川根電力索道の受電(電気関係)について
索道運転当初の計画として、中平停車場に蒸気発電タービンを設置(20kw)した。
しかし大正15年、索道の延長計画に伴い笹間川に水力発電所建設計画の浮上。笹間村と伊久身村への電力供給権利の許諾を受けたが発電所建設計画は白紙となった。
というのも、笹間村日向から発電所位置測量及び、15年初頭には水路隧道工事を着工していたが、たったこれだけの発電量(計画では150kw)に対する設備が過剰(建設費の増加)であり、発電所を建設するよりも東海紙料の所有する地名発電所より受電を受けた方が安上がりと、川根電力索道株式會社取締役から提案され同年に中止とされた。
よって中平の蒸気タービンは廃止、笹間村と伊久身村へ配電設備を設置し、川根索道の電力供給拠点として送電を開始。(〜昭和2年頃まで)(発電モーターは伊久身、地名、前山の3箇所)
↗︎小僧淵より川根電力索道を眺望
稼働全盛期の索道の鉄塔が伺える。
索道の動力については、起動時にはそれなりの負荷が掛かるが、一旦動いてしまえば荷重で下る力が働くのでスムーズに搬器が動けばそれほどの大きな力は必要無かった。
当初、索道自体民間の需要は少なく設備もそれなりに大掛かりであった。
①記事にも記載したが、その後沢間までの索道延長工事が開始され、発電所建設資材運搬や民間需要に大きく貢献したが、大井川鐵道の開通、発電所の開所に伴う荷扱の減少に伴い索道は廃止に追い込まれた。
実は川根電力索道は、物資運搬の貨物索道としては全国で最長を誇る整備であった。
電力関係についてはこの情報が全てでは無いので、資料が纏まり次第この件については追記記事にて公開いたします。
凡その概要に関しては此方ページをご高覧頂ければと思います。古い情報故に考察のご参考になれば幸いです。