が嫌いなんでしょ。
改めて言われなくても知ってるわよ
鳥目のあんたが暗い所が嫌いな事くらい」
「鳥目だからってのもあるけど・・・それだけじゃないもん」
なんだか、ちょっと悲しそうな声で琴子が呟く
「私のお母さんって小さい時に死んじゃってるでしょ
お父さんは店があるし・・・どうしても
真っ暗な家に帰るって事が当たり前で・・・
でも、それが怖くて悲しくて
ずっと無意識に温かく出迎えてくれる人を求めてたんだよね」
そう言うとクイッとコップを空ける
「だけど、もちろん
そんな人が居るわけなくて・・・・そんな自分を誤魔化すために
家中の電気を点けて出かけるようになって
無理やり明るく振舞って
・・・でも・・・やっぱり・・・ずっと辛くてね」
「琴子・・・」
「へへへへっ
でも・・・でも・・・・今はお義母さんが
部屋に明かりを点けて待っててくれて
『お帰りなさい♪琴子ちゃん』って出迎えてくれて
・・・・・・入江くんも居てくれて・・
嬉しくて・・・だけ・・ど・・・・
また独りにな・・・ったら・・・どう・・しよう
って・・・こわ・・・く・・・て」
最後まで言い終わる前に酔いが完全に回ったらしい
テーブルに突っ伏すように寝てしまった
「やだ、寝ちゃったわ
・・・どうしようかしら
琴子、起きなさいよ!送っていくから」
琴子の肩を揺すり声をかける私の手を
後ろから、そっと止める人が・・
振り返ると
「入江先生・・・」
どうしてココが?自宅に電話した時には店が決まってなかったために
どこで飲むのかまでは言っていないはず・・・
そんな私の表情を読んだのかフッと笑うと
「だいたい予想はつく
悪かったな桔梗
こいつが迷惑かけて」
と言いながら、眠る琴子を起こさぬように
そっと琴子をオンブして帰って行った
「はぁ・・・・本当に琴子ってば
羨ましいわね」
小さい時の思いが消えないのは仕方が無い事だけど
もう、そんな心配なんかする必要はないって
・・・あの子はいつ気づくのかしら・・・・
さっき琴子を背負い店を出て行く入江さんの呟き
「誰が独りになんかしてやるものか・・・」
悔しいから絶対に教えてあげない
FIN
なんとなく琴子と2人で入った居酒屋
あれも美味しいそう!コレもいい!・・・と散々飲み食いして
お酒もいい感じに回ってきた頃
琴子がフッといつもと違う表情を見せた
「真っ暗な部屋は嫌いだな・・・」
何?突然、この子は何を言い出すんだろう・・と顔を覗き込むと
頬をピンク色に染めて、どこか遠くを見ているように
心ここにあらずという感じで・・・ちょっと飲ませすぎた?
と心配になった。
だって酔ったこの子を送っていくのは、はっきり言って怖い
愛しの入江先生に会えるのは嬉しいが
正体を無くすほど飲ませたとあっては・・・問題だ
これが真里奈達と一緒なら「迷惑かけて済まなかったな」って
親しみを込めて声をかけてもらえるが
今日は私と琴子の2人きり・・・って事は・・・
う~ん考えたくないけど、きっと私も嫉妬の対象になるわよね
私と琴子は女友達でしかないのに・・・入江さんにとっては
琴子と2人きりの時の私は立派な嫉妬対象の男性として
数えられるらしい・・・
「ここは早いうちに手を打っておいたほうが良いかも・・」
と琴子の鞄から携帯を取り出そうとするが、どこを探しても見当たらない
・・・・病院を出る前は持ってたわよね・・・だって携帯で入江さんに
飲みに行くって電話してたもの・・って事は
・・・・更衣室かなんかに忘れてきたのかしら琴子ったら・・・
そう考えていると自分の話を聞いてない事に、じれた琴子が私を呼んだ
「ねぇモトちゃん!聞いてる?」
「はいはい、暗い部屋が嫌いなんでしょ。
改めて言われなくても知ってるわよ
鳥目のあんたが暗い所が嫌いな事くらい」
「鳥目だからってのもあるけど・・・それだけじゃないもん」
なんだか、ちょっと悲しそうな声で琴子が呟く
「私のお母さんって小さい時に死んじゃってるでしょ
お父さんは店があるし・・・どうしても
真っ暗な家に帰るって事が当たり前で・・・
でも、それが怖くて悲しくて
ずっと無意識に温かく出迎えてくれる人を求めてたんだよね」
そう言うとクイッとコップを空ける
「だけど、もちろん
そんな人が居るわけなくて・・・・そんな自分を誤魔化すために
家中の電気を点けて出かけるようになって
無理やり明るく振舞って
・・・でも・・・やっぱり・・・ずっと辛くてね」
「琴子・・・」
「へへへへっ
でも・・・でも・・・・今はお義母さんが
部屋に明かりを点けて待っててくれて
『お帰りなさい♪琴子ちゃん』って出迎えてくれて
・・・・・・入江くんも居てくれて・・
嬉しくて・・・だけ・・ど・・・・
また独りにな・・・ったら・・・どう・・しよう
って・・・こわ・・・く・・・て」
最後まで言い終わる前に酔いが完全に回ったらしい
テーブルに突っ伏すように寝てしまった
「やだ、寝ちゃったわ
・・・どうしようかしら
琴子、起きなさいよ!送っていくから」
琴子の肩を揺すり声をかける私の手を
後ろから、そっと止める人が・・
振り返ると
「入江先生・・・」
どうしてココが?自宅に電話した時には店が決まってなかったために
どこで飲むのかまでは言っていないはず・・・
そんな私の表情を読んだのかフッと笑うと
「だいたい予想はつく
悪かったな桔梗
こいつが迷惑かけて」
と言いながら、眠る琴子を起こさぬように
そっと琴子をオンブして帰って行った
「はぁ・・・・本当に琴子ってば
羨ましいわね」
小さい時の思いが消えないのは仕方が無い事だけど
もう、そんな心配なんかする必要はないって
・・・あの子はいつ気づくのかしら・・・・
さっき琴子を背負い店を出て行く入江さんの呟き
「誰が独りになんかしてやるものか・・・」
悔しいから絶対に教えてあげない
FIN
みるクさんのお話いつもウルウるしつつキャーっと叫び←近所迷惑(>_<) 拝見してます♡
さて、パスワードですが??ヒントも分からず、見つけられないお間抜けなMEにお慈悲のお言葉いただけませんか?
お願いします(;_;)/~~~
キャーと叫んでいただけるなんて嬉しいです♪
これからもどんどんキャーと叫んでいただけるようなお話が書けるように頑張ります
ヒントを心待ちにして応援します
これからも激口からsugarなsweet×100なお話をまってます
あま~いお話が書けるように頑張ります♪
気長にお待ちくださいませ~
コメントありがとうございます
入江くんと優しい家族に友達
本当に琴子って愛されキャラだと思うんですよ~
読んでくださってありがとうございます