海沿いの寒村で作物を育てて暮らす母ひとり子供3人。19歳の長男ぺぺは優しいけれど怠け者としていつも母親にどやされていました。ある日母親は心配しつつもぺぺを馬で街へ買い物に行かせ、ぺぺは大人になったような誇らしい気持ちで出掛けていきます。
この辺、「おはなしのろうそく」にあった、まともにお使いできない少年「エパミナンダス」を思い出しちょっと微笑ましく感じました。
出先でなんかあるんだろうなーとは思ったけれど、まさか父親の形見のナイフで人を殺してしまうとは(明言はしていないけどそんな感じ)。
夜明け前に家に戻ってきたぺぺは、もう以前のようににやにやしっぱなしの呑気な若者の顔ではなくなっていたのが印象的でした。
ぺぺは母親に促され馬に乗って山へ逃げますが、大自然は容赦ないし追手が近付いてきてとことん追い詰められていきます。
これもけっこう自然描写が重厚感ありつつもあっけなく終わったので、ネットで解説を読んだらネイティブアメリカンの話だそうです。うーん、ぺぺの顔を「インディアンのよう」とは書いていたけどそんなことどこにも書いてないんですけど。
まあ海近くの農村というだけで、ろくな土地に住めない人たちだとは分かるし建物の描写なんかから豊かな暮らしではないことは明らかですが。
子どもたちの肌が浅黒いとか、お父さんはガラガラ蛇に噛まれて亡くなったとか聞けば、分かる人には分かるのかも知れませんね。みなまで言うのは野暮という表現手法はあるわけです…。
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