たぶん、今でも、多くの人は、英語より先に音楽を習うでしょう。すると、表題の語はともに音楽用語として、まず「半音高く」「半音低く」という意味と♯♭の記号を覚えます。そして、のちに、英語のsharpは「鋭い」、flatは「平らな」と習います。
「鋭い」と「半音高く」がどうして同じ語なのだろう、「平らな」と「半音低く」がどうして同じ語なのだろう、と思ったことはありませんか?これらは、それぞれ、ことばとしては、まったく同じです。
私は、学生に「高い尖った(sharp)山の横に、平原(flat)が広がっている」様子を思い浮かべるように言います。これが、「鋭い」と「平らな」になることはお分かりでしょう。そして、この山と平原を比較すると、山の方がより「高い」、平原の方がより「低い」という関係になります。そこから、音楽用語の「シャープ」と「フラット」になるのです。「半音」というのは、音楽の中で決まっていることで、言葉の意味と直接の関係はありません。
さて、この山と平原の様子からもう一つ出てくるのが、音楽用語の「フォルテ」と「ピアノ」です。英語のforteは、人の「長所」を指しますが、この語のもとには「高い」の意味があるのではないかと考えられています(異説有)。そして、pianoは、「平面」です。イタリア語でprimo pianoと言えば「1階(最初の平面)」です(ちなみに、この語は日本式で言えば2階を指します)。そして英語のflatも「階」の意味を持ちます。
つまり、「シャープ」「フラット」と「フォルテ」「ピアノ」は語源的に同じような関係性を持つと言えるのです。
ところで皆さんは「可能性が高い・強い」「可能性が低い・弱い」だとそれぞれどちらを用いますか?私自身は「高い、低い」ですが、「強い、弱い」という人もいます。
同じような場面で「高い、低い」と「強い、弱い」が交換可能であるなら、同じようなイメージから出てきた「シャープ」が「(半音)高く」、「フラット」が「(半音)低く」、そして「フォルテ」「ピアノ」が「強く」「弱く」という記号になるのも理解できるのではないでしょうか。
ちなみに、楽器のピアノは、本来pianoforteという名前でした。つまり、「弱強」です。これは、それ以前の鍵盤楽器のチェンバロより、はっきりと音の「強弱」を出すことができる楽器だということでついた名だそうです。ただし、面倒だったのか、頭のpianoだけでこの楽器を指すようになってしまいました。
「鋭い」と「半音高く」がどうして同じ語なのだろう、「平らな」と「半音低く」がどうして同じ語なのだろう、と思ったことはありませんか?これらは、それぞれ、ことばとしては、まったく同じです。
私は、学生に「高い尖った(sharp)山の横に、平原(flat)が広がっている」様子を思い浮かべるように言います。これが、「鋭い」と「平らな」になることはお分かりでしょう。そして、この山と平原を比較すると、山の方がより「高い」、平原の方がより「低い」という関係になります。そこから、音楽用語の「シャープ」と「フラット」になるのです。「半音」というのは、音楽の中で決まっていることで、言葉の意味と直接の関係はありません。
さて、この山と平原の様子からもう一つ出てくるのが、音楽用語の「フォルテ」と「ピアノ」です。英語のforteは、人の「長所」を指しますが、この語のもとには「高い」の意味があるのではないかと考えられています(異説有)。そして、pianoは、「平面」です。イタリア語でprimo pianoと言えば「1階(最初の平面)」です(ちなみに、この語は日本式で言えば2階を指します)。そして英語のflatも「階」の意味を持ちます。
つまり、「シャープ」「フラット」と「フォルテ」「ピアノ」は語源的に同じような関係性を持つと言えるのです。
ところで皆さんは「可能性が高い・強い」「可能性が低い・弱い」だとそれぞれどちらを用いますか?私自身は「高い、低い」ですが、「強い、弱い」という人もいます。
同じような場面で「高い、低い」と「強い、弱い」が交換可能であるなら、同じようなイメージから出てきた「シャープ」が「(半音)高く」、「フラット」が「(半音)低く」、そして「フォルテ」「ピアノ」が「強く」「弱く」という記号になるのも理解できるのではないでしょうか。
ちなみに、楽器のピアノは、本来pianoforteという名前でした。つまり、「弱強」です。これは、それ以前の鍵盤楽器のチェンバロより、はっきりと音の「強弱」を出すことができる楽器だということでついた名だそうです。ただし、面倒だったのか、頭のpianoだけでこの楽器を指すようになってしまいました。