貴女をたたえるために、言葉を贈ろう

　この祝辞を、レベル99にたどり着いた親愛なる人にささげる。

　ラグナロクオンラインには、明確なエンディングが存在しない。それはこの擬似的世界の中にあって、現実と同様な部分であるともいえる。物事に区切りを見つけられないのなら、それならば自分のやりたいことを達成しよう。その姿勢は間違いなくポジティブな部分から来るものだ。
　そう、彼女はこの世界の悪い点を愚痴るのではなく、自分なりにどうすれば楽しめるかを考え、そしてたどり着いたプレイヤーだった。
ゼニーに拘泥せず、仲間を大切にし、この世界の中にあって自分の出来ることを考えていた。
　そしてまた同時に、情熱や個人的趣味を抑えることは無く、その思考や行動は時々周囲の度肝を抜いた。
だがそれは、批判されることではなく、彼女自身のあるがままを表現されていて、心地好い爽やかさを見るものに与えた。
　理知と情熱の両方の光をともしながら、彼女は歩み続けた。駆け足ではなく、ランニングのように自分のペースと、そして前に向かい、オーラというゴールをいつもまっすぐに見つめていた。
　
　「この世界は、楽しむためにあるんだから」

　彼女はこのテーマを確かに持っていた。楽しむということのために他人を犠牲にすることも無く、そしてシステム上、ノイローゼになりそうな９０代経験地に時々正直に泣き言も零した。それは弱さだろうか？

　敢えて言おう！彼女はその弱さと正面から向き直り、そしてたどり着いた。
　援けは、彼女に助けがもたらされたのなら、それは彼女の人徳故に！
　あらゆる意味において、その足元から立ち上る輝きは、彼女自身の到達！

　何よりそこにたどり着いた時、彼女は孤独ではなかった。
　発光した瞬間を僕と、そしてかけがえの無い友人２人が見届けている。

　発光した後、彼女は自分の放つオーラの光に戸惑い、見えないように出来ないものかと零した。それは、彼女が求めていたものが、強さや周囲に誇示できるようなものでは無いことを示していた。求めていたのは99という一つの到達であり、恐れていたのは無情にして非情なデスペナルティだったから。
　
　光った後に、深淵の騎士をただ一人で倒し、その実力を証明し、もう一匹の深淵の騎士のブランディッシュスピアの槍先に一撃で倒されたことも、その２回とも、同じように笑っていた。それは僕が知る彼女らしかった。倒れることを恐れず、前に出ることを好み、勇敢に果敢に仲間たちと一緒に舞う姿が。

　発光した日に、それを見届けた２人の人が引退を表明し、色々な意味で区切りの日となった。寂しさはあるかもしれない。やり遂げるということは、一つのゴール地点を失うということだから。だがそれは彼女にとっては別の場所への飛翔になると僕らは確信していた。爽やかな日、そう、晴れの日だった。

　アサシンの彼女から噴出す、青空のような光を、僕らは見た。
　晴れやかな光の中で、真昼の空のように、まっすぐに微笑んでいてほしい。
　この世界の中で、貴女のような人に会えて、本当に良かった。
　
ととこさん！　オーラ達成おめでとう！

　僕は貴女を誇りに思う!!







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