
イシデ電さんの「逆流主婦ワイフ」読みました。
様々な主婦の話がオムニバス形式で次々と繰り出される漫画です。とにかく主婦をテーマによくこれだけバラエティに富んだお話を嫌味なくひねり出したもんだと感心します。
最初の話は、乙一の「夏と花火と私の死体」を思い出しました。ミステリーっぽくて怖いのに軽く読ませるところが却って背筋がヒヤリとする感じ。
かわいい話かと思えば心をえぐってくるし、殺伐とした話かと思えば意外とまっとうな”人間の優しい部分”を垣間見せる。ギャップを組み合わせて巧みに話を面白くする技を使っているな~と思いました。
主婦といえば「家事」や「夫」「子供」がつきものという当たり前の事実も再認識。なかには、家事のプロ!だけど独身…という人も出てきて、昼間から家にいる家事の達人=専業主婦、という思い込みを逆手に取った話もあって面白かったです。
ただ、凡人の私にはついて行けない攻撃を受けているような気にもなりました。けど概ね、面白いからもっと見たいなーってところをてきぱきと畳んでいくからすごいなと。この人もっと見たかったという人物が、後で違う話に出てきたりするのがまた楽しかったです。