ザ・ファイター [ネタバレ]

※ネタバレや見たくない（期待してない）コメントなども書いちゃうので
不快になりそうな人はぜったい読まないように！
性格上、基本的にベタボメな提灯記事は書きません。

ザ・ファイターを観てきた。

家族愛とか、兄弟愛とかに弱いので案の定ツボった。
そして、この作品は実話をもとにしてるのでその辺の安心感も
あった。個人的に実話を基にした作品は割りと安定感ある気が
してる。ちなみに現役ボクサー（弟）と元ボクサー（兄）の話。

中盤以降まではひたすらダメな兄貴、ダメな家族、それをNOと
言えない優柔不断な主人公という感じですごくイライラさせら
れる。家族ゆえの強い結びつきともいえるし、しがらみに捉わ
れて抜け出せない泥沼ともいえるそんな状況。

主人公には何度かチャンスが訪れようとしているのにひたすら
家族が足を引っ張る。主人公もそれは判ってる。でも家族の大
切さもよく判ってる。

そこへ新しい風として主人公の恋人がやってくる。
これで風向きが変わるかと思いきや、またまた家族が邪魔者は
去れ！と言わんばかりに恋人を徹底的に嫌う。

観てるこっちとしては彼女のほうが正しいぞ！主人公もうちょい
シャキっとしろよ！とか言いたくなる。

しかし兄貴のムショ入りによってようやく家族と距離を置こう
とふっ切れる主人公。
ここから観てる側もようやくワクワクしはじめる。
ここまでイライラが溜まりに溜まってたので最後のカタルシスに
向かって期待が膨らみまくる。

兄貴はムショの中で自分の愚かさを露呈しまくってしまった。
そこで兄貴の改心もあってボクサーとしての勘をとりもどす
ため、トレーニングに打ち込む。これもすごく清々しかった。

ムショから出てきた兄貴が「弟とのスパーを励みに頑張ってき
た」とスパーを申し込む。
主人公はまた泥沼へ逆戻りしてしまう…と兄貴を強烈なパンチ
3発でダウンさせる。
兄貴はムショの中でひたすらトレーニングに励んでいたのに
ここまで如実に力の差が出てしまうことに観てる側もえっ…？！
ってなった。すごく切ない感じ。
ここから家族と、そして兄弟、兄弟それぞれのボクサーとしての
魂といった感じの再生劇がすごく気持ちよかった。


見どころは最後にディっキー（兄貴）が自分のことのように
誇らしげに弟を自慢しながらヒーローとしてのバトンを渡す
とこかな。そこで涙ぐみながら言われちゃうともぅ…。
ミッキー（弟）もそれを何も言わず黙って聞いてるとこが一歩
ひいて兄を立ててる感じでホロっときた。