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史上最温の作戦

2005-12-17 13:41:08 | 自然のこと
結局、ここ数日の雪は、12月としては過去20年例のない積雪量を記録した。
15日には一旦収まったが、週末にはあらたな、そして強力な寒気団が襲来する。

一層の混乱を避けるために、除雪にいそしむ。



だが、「雪すかし」には往々にして徒労感がつきまとう。

第一に、雪の量が半端でない。
自分ちの玄関先で、すでに何トンか積もっているわけである。
そこへ屋根から、さらに何トンか落ちてくる。
外に出れば、前の道にもまた何トンか積み上がっている。
いくらやっても、きりがないのである。

第二に、雪すかしとは、つまり雪の移動にすぎない。
市街地の幹線道路であれば、地下水をふんだんに使って雪を解かしている。
地面にヒーターを埋めている箇所もある。
だが、家庭の雪すかしは、邪魔な雪を、あまり邪魔にならないところへ移動するばかりだ。
いくら汗をかいても、雪の絶対量は減らないのである。

むろん、幹線道路に倣って水を撒くこともできなくはない。
しかし氷点近くまで冷やされた水道水では効果も薄いし、コストもかかる。
だいたい、雪の中で誰がその冷水を撒くというのだ?



あ。



あるではないか。



摂氏40度の温水。

150リットルに及ぶ温水。

毎晩のように生産され、二次利用できなければ、あとは捨てられるばかりの温水。



かくして、12月16日夜半、わが家において「お風呂の残り湯を玄関先に撒いて雪をちょっとでもとかすぞ作戦」は始動した。



ポンプは、ある。
風呂の湯を洗濯機にくみ上げるものだ。

20メートルのホースを引っぱってきて新聞受けから屋内に引き込み、ずるずると風呂場まで這わせる。
ホースの端をポンプ本体に繋いで、バスタブに沈め、スイッチを入れる。

外に出ると、ホースの反対側から、とぽとぽとお湯が出ている。

洗濯機用のポンプだから、大した勢いはない。
しかし、20メートルを旅してきたお湯はまだじゅうぶんに温かく、わずかずつだが確実に雪を解かしている。

成功である。すばらしい。

雪を減らしているという、充実感。
お湯を無駄に捨てていないという、満足感。
そして。
指先が暖かい。
雪の中でお湯を使っている、というのが、じつに気持ちイイのである。

これは、お風呂のあるすべての家庭に強く推奨したい作戦なのであった。



ただひとつ。



そりゃ効果はあるかもしれんが、除雪って、風呂上がりにやる仕事じゃないよなぁ…。
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コメント
 
 
 
お疲れ様でございます。 (うさと)
2005-12-18 13:34:43
画期的で、エコな作戦完了、おめでとうございました。

雪壁に向かいすっくりと立つ後姿に、

惚れ惚れです。

スノーバスター(残り湯だって使って欲しい隊)

ぱちぱち。

(追伸:湯冷めは大丈夫でしたか)
 
 
 
おきづがいありがどうございばす。 (はんたろう)
2005-12-19 23:41:44
うさどさん、コベントありがとうございばす。

おかげさばで、スキーウェアとゴム長で完全武装しておりばずじ、やっばり日頃ど鍛えがたが違いばすから、風邪などは引いておりばせんでずよ。

ええ、へっちゃらでずとぼ…ぶわっくしょい!
 
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