ずいぶん昔の話だが…
新聞配達で生計をたてていた 仏の道を志す青年と出会った事がある
明らかに好意をよせている感じで 月末の集金がおっくうだった
理由は 最初は5分程度の何気ない会話が その彼と最後になった集金の日は2時間になってたからだ
迷惑半分で聞いていた彼のいくつかの話の中で 意味を理解するのにもっとも時間がかかったのは『除夜の鐘-108つの煩悩』でいつも仏の話を聞かされた
けど まだ若かった私には頭で分かっても その意味を理解するまでに何十年もの時間を要してしまったみたいだ…
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「除夜の鐘は108つだけど なぜか知ってる?
四苦八苦の語源から 4×9+8×9=108 なんだよ」
生・老・病・死の四つの苦しみと この他に下記の四つを加えて八苦と言うそうです
愛する人と別れる苦しみ
憎んでいる人に出会う苦しみ
欲しいものが得られない苦しみ
心身の要求に耐える苦しみ
八つの苦しみのうち 死の苦しみはまだ経験してないので それが苦しいのかは体験してみないと分かりませんが…
私は今そのいくつかの苦しみと闘っていますが 苦しみのその先にはいったい何があるのでしょう
その後 仏の道に入ると九州へ向かった彼から何通かの手紙と「めんたいこ」が送られ 薄情な私は「めんたいこ」をいただいたお礼の手紙は返したけど それっきり音信普通にしてしまいました
その彼の名前も忘れてしまいました
でも いくつかのお話は覚えてますよ
今度もしお会いすることがあれば 苦しみのその向こうには何があるのか教えて下さいね
ところで 髭はやっぱり生えてる方が好きだなぁ~
小さい時におじいちゃんのお髭を触ってチクチクしたのを覚えてるの
だから もう間違って剃り落とさないようにね~
残りの人生のんびり行きたいね~
PSいつまでもいい女でいてね~