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ドアの修繕

2004-12-04 22:35:28 | その他
例えば。
机の上の電話帳を持ち上げるとする。

机に手を置いて、その上に電話帳を載せれば、いつまで持っていてもそう疲れるものではない。


しかし、側面をつかんで、机から浮かせた状態で保持しようとすると、かなりしんどい。


間違っているかも知れないが、引き戸の敷居と、ドアの蝶番とでは、そのくらい負荷が違うと認識している。

いま住んでいる家は築17年あまりで、部屋や物入れの扉のいくつかに若干の狂いが生じており、開け閉めのたびにひどくきしむようになっていた。
そうして、もっとも大きくきしむのが、私の仕事部屋のドアだった。
エアコンのないこの部屋は、春、夏、秋とだいたい扉を開け放っていたが、冬を迎えてストーブを稼動すると、省エネのためにもこまめにドアを閉めるようになった。すると、その大きくぎいぎい鳴るのが耳障りになったので、思い立って修繕することにした。

ドアもしくはドア枠のいずれかの造作が狂ってきているようであれば素人にはちょっと手が出ないが、安物の障子ならともかく、ドアがそう簡単に狂うものではない。多くはたんに蝶番の取り付けが長年の負荷で狂ってきているだけであるから、わりと簡単に直すことができる。
ドアとドア枠のどこがこすれているかを調べておいてから、木ネジを緩めて蝶番を外し、こすれる部分ができないように蝶番の取り付け位置のずれを矯正して(だいたいは1ミリも動かさなくていい)、再びしっかりとつけ直せばいいだけだ。

とはいえ、最初に書いたように、ドアというのは蝶番で枠から浮かせて取り付けられているので、下手に外すと意外な方向にぶらーんと落ちてきて、じつに扱いにくい。そこで、作業を始める前に、ドアの下になにかを噛ませて、蝶番を外しても落ちてこないようにしておく必要がある。

じつは、ここで電話帳が登場するのであった。

最初、私の仕事部屋のドアと廊下の床との間隔が、2004年8月の石川県版タウンページとぴったり同じだったのは、まったくの偶然だった。
さてこのドアが思ったより簡単に直ったので、いい気になって、次に台所の扉を直そうとすると、扉と床との間隔がずっと狭い。
しかし、石川県版タウンページはじつに忠実で頼もしかった。
てきとうにページをめくってやれば、どんな隙間にもぴったり合わせることができたのである。
だいたいが紙を何百枚も重ねたものだから、クッションとしても申し分ない。

こうして、その日私は、ドライバーと電話帳を持って、家のあっちこっちでドアのきしみを直して回ったのであった。
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コメント
 
 
 
Unknown (ちゃがま)
2004-12-04 23:24:04
(笑)ほら~、事欠かないじゃん。



日常っておもしろいねー。

おなじ24時間生きてても、

人によって全然違う毎日(人生)なんだと

こういうブログをみてて思うよ。



 
 
 
Unknown (モラトリエ)
2004-12-04 23:39:48
掃除とか日曜大工というかそういうのってやり始めるととことんやりたくなりますよね。

特に一箇所でも上手くいくと…



私の実家もすんごいおんぼろなんですが、

ドアとか壁紙とタイル張りとか受験の忙しいときにやっちゃってましたねぇ~
 
 
 
忙しいときにかぎって (はんたろう)
2004-12-07 16:22:59
ちゃがまさん、モラトリエさん、コメントありがとうございます。



>>受験の忙しいときに



そうそう、そういうときに無性にやりたくなるんですよねえ、しかも徹底的に。
 
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