
海が、呼ぶ。
海が呼ぶ
ぼくの名を
呼ぶ
なつかしい
響きで
海が呼ぶ
時に
波は
亡き恋人の
ひとがたをして
清崎進一著 ”眠れない時代” より
夏の終りの海はどうしていつも
あんなに淋しいんだろう
ひとりでじっと見ていると
良かったことなんて
思い出したりしない
この胸が切なくなるような
そんな出来事だけが
私を支配する
でも私は淋しさだけに囚われたくない
緩やかな波の優しさに
ため息を一つつき
空になった私の肺に
優しさだけを吸い込んで
私はまた
明日を生きるのだ
海が呼ぶ
ぼくの名を
呼ぶ
なつかしい
響きで
海が呼ぶ
時に
波は
亡き恋人の
ひとがたをして
清崎進一著 ”眠れない時代” より
夏の終りの海はどうしていつも
あんなに淋しいんだろう
ひとりでじっと見ていると
良かったことなんて
思い出したりしない
この胸が切なくなるような
そんな出来事だけが
私を支配する
でも私は淋しさだけに囚われたくない
緩やかな波の優しさに
ため息を一つつき
空になった私の肺に
優しさだけを吸い込んで
私はまた
明日を生きるのだ
そして、hahaさんの思いを綴られたのですよね?
すぅーっと、心に入ってきました。
きっと、穏やかな海なのでしょうね。
hahaさんのこころのような海。
高校から20分ほど自転車で走ると、太平洋の表浜で、
高校時代はひとりとか友達と一緒にとか、
たびたび行きました。
サーファーに人気の荒い海で、
暗い深淵から叫びが立ち上ってくるようで、
不安や悲しみや空虚な気持ちを
波がもみくちゃにして引きずり込み、
持ち去ってくれるようで、
いつも力を与えられて帰ってきました。
今もそうかな?
海へ行ってみたくなりました。
今度は呼んでいるように聞こえるのかしら。
想い出をいっぱい持っている年齢になったから。
すてきな詩をありがとう!
そうなんです。
お恥ずかしい・・・(照)
清崎さんの一冊目の詩集は
温かくて、チョッピリ切なくて。
でもこの二冊目の詩集は
少し、重く暗い感じがします。
二冊目の詩集から選んだこの詩を
一冊目の感じで読むならこうかな?とか思いました。
この詩を読んだ時
穏やかなのに、
なぜか淋しさだけが伝わってきました。
恋人のひとがたをした波は
淋しさに支配された人を
暗い海の底に呼ぶ気がしました。
負けまいと、そう自分に言い聞かせ
海の泡の一つだけにでも
優しさを見出したかったのかもしれません。
海の近くで育たれたのですね。
私は海の無いところでしたから
小さい頃から海に憧れと
畏怖の念を持っていました。
それがそう思わせたのかもしれません。
この詩の海って、きっと、日本海だろうなあって、勝手に想像しています。太平洋だったら、房総半島あたりかな。
秋らしい詩を・・と思って探していたら
この詩に目が留まりました。
>太平洋だったら、房総半島あたりかな。
房総半島・・そんな感じがしますね。
行ったことはないけれど
うん、そんな感じがします。